世界の動き 2024年2月13日 火曜日

今日の言葉:
「インフレは沈静化したか」
 ニューヨーク連銀が公表した調査結果では沈静化が明らかになったようだ。
 その調査では、3年先インフレ期待の中央値は2.35%と、ほぼ11年前のデータ開始以来最低の水準。1年後と5年後のインフレ期待は3%と2.5%で、前月から変化はなかった。
 今回のデータは、利下げ開始前にインフレが目標の2%近くにとどまるとの確信がさらに必要だという米金融当局者を安心させるものとなりそうだ。
 米国は緩和へ向かい日銀が金利の正常化を目指すとすれば、円はここ数か月で対米ドルで強含みになるだろう。ドルの投資家からすると強い円は投資リターンにプラスなので、日本の株価の先行きは明るいと見るのが正解だろう。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ラファでの攻撃と救出
【記事要旨】
 イスラエル軍は、ガザ南部のラファで人質2人の救出に成功した特殊作戦部隊による襲撃を援護するために波状攻撃を開始したと発表した。 ガザ保健省は、100万人以上の避難民が避難所を求めている混雑した市内で数十人のパレスチナ人が死亡したと発表した。
 救助された2人の男性、フェルナンド・シモン・マルマンさん(60)とルイ・ハーさん(70)は、イスラエルとアルゼンチンの二重国籍だ。 イスラエル当局によると、彼らの健康状態は良好で、テルアビブの病院で検査を受けているという。 これは、戦争が始まって以来、ガザでの捕虜の救出として2例目だった。
 パレスチナ人は、イスラエルによる都市爆撃を「恐怖に満ちた夜」と表現した。 そこの病院の院長は、一晩で100人の負傷者と、死亡した52人の遺体を受け入れたと述べた。 ガザ保健省は、全体で少なくとも67人が死亡したが、その数は独自に確認できなかったと発表した。
 米国や他の同盟国からの批判や懸念にもかかわらず、ベンヤミン・ネタニヤフ首相がイスラエル地上軍が間もなくラファに入るだろうと示唆したことで、この救出が実現した。 閉鎖されたエジプト国境に囲まれた市内で市街戦が起こる可能性があり、民間人への危険性について世界的に警戒が高まっている。
【コメント】
 2人の人質を救うためにガザ住民は数百人が死傷した。巻き添えになったイスラエル人捕虜もいるであろう。流血と憎しみの連鎖は止まらない。

2.トランプ氏の事件にとって重要な一週間
【記事要旨】
 ニューヨーク州の判事2人がドナルド・トランプ大統領の一週間を台無しにする可能性がある。
 これら 2 つの別々の法的脅威は、トランプ氏の法廷での冒険の転換点を表しており、共和党の指名獲得に向けて突き進むトランプ氏の個人的運命と大統領の運命を一変させる可能性がある。
 木曜日、ある判事は早ければ来月にも元米大統領に対する初の刑事裁判を予定する可能性がある。 その可能性により、トランプ大統領が最終的に刑務所に入れられる可能性があり、そうなればすでに厳しいこの国の政治が未知の領域に突入することになるだろう。
 翌日、2人目の判事が民事詐欺事件で判決を下す予定であるが、この判決はトランプの自由を脅かすものではないが、トランプ氏の現金を使い果たし、家業を損なうことになる。 判事はトランプ氏に数億ドルの罰金を科し、同氏が数十年間経営していた会社から切り離すという要求を検討している。
 その他: トランプ氏の法的問題はニューヨークにとどまらない。 彼は4件の刑事事件で91件の重罪に問われている。 民事事件でも、彼は争わなければならない。
【コメント】
 大統領選に立候補できないというコロラド州高裁の判断は連邦最高裁で覆りそうだが、まだまだ乗り越えなければならない山がトランプにはたくさんある。いま残っている大統領候補の中ではヘイリーが一番マシのように思えるのだがどうだろうか。

3.中国のテスラの競合相手
【記事要旨】
 中国の電気自動車会社であるBYDは、過去2年間で販売台数がそれぞれ100万台ずつ増加し、世界中で販売された電気自動車でテスラを追い抜いた。
 同社は深センに城壁都市を構えており、そこではモノレールが 18 階建ての高層マンションから労働者を運び、世界最大の自動車運搬船を建造している。 BYD はまた、世界中で組立ラインの設置を開始しており、売上高の 80% 以上が中国で占められているが、ヨーロッパへの輸出も拡大している。
 テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は1月、「貿易障壁が確立されなければ、世界のほとんどの企業は破壊されるだろう」と述べた。
【コメント】
 マスクにしては弱気な発言が聞こえてくる。まだ日本ではテスラ車はあこがれられる存在だが、車種の少なさからそろそろ飽きられる頃ではないだろうか。

その他の記事より:
・スーパーボウル
 The Kansas City Chiefs beat the San Francisco 49ers in overtime, 25-22. The Chiefs are the first team in almost two decades to win back-to-back Super Bowls. Yes, Taylor Swift was there to cheer on her boyfriend, Travis Kelce.
・米国の気候変動対策
 After years of progress, climate change has worsened air quality in the U.S. The trend is expected to continue.
Solar is a key renewable energy tool. But few farms are taking enough steps to protect wildlife from the panels.
・スタジオジブリが強力に
 The tiny U.S. distribution company that handles Studio Ghibli films has become a force in Hollywood animation, despite its diminutive size.

2024年2月13日 火曜日