まだ開票されていないから、筆者が予測を述べる意味は少しはあるだろう。
今回の都知事選では、前回の知事選での、増田氏や鳥越氏に匹敵する有力な対抗馬は不在で、実質小池さんの信任投票だ。当選確実な小池氏が前回獲得した2.9百万票を上回る票を獲得できるかどうかが信任の分かれ目だ。
既存政党が推す候補では、宇都宮氏は年齢もありパンチに欠ける。小野氏は知名度に劣る。
波乱の目になりそうなのが、山本太郎氏と立花氏だ。
二人とも典型的なポピュリスト政治家だ。
山本氏は都債15兆円の発行により一人10万円の給付と手厚い休業補償を公約に掲げている。彼の主張のベースになるのがMMT理論である。
財政赤字と公共サービスの低下を招くことが必至のMMT理論の不完全さは項を改めて説明したい。
山本氏と立花氏がどのくらい得票するかは国民・都民の既存政治への不満のバロメーターであり注視する必要がある。
筆者は基本的に新自由主義者だ。競争力の無い企業をいたずらに救済することには賛成できない。また、いわゆる夜の街に属する業種に休業補償するのも意味があるとは思えない。少ない財源は、明日の日本を支えるのに足る企業に配分すべきであろう。
さて、筆者は現在東京に不在で今日は投票できなかった。不在者投票は我が家の近くの出張所では公示後5日たたないとできなかったので、日程上無理だった。不在者投票制度の改善も必要だろう。
雨はおさまった。
開票速報を見守りたい。
(2020.7.5)