世界の動き 2024年2月27日 火曜日

今日の言葉:
「シルバー割引」
 地方に行くと65歳以上の高齢者に入場料が割引されている施設がある。素直に嬉しい。
 那須の「藤城清治美術館」では藤城さんよりも年齢の高い人には割引が適用されるという説明だ。同氏は1924年生まれで、現在は99歳だ。
 東京の自宅近くのバス停でバスを待つ人を見るとほとんどが老齢の人たちだ。そのほとんどが老齢者パスで乗っていると思われるが、バス会社はどのように売り上げを確保しているのだろうか。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ハンガリーはスウェーデンのNATO加入申請を承認
【記事要旨】
 1年半以上の停滞を経て、ハンガリー議会は昨日、スウェーデンをNATOの新規加盟国として承認することを可決した。
 この動きにより、スウェーデンは加盟を阻んでいた最後のハードルをクリアできるようになる。 ウクライナ戦争をめぐりロシアを孤立させようとしてきた同盟は重大な時期に来ている。
 議会の投票は、ハンガリーにスウェーデン製グリペン戦闘機4機を提供するというスウェーデンの決定と、戦闘機を製造するサーブがAIシステムの研究センターをハンガリーに開設するという約束に続いて行われた。
 プーチン大統領と友好関係を維持してきたハンガリーのオルバン首相は、ヨーロッパの重要な決定に対するハンガリーの拒否権を利用して金や報酬を搾り取ろうとしてきた長年の経歴がある。
 ここに至るまでの長いプロセスは苦い後味を残す可能性が高く、同盟を支持するよりもプーチン大統領に迎合することに関心のあるトラブルメーカーというオルバン氏の評判はすぐには変わらないだろう。
 背景: プーチン大統領がウクライナに侵攻した後、フィンランドとスウェーデン両国は急いでNATOへの加盟を申請した。 フィンランドは昨年4月に同盟への加盟を認められたが、スウェーデンの承認の遅れによりプーチン大統領への戦略的打撃が損なわれてきた。
 分析: プーチン大統領は現在、拡大し意欲的なNATOに直面している。 その拡大は、ウクライナ侵攻からの彼が計算していなかったかもしれない反動だ。
【コメント】
 ようやく加盟が実現しそうだが、もしトラになったら同盟の力は大きく毀損することになる。

2.イスラエルとハマスの合意の可能性における動き
【記事要旨】
 イスラエルの交渉担当者らは、イスラエルがガザ地区で現在も拘束されているイスラエル人人質の一部の自由と引き換えに、テロ容疑で投獄されている著名なパレスチナ人グループを釈放する可能性があると示唆した、と当局者が述べた。
 公には発表されていないが、イスラエルの交渉戦略の変更は、ハマスに捕らえられたイスラエル兵を解放し、ガザ地区での戦闘を一時停止する合意に同意するよう説得するのに役立つ可能性があるため、重要である。
 詳細:当局者らによると、米国が提示したこの提案は、重大なテロ容疑で有罪判決を受けたパレスチナ人15人に代わってイスラエル女性兵士5人を釈放するというものだった。
 背景: 停戦に向けた国際的な取り組みは、イスラエルが殺人罪で有罪判決を受けたパレスチナ人の釈放と恒久的停戦の約束を拒否したことで行き詰まっている。 当局者らは約2週間後にイスラム教の聖月ラマダンが始まる前に合意を成立させようと急いでいる。
 その他の動き:
 ネタニヤフ首相は、軍がガザの「戦闘地域」から民間人を避難させる計画を戦時内閣に提示したが、これはラファ侵攻に言及した可能性が高い。
 米国が変革を求める中、パレスチナ自治政府のモハマド・シュタイエ首相は閣僚辞任を申し出た。
 イスラエルは、ヒズボラ民兵組織と関連のある場所を標的として、レバノンでここ数年で内部への空爆を開始した。
 国連の裁判所は昨日、イスラエルによる数十年にわたるパレスチナ領土占領の合法性をめぐる弁論の最終日を審理した。
【コメント】
 NYTimesの報道はいつも希望が先行するが、イスラエルには停戦意欲は乏しいと見るのが妥当だ。

3.バイデン氏への圧力高まる
【記事要旨】
 ミシガン州では本日民主党予備選が行われており、バイデン大統領の楽勝はほぼ確実だが、民主党有権者が「誰にもコミットしないUncommitted」に投票することでガザ戦争に対するバイデン大統領の姿勢に抗議するよう奨励する運動が起きている。 抗議投票がバイデン氏の選挙運動を狂わせる可能性はほとんどないが、11月の本選挙では激戦州のミシガン州で同氏が脆弱になるのではないかとの懸念が高まる可能性がある。
 ホワイトハウスにとって、過去数か月は特にストレスの多い状況となっている。政権内の一部の人たちは、戦争、年齢、家族のストレス、そしてドナルド・トランプに対する新たな競争が圧力を強めていると見ている。
【コメント】
 バイデン氏はどこまで頑張るのだろうか。民主党に新しいスターが欲しいところだが、ミッシェル・オバマの名前が上がるくらいだ。寂しい限りだ。

その他の記事より:
・米の着陸船も転倒
 Odysseus, the American robotic spacecraft that landed on its side on the moon last week, is likely to die in the next day or so.
・EU首脳はウクライナ支援策を協議
 European leaders gathered in Paris to find ways to support Ukraine with additional U.S. aid in doubt.
・SNSは投稿を制限できるか
 The Supreme Court heard arguments in two cases that could define what rights social media companies have to limit what their users can post.

2024年2月27日 火曜日