目詰まりを防ぐには(2)

「一利を興すは一害を除くに如かず。一事を生かすは一事を省くに如かず」(利益となる事を一つ始めるよりは、従来からの害になることを一つ除いた方がよい)

この言葉は大平正芳元首相の言葉とばかり思っていた。彼が座右の銘としていたからだ。
今日、調べて見ると、チンギス・ハーンのブレーンであった耶律楚材の言葉だということが分かった。

さて、現在はコロナ不況もあり採用が容易だ。
滞留して遅れがちな業務、手付かずだった新規業務、等々を解決するために人員を増員する企業が多い。一利を起こすにはまず人材からという考えだ。

新規に人を採用する際にはその人のもたらすROIを検証し(フロント以外はROIの計算ができないというのは言い訳だ)基準を満たさない人材は決して採用すべきではない。

業務については、Eliminate, Automate and Delegate Tasksという方針を確立したい。要らない業務は減らし、なるべく自動化し、しかる後に業務を委譲する。
「一事を省くに如かず」CEOにとって重要な心構えだ。

(2020.6.28)