今日の言葉
「アルメニア」
最近二つの報道が目立った。
1.アルメニアのパシニャン首相は12日、旧ソ連圏6カ国でつくるロシア主導の軍事同盟「集団安全保障条約機構(CSTO)」から脱退する方針を正式に表明した。伝えた。アルメニアは隣国アゼルバイジャンとの係争地ナゴルノカラバフを巡る軍事紛争で敗北し、昨年に実効支配を失った。この問題でパシニャン氏はCSTOの支援がなかったことに不満を抱き、外交政策を転換して欧米への接近を図るとともに、CSTOがアルメニアを守る姿勢を明確にしない限り、脱退も辞さない姿勢を示していた。
CSTOはモスクワに本部があり、ロシアのほかカザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、ベラルーシが加盟している。
パシニャン氏はCSTOについて、アゼルバイジャンと協力してアルメニアへの戦争を計画したと改めて非難した。
2.大阪万博のAタイプ(参加国が自国のデザインで建築する)パビリオン建設で最も進んでいるのがアルメニアだ。
ところが、
2025年大阪・関西万博で参加国が自前設計・建設する海外パビリオン「タイプA」に関し、外観の完成を10月中旬を目安に済ませるという日本国際博覧会協会(万博協会)の構想が事実上、破綻していることが13日、分かった。6月中の着工を予定するタイプAのアルメニア館関係者が間に合わないと明言した。現実的なスケジュールの提示など、協会は計画の練り直しを迫られそうだ。
協会のスケジュールでは、来年1月中旬までに内部の改装などを終え、展示品の設置も進めて4月13日の開幕を迎える。しかし、今年10月中旬に外観まで完成しなければ、後のスケジュールも遅れ、開幕までに完成しない可能性が高まる。
タイプAは資材価格の高騰や慢性的な人手不足などで希望する国が60カ国から53カ国まで減少。このうち14カ国で建築業者が決まっていない。決定済みの39カ国のうち31カ国は着工済み、8カ国は未着工となっている。
どのような万博になるのか、見てみたい気もしてきた。
ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.G7首脳、ウクライナに500億ドルの融資で合意
【記事要旨】
イタリアでのG7サミットで、加盟国はウクライナに500億ドルの融資を行い、武器の購入と損傷したインフラの再建を支援する計画で合意した。この新たな支援策は、ロシアが戦場で勢いを増している戦争の重要な時期に実施される。
この融資は、主にベルギーの金融機関にある凍結されたロシア資産3000億ドルの利子を使って返済される予定だ。
バイデン大統領はまた、ウクライナ政府と10年間の安全保障協定に署名し、同国に対する米国の長期的なコミットメントを示した。これは、ウクライナのNATO加盟への架け橋となるように設計されている。日本もウクライナと10年間の安全保障協定に署名し、45億ドルの拠出を約束した。
一方、NATOの国防長官らは昨日ブリュッセルに集まり、キエフに追加の武器を約束した。また、来月ワシントンで開催される首脳会談で発表される長期的な軍事的コミットメントの準備のためにも会合した。ウクライナにとっての追い風は、ハンガリーが軍事同盟の戦争活動には貢献しないが、それを阻止しないとの合意だ。
バイデンの視点:安全保障協定は、ドナルド・トランプが今秋大統領選に勝利しても米国はウクライナを支援し続けると同盟国を説得するバイデンの最新の取り組みだ。
G7についての詳細:首脳の大半は、苦境に立たされ、苦戦し、危険にさらされながら首脳会談に臨んだ。その多くは、立場を弱める選挙に直面している。
【コメント】
日本の岸田首相の支持率は低迷している。フランス、英国、ドイツの与党も同様だ。米国でももしトラが起こりそうだ。
弱いリーダーたちが勝手に決定しているとロシアや中国は見ている。
2.米最高裁、中絶薬の入手を支持
【記事要旨】
最高裁は、広く入手可能な中絶薬であるミフェプリストンへの幅広い入手を支持した。全員一致の判決は、米国で圧倒的に最も一般的な方法である薬物中絶へのアクセスが当面続くことを意味する。これは、国内でのすべての中絶の終結を積極的に求めている中絶反対運動にとって大きな損失だ。
最高裁は、米国の規制当局によるミフェプリストンの承認を覆そうとする中絶反対団体と医師の申し立てを却下した。しかし、中絶をほぼ全面的に禁止している14州で薬物中絶が依然として違法であるという事実は変わらない。
数字:2023年に中絶を受けるために州外に旅行した人は17万1000人以上いる。
3.中国の自動運転車に乗る
【記事要旨】
ますます人気が高まっている自動運転車のテストに、中国ほど積極的に取り組んでいる国はない。政府も協力している。公道に大規模なテストエリアを設けるほか、検閲官は安全事故や衝突事故に関するオンライン上の議論を制限し、この技術に対する国民の不安を抑えている。
タイムズに北京支局長は、世界最大の自動運転車の実験に参加するために武漢を訪れた。「加速もブレーキもスムーズだ。人間の運転手が運転する場合よりも、曲がるときに少しぎくしゃくするだけだ」と彼は語った。
【コメント】
EVと自動運転では中国が世界をはるかにリードしている。中国製の自動車が世界にあふれる未来が予見される。
その他の記事
ロシア:
検察当局は、スパイ容疑で投獄されているアメリカ人ジャーナリスト(WSJの記者)、エヴァン・ガーシュコビッチの起訴を確定した。同氏は今後、スパイ容疑で裁判にかけられる。
レバノン:
イスラエルとヒズボラは2日連続で空爆を繰り広げ、本格的な戦争への懸念が高まっている。
気候:
新たな研究によると、カナダのハドソン湾南部のホッキョクグマは、海氷の薄化により、早ければ2030年代にも絶滅する可能性がある。
ウクライナ:
同僚らは、ロシアがウクライナ北東部の国境を越えて侵攻を開始してから1カ月が経ち、現在は廃墟となっているヴォフチャンスクの町から報告した。
海底:
アーネスト・シャクルトンの最後の船、クエスト号の残骸が今月、カナダ沖で発見された。
2024年6月14日 金曜日