世界の動き 2024年7月19日 金曜日

今日の言葉
「梅雨明け」
 うっとうしい梅雨が明けた。明けたと聞くだけで気分が晴れる。朝の風も心なしかカラッとしている。これからは酷暑の夏本番だ。家電やビール関連企業は好業績が期待される。
 「丹沢の山近く見え梅雨明ける」

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.「ジェットコースター」のような大統領選
【記事要旨】
 米国大統領選は重要な局面を迎えている。ドナルド・トランプ氏は暗殺未遂事件から1週間もたたないうちに、支持者で埋め尽くされたアリーナで共和党の大統領候補を正式に受諾する構えだ。対立候補のバイデン大統領は、撤退を求める声が高まる中、ビーチハウスで新型コロナから回復中だ。
 同僚のジェス・ビッドグッドに話を聞いた。
Q:今週は波乱万丈だ。選挙戦は今、どうなっていると思う?
A:バイデン氏が3週間ほど前に討論会でひどいパフォーマンスを見せるまでは、おなじみの2人の候補者によるかなり安定した選挙戦だった。
 民主党が何週間も手をこまねき、トランプ氏に対する暗殺未遂事件が起きた今、アメリカの有権者は突然ジェットコースターに乗っているような気分になっていると思う。
Q:バイデン陣営に何が起こっているのか?
A:バイデンは自分とトランプの対比を描こうとしている。しかし、バイデンは党内でますます否定的な見方が強まっていることに逆らって戦っているようなもので、これは本当に難しい立場だ。
Q:彼には挽回できることがあるだろうか? 撤退したらどうなるだろうか?
A:バイデン氏は選挙活動、インタビュー、記者会見で自分の適性を示そうとしてきたが、党の懸念を和らげることはできなかった。
 2020年に民主党がバイデン氏を選んだ理由は、彼が選挙に勝てる人物だと考えていたからだ。今回もトランプ氏に勝てる人物だと考えていたが、勝利に必要な州でトランプ氏に遅れをとるにつれ、選挙に勝てるかどうかという議論は消え去ったようだ。
 ここ数週間、どの民主党員がバイデン氏の後任に就くことに興味を持っているかについて多くの憶測が飛び交っている。最もわかりやすい選択肢はカマラ・ハリス副大統領だが、才能ある民主党知事もかなり豊富だ。
 しかし、それらの知事の多くは2028年を見据えていると思う。特に厄介な戦いになる可能性がある今、どれだけの知事がこれに飛び込みたがるのか私にはわからない。
Q:共和党大会の雰囲気はどうか?
A:共和党員は、すべてが自分たちの思い通りに進んでいると感じている。団結については多くの議論がなされてきたが、それは国全体の団結を築くことよりも、共和党員同士の団結に関することのようだ。
 私は、継続して12回目の党大会に出席している代議員と話をした。彼は、共和党がこれほど自信を持てたのは、ロナルド・レーガンが圧勝した1980年以来だと語った。
【コメント】
 民主党で火中のクリを拾う人がいるとすればハリス副大統領しか考えられない。

2.暗殺未遂の前に、複数のセキュリティ上の不備
【記事要旨】
 土曜日、ドナルド・トランプ氏がペンシルベニア州バトラーの集会でステージに上がる約1時間前、警察官が奇妙な行動をとる若い男性を発見した。彼らはシークレットサービスに通報したが、行方不明になった。それから間もなく、その男性は屋上に登り、トランプ氏に発砲し、1人を殺害した。
 シークレットサービスはトランプ氏のステージへの登壇を阻止しなかったため、同機関は今や激しい批判に直面している。また、ライフルの射程内にある建物を警備区域から除外したことで、元大統領の近くに死角ができ、銃撃犯がそれを悪用したことでも調査を受けている。
 FBIは、銃撃犯が攻撃前にトランプ氏、バイデン氏、その他の高官に関する情報を探していたと述べた。明確な動機は明らかになっていない。
【コメント】
 綿密な調査が進むだろう。日本では安倍氏のケース、岸田氏のケース、いずれもあまり綿密な対策が進んだようには見えない。

3.中国の排出量急増の時代は終わりつつあるかもしれない
【記事要旨】
 過去20年間の大半、地球温暖化の原因となる温室効果ガスの世界最大の排出国であった中国は、排出量が横ばい状態になる寸前にあるようだ。最大の要因は、最も汚染の多い化石燃料である石炭が、再生可能エネルギーによる電力に置き換わっていることだ。
【コメント】
 安いロシアからの原油とガスに依存しつつも、中国は世界最大規模の太陽光発電と風力発電所の開発を進めている。彼らの変身のスピードは速い。

その他の記事
韓国:
 最高裁は、同性カップルは国民健康保険の扶養家族対象になるという判決を下した。活動家らは、同性婚の合法化がこれに続くことを期待している。
EU:
 ウルズラ・フォン・デア・ライエン氏が、EUの執行機関である欧州委員会委員長として2期目の5年間の任期を確保した。
ウクライナ:
 軍は、南部の都市ヘルソン近郊のドニプロ川東岸で苦労して獲得した陣地を失ったと発表した。
イスラエル:
 最高裁の画期的な判決を受けて、軍は日曜から超正統派の男性に最初の徴兵命令を出し始める。
日本:
 富士山で1週間で5人が死亡、登山シーズンの始まりとしては異例の死者数となった。
バングラデシュ:
 切望される公務員のポストを埋めるための割り当て制度をめぐる抗議活動で17人が死亡した。
ベネズエラ:
 大統領選挙は10日後、住民の3分の1は、独裁主義指導者ニコラス・マドゥロが再び勝利した場合、国を離れると答えた。
フランス:
 国の新たな勢力バランスを試すため、フランス議員らは国民議会議長を選出する投票を開始した。
ロシア:
 スパイ容疑で起訴されたウォール・ストリート・ジャーナル紙記者エヴァン・ガーシュコビッチの裁判の最終弁論が本日予定されている。

2024年7月19日 金曜日