Independence Day

今日はアメリカの独立記念日。
アメリカ人にとっては、英国の圧政から建国の父祖たちが独立を勝ち取った誇らしい日だ。

各地で独立記念日を祝うパレードや花火の打ち上げが行われる。学校は6月中旬には終わり、長い夏休みは始まったばかり。家族全員が明るい気分になれるのがこの頃だ。アメリカ人全体がアメリカ人に生まれて良かったと思える日でもあった。

昔トロントで勤務し家族がニューヨークに住んでいた時がある。夜、ニューヨークからトロントへ(500マイルあります)車で戻るときに、通り過ぎる町々で、花火が打ち上げられていたことを思い出す。小さな町で、人々が集まり、規模は小さいが自分たちで独立記念日を祝っていたのだ。

さて、トランプ大統領は独立記念日の式典の場所に今年はマウント・ラシュモアを選んだ。花崗岩の岩山に、米国史上偉大な4人の大統領(ワシントン、ジェファーソン、リンカーン、セオドア・ルーズベルト)の巨大な顔が彫られた歴史モニュメントだ。私はここを訪れた際に、モニュメントの巨大さに驚くと共に、大統領への米国人の尊敬の念をひしひしと感じたものだ。

トランプ大統領は、4人の偉大な大統領の巨大なモニュメントを背景に、ジェット機を飛ばして、独立記念日の演説した。自分の偉大さを印象付ける心憎い演出だ。
演説の内容は、コロナにも人種差別にも触れず、アメリカを分断する左翼の無政府主義勢力を攻撃する内容だった。アメリカを分断している張本人は自分だという自覚は微塵も無いものだった。

11月の大統領選挙までの過程で、トランプ大統領が、彼を支持する共和党が、民主党のバイデン候補が、米国の基本的な理念をどのように説き、有権者に訴えてゆくか、見守りたい。

(2020.7.4)