ウクライナ戦争のTV報道、特にBS放送、では、防衛省防衛研究所の専門家が出演して解説している。研究幹事の兵頭慎治氏や、防衛政策研究室長の高橋杉雄氏の顔を見ない日はない。
こうした「専門家」の方々は、ロシアやウクライナについての秘密情報を入手して、見解をまとめているのだろうか。ロシア・ウクライナ軍の損害の程度だとか、支配地域、ウクライナの反転攻勢の中心地域などについての情報だ。もしそうだとしたら、彼らがTVで発言しているのは不用意この上ないことだ。ロシアが我が国の見解を公共放送でやすやすと入手することになるからだ。
もし、専門家が特段の情報を持っていないのであれば、彼らのコメントの重みはお笑い芸人たちが発する言葉とあまり違わない。悪く言えば、専門家という肩書を基にTVに出まくっているタレントだということになる。
私には、そのどちらが正しいのか判断することは出来ない。ただ、そもそも、国家公務員にはメディアへの露出や副業について厳しい規制があると理解している。防衛省の職員や外務省の職員がコメンテーターとしてTV番組に出演するのは見たことがない。防衛研究所の職員は、一体、どのような扱いになっているのだろうか。違和感を覚えるのは私だけだろうか。
2023年6月11日 日曜日