多くの人にとって株価の先行きは大きな懸念事項であろう。現在の株価は更に下がるのか、あるいはこれから上昇して行くのだろうか。私見を述べてみたい。
ウォールストリートの大勢は、まだ下がるというものだ。株価は景気後退入りの数か月前にピークを打ち、景気回復が始まる数か月前にボトムアウトする、と言うのが伝統的なウォールストリートの株価の長期トレンドに関する見方だ。それによれば、米経済のリセッション入りが来年初めだとすれば、株価はまだ下がるという見方だ。
一方、11月2日のFOMCでの0.75%の政策金利の引き上げ決定後の会見でのパウエル議長のコメント「インフレ率を時間とともに2%に戻すべく十分に抑制的な金融政策スタンスを実現するためには、継続的な誘導目標レンジ引き上げが適切になると見込む。誘導目標レンジの今後の引き上げペースを決定する上で、委員会は金融政策の累積的な引き締めや、金融政策が経済活動とインフレに与える影響の遅効性、経済や金融の情勢を考慮する」を受けて、インフレの鎮静化が間近であり。政策金利のこれ以上の大幅な上昇は無いので、株式投資の好機到来ととらえる投資家も出てきている。
さて筆者はどう見るか。市場全般を見るとこれ以上の大幅な下落は無いのではないかと見る。ただ株式市場全体の動きにベットするのではなく、割安株を慎重に見極めることが従来以上に重要だと思われる。20年先の日常生活の変化を見込んで随分安くなっているメタを買ってみる、とか、安定配当を狙って鉄道株を仕込むと言った動きが考えられるだろう。
2022年11月5日 土曜日