今日の一言
「カナダの人口:4000万人」
カナダの人口が4000万人を超えているというのを報道で聞いて驚愕した。
私の(小中学生の頃の)記憶ではカナダの人口は2000万人以下だ。調べてみると、1960年には1800万人、1970年には2100万人にすぎず、その後の50年で倍増させたことになる。
カナダの2023年の合計特殊出生率は1.30にすぎない。同年の人口増加の98%が国際移住によるものであり、カナダ政府は、2025年には年間50万人の移民受け入れを目標にしていた。特にインドからの移民が多く、全体の約25%以上を占めているとのことだ。
近年のカナダでは移民の急増に伴う社会的な課題や不安が顕在化している。
カナダで起きている社会不安の主な要因
1. 住宅危機
• トロントやバンクーバーなどの都市部では住宅価格と家賃が急騰。
• 2021〜2023年でトロントの平均賃貸価格は41%上昇し、ワンベッドルームで約25万円/月に達する例も。
• 移民の急増により住宅供給が追いつかず、住環境の悪化が進行。
2. 医療・社会サービスの逼迫
• 一部地域ではかかりつけ医が不足し、180万人以上が医師を持てない状況。
• 医療の待ち時間が長く、非緊急治療で27週間待ちという例も。
3. 失業率と労働市場のミスマッチ
• 一時滞在者(留学生・外国人労働者)の失業率は14%と高く、雇用の競争が激化。
• 一方で求人は多く、スキルの不一致が問題に。
4. 食料不安と生活困難
• フードバンクの利用者が月200万人を突破。
• 約22%の国民が食料不安を抱えているという統計も。
政府の対応と方針転換
• 移民受け入れ数の削減:2025年から年間50万人 → 約39万人へと約2割削減。
• 学生ビザ・労働ビザの制限強化:不正防止や審査厳格化を実施。
カナダでは国民皆保険が移民のせいで崩壊に瀕しているとの見方が出ている。住環境の悪化も深刻なようだ。一方移民の受け入れは国策だ。
今、自民党の総裁選挙の只中で、5人の候補者はいずれも「不法滞在外国人の根絶」という当たり前の政策を掲げるだけだ。家の近所で進む住宅建築工事を見れば、不法滞在を含む多様な外国人なしに土建業界が成り立たないのは明らかだ。
世界最先端の人口減少国をどのように運営してゆくか国家戦略を語るべき時なのにと、カナダの人口を聞いて考えた次第だ。
ニューヨークタイムズより
1.活動家とアニメ
【記事要旨】
Z世代による抗議活動が世界各地で活発化
最近、ネパール、インドネシア、フィリピン、マダガスカルなどで、政府の腐敗や不平等に対する若者主導の大規模な抗議活動が起きており、共通して掲げられているのが「麦わら帽子をかぶったドクロ旗」――日本の漫画・アニメ『ONE PIECE』に登場する海賊旗だ。
『ONE PIECE』の旗が象徴に
この旗は、腐敗した政府に立ち向かう海賊たちの物語を描く『ONE PIECE』の象徴であり、Netflixで実写化されるなど世界的に人気を集めています。2023年のインドネシアや英国でのパレスチナ支持デモを皮切りに、若者による抗議の共通言語として広まった。
抗議の現場での使用例
ネパールでは政府庁舎の門に掲げられ、抗議の末に政権が崩壊。ジャカルタでは壁に描かれ、マニラでは群衆が掲げ、マダガスカルでは政府解体のきっかけとなる抗議でも登場した。
若者世代の共通文化としての意味
ネパールの活動家は「この旗はZ世代にとって共通言語のようなもの」と語り、主人公ルフィの反体制的な姿勢が「不正や腐敗にもう耐えない」というメッセージを象徴していると述べている。
ポップカルチャーと抗議の融合
タイの軍事クーデターに対する抗議で『ハンガー・ゲーム』の三本指の敬礼が使われたように、若者文化を象徴するアイコンが抗議活動の共通語となりつつあります。専門家は「デジタル、ポップ、ゲーム文化を取り入れた新しい抗議の時代が始まっている」と指摘する。
共通文化が政権を揺るがす力に
『ONE PIECE』の旗は、地理的に離れた若者たちをつなぎ、反体制の物語と政治的メッセージを融合させることで、すでに複数の政権を崩壊させる力を持つ象徴となっている。
【コメント】
One Pieceの旗がそんな風に使われているとは少しも知らなかった。日本のZ世代が先導すべき事象だったのに残念だ。
2.モルドバの選挙がヨーロッパを語る
【記事要旨】
モルドバは人口240万人の国で、マンチェスターの人口とほぼ同じだが、その地理的な位置は、この旧ソ連圏の共和国に並外れた戦略的重要性を与えている。だからこそ、接戦になると予想されていた日曜日の選挙で、親EU派政党が決定的な勝利を収めたことは、非常に大きな意味を持つ。これは「価値観の争い、つまりヨーロッパ対ロシアの国民投票」だった。
この選挙をきっかけに、ヨーロッパの人々がEUについてどう感じているか調べてみた。イギリスがEU離脱を選んだとき、他の国々も追随するのではないかと懸念されたが、今日では、右派ナショナリストの台頭にもかかわらず、EU市民のほぼ4人に3人が自国は加盟によって恩恵を受けていると答えている。反EUの姿勢で知られるヴィクトル・オルバーン首相がいるハンガリーでも、その割合は77%に上る。
EUの経済的恩恵は、EUの魅力の大きな部分を占めている。ロシアがウクライナで戦争を仕掛け、トランプ大統領が米国のパートナーとしての信頼性を低下させている中、安全保障ももう一つの優先事項だ。かつては親欧米派だったジョージアがロシア寄りになったという反例もあるが、モルドバにおけるEUへの信任投票は、欧州連合(EU)の旗を掲げたより広範な結束の一例であることは、それでも印象深いものだった。
【コメント】
これからあの手この手でロシアがモルドバに介入してくるだろう。非加盟国への支援をEUが何ができるかが注目される。
その他の記事
トランプ大統領は、ガザ紛争終結の提案に対し、ハマスに「3~4日」の回答期限を与えると述べた。イスラエルの孤立が深まる中、この計画はベンヤミン・ネタニヤフ首相のほぼ希望を叶えるものとなった。
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2025年10月1日 水曜日