Western Hemisphere とは聞きなれない言葉だ。「西半球」と日本語に訳す。日本人には聞きなれなくても、アメリカ人に聞くと大抵は「アメリカのことだ」と答える。
就任後のトランプ大統領の動きを見ると、彼の関心は西半球にしかないことが明白だ。
・西半球の一番上にあるグリーンランドの領有権を主張。
・カナダとメキシコには2月1日から25%の関税をかける。
・パナマ運河の支配権を回復する。
・メキシコ湾をアメリカ湾に改名する。
・西半球の一番下にあるアルゼンチンのミレイ大統領を就任式に招待し、就任後にあう初の外国首脳にした。
欧州では、1日に実現すると言っていたウクライナ戦争の停止には6か月かかるとトーンダウンした。アジアでは、ASEANの主要国であるインドネシアとマレーシアがBRICSへの加盟を表明しているのには全く無関心だ。西半球に比べてトランプの関心は薄く、こうした地域の国々とは「遠心力」が働きかねない状況だ。
このような事態に、日本はどうすればよいのだろうか。
日本は、戦後80年にわたり東南アジアの国々と真摯な外交関係を気付いてきた。この歴史と実績を踏まえ、この地域への関心が薄いトランプ政権に適切なアドバイスをして、アメリカとの橋渡し役を務めることが期待されている。
それが出来てこそ、日本を含んだ地域の安定と繁栄がもたらされるのだ。
2025年1月26日 日曜日