トランプ政権の財務長官候補としてスコット・ベッセント氏が指名された。現在62才の同氏は、ソロスファンドの主要メンバーの一人であったが、2015年には自身でキー・スクエア・グループというヘッジファンドをを立ち上げ成功させた人だ。
同氏の経歴で違和感を感じたのは、同氏がゲイであることで、英文記事では彼のhusbandとしてJohn Freemen氏の名前が挙げられている。子供が2人となっている。
私が感じる違和感は、性的指向もあるが、それに加えて、女好きのマッチョな人間の集まりであり(或いは、あるように見える)、LGBTに非寛容な人が支援しているように思われるトランプ政権内で、同氏が上手くやっていけるのだろうかという懸念だ。
財務長官候補としてイーロン・マスクが強く推していたというキャンター・フィッツジェラルド(Cantor Fitzgerald)CEOのハワード・ルトニック(Howard Lutnick)氏は対照的な性格・人柄のようだ。政権内で意見が分かれた時に、上手くやっていけるのだろうか。
ゲイと言えば、サピエンス全史で世界的に著名になったユバル・ノア・ハラリ氏のホモゼウスを読んでいた時に、my husbandという表現が出て来て驚いてた。イスラエルのユダヤ教徒には同性愛者が多くいることがわかった。ハラリ氏は政権内で意思を通すような立場にないから、性的指向が問題になることは無さそうだ。
最近では、DIE WITH ZEROという本を読んでいて最後の方になって著者のBill Perkinsという人が、自身が黒人であると書いていたので驚いた。成功するファンドマネジャーは白人だと言う思い込みが自分にあったのだと思わされた。
AC Japanの広告で、「部下の資料に目を通す人がいます」「飛行の準備をするパイロットがいます」「野球の試合に備える生徒がいます」「見えてきたのは男性ですか、女性ですか?」というのがあって、いかに男性中心世界が自分の意識に刷り込まれているかを自覚した。
今回のベッセント氏指名に感じた違和感は、まだLGBTは異端との考え方が自身の中にあることが原因なのかもしれない。アップルのTim Cookは立派な経営者として成功している。民間企業と違い政府内はつまらないことで足の引っ張り合いが多くあると思う。ベッセント氏の今後を見守りたい。
2024年11月24日 日曜日