我が国の人口減少と地方の過疎化を象徴する記事がニューヨークタイムズに載った。
Want to buy an abandoned house in Japan for $25,000?
As Japan’s population shrinks, more properties go unclaimed. Over 10 million houses, mostly in rural areas, have been abandoned. Now, municipalities are creating incentives for people to buy them.
「空き家が既に1000万戸以上あり、地方政府はインセンティブをつけて所有者のいない家や持ち主が居住しない家を仲介している。一戸300万円ほどの安さだ。」となかなか詳しい報道だ。
TVで「ポツンと一軒家」という人気番組があり、ああいう暮らしも良いなと思うことがある。 しかし、ポツンと離れた一軒家のために地方自治体が電気を引き、道路を整備することは今後は不可能だ。行政サービスが低コストで受けられる範囲に住居を集約することが不可欠で、空き家問題の解決もその延長線上にあるだろう。
視点が変わるが、フロリダ州ではデサンテス知事が「中国人・中国企業には土地を売らない」という州法に署名したそうだ。憲法違反ではないかという議論が起きているようだ。
我が日本で地方の空き家を中国人や中国企業が買い始めたらどうするのだろうか。どこかの無人島を購入した中国企業があった。自衛隊の基地の近くは認めないというルールを作ったとか作るとかいう話が出ていたが、その後どうなったのだろうか。沖縄や南西諸島でも空き家は多いはずだから、安全保障上、対応を真剣に考える必要があるだろう。
東京都の新築マンションの平均価格が1億円を超えたという報道があった。自然豊かな地方では300万円で一戸建てが買える。地方での就業環境を政府の施策で改善すれば、日本国民全体のQuality of Lifeは飛躍的に向上するだろう。「田園都市構想」とか思い付きの線香花火でなく、政府には具体策を考え実行して欲しいものだ。
2023年5月21日 日曜日