香港の失われる自由

香港を初めて訪れたのは1974年。大学3年のとき自分で企画したAIESEC主催の東南アジアステディツアーの最終訪問地だった。自由貿易港で高級品が安価で、英国と広東文化のまじりあったエキゾチックさに魅了された。猥雑で自由な都会だった。

金融機関に勤めてからはアジアの金融ハブとしての香港はいつも注目していた。英国から中国に返還されても、「香港が中国かされることはない。中国が香港かされるのだ」という英国人のアナリストのコメントを読みそうなると思っていた。経済的には中国が香港化されたが、政治的には香港は中国化された。

今、香港の自由は失われつつある。
今日のTBS報道特で、民間活動家二人と、それに続くApple Dailyの社主の収監を大きく取り上げていた。
TY局で香港政府に批判的な報道をしてきた時事報道のチーム全員が解雇されたということも報道された。

今の中国を見ると、国内では少数民族を抑圧し、核心的利益は絶対譲らず(尖閣、台湾、南シナ海)周辺諸国との武力衝突も辞さない。思想教育を強化し、反政府的な言動は厳しく取りしまり、共産党の利益にならないと判断すればアリババ(Jack Maは共産党員)の上場をも阻む。

これは太平洋戦争直前の大日本帝国に酷似していると思いませんか?
満州国という傀儡国家を作り、北部仏印さらには南部仏印に進駐する。
国内では思想統制を厳格にし、思想犯をとらえ大杉栄を憲兵が惨殺する。驚くほど似ている。

第日本帝国は無謀な米英相手の戦争に進み100倍返しをされるわけだが、今の中国は経済力、軍事力ともにアメリカに拮抗するので、尖閣や台湾に中国が攻めてきたとしても米国が即座に倍返ししてくれるかは覚束ない。

どうすればよいかはまた次回に回すとして香港に話を戻します。

Youtubeで中島みゆきの「世情」を見て下さい。
香港の雨傘運動の映像が流れ、当時の学生の高揚した民主化運動を映し出す。
今は集会も禁止され、命がけで民主化運動を行う香港人に目頭が熱くなる。

(2020.12.5)