世界の動き 2024年12月6日 金曜日

今日の一言
「円安は継続」
 Bloombergの記事。
 『日本の大手生命保険会社は、外国証券に投資する際に かける為替ヘッジの比率を13年ぶりの低水準まで引き下げた。生保の間で円安予想がなお優勢である。
  生保9社の決算報告書では、9月末時点で為替のフォワード(先渡し)取引や通貨スワップ、プットオプションなどのデリバティブ商品を使って円高リスクをヘッジしている比率は45.2%と半年前の47%から下がり、2011年以来の低水準になった。
  現時点では日米の金利差が大きいことがこうしたスタンスを支えている。だが今後、金利差が急激に縮小すれば、各社は円高リスクにさらされる。ヘッジを急ぐ必要に迫られた生保の動きが円高に拍車を掛ける可能性も出てくる』
 ひとたび円高に振れれば生保のヘッジがさらなく円高を起こすという見方だが、そういう時期は早々に来る恐れは少なそうだ。個人の外国証券投資でもヘッジしている人は少ないだろう。高金利と強いドルを享受している状況だ。欧州の政情や中国やインドの不安定さを考えれば、米国で運用するしか、選択肢は無い。

ニューヨークタイムス電子版よりTop3記事
1.シリア反政府勢力がダマスカス方面に進軍
【記事要旨】
 シリア反政府勢力は昨日ハマ市に突入、政府軍は撤退した。アサド大統領にとって衝撃的な敗北だ。反政府勢力の指揮官は政府軍兵士と指揮官は持ち場を放棄していると述べた。
 ハマへの進軍は、反政府勢力のアレッポ制圧からわずか数日後に起きた。13年間の内戦で、初めて前線が移動した。
 反政府勢力のリーダーであるアブ・モハメド・アル・ジョラニは、首都ダマスカスを含む他の都市へ進軍するよう呼びかけた。
 アサド政権軍は内戦で消耗しており、シリア軍を支援してきた同盟国、特にロシア、イラン、ヒズボラは、現在、自国の危機に気をとられている。
【コメント】
 世界地図で調べてもダマスカスしか載っていない。相当南にあるからダマスカスが陥落すれば全土を反乱軍が掌握することになる。どの程度ロシアが支援するかが政府軍が持ちこたえるカギだ。

2.ニューヨークでの殺人犯捜索は2日目に突入
【記事要旨】
 水曜日、米国最大の医療保険会社ユナイテッドヘルスケアの最高経営責任者を射殺した覆面の襲撃者を追う必死の捜索がニューヨークでまだ続いている。警察は容疑者の2枚の写真を公開したが、そのうち1枚は顔が写っている。これが最新のものだ。
 捜査官はブライアン・トンプソン最高経営責任者殺害の動機を突き止めていないが、殺人は狙われたものだ。
 警察は、銃撃現場で見つかった薬莢に「遅延delay」や「拒否deny」などのメッセージが書かれていた。これは、医療保険会社が患者の請求の支払いを回避しようとする方法に言及している可能性がある。5000万人以上の患者をカバーしているユナイテッドヘルスケアは、医療請求の拒否をめぐってさまざまな苦情や捜査に直面している。
【コメント】
 国民皆保険の日本の制度のありがたさを感じる。米国では保険会社の社長も命がけだ。

3.韓国の将軍が戒厳令について証言
【記事要旨】
 今週、韓国で短期間の戒厳令を発動した将軍が国会で厳しく追及された。証言では、軍が上から下まで準備不足で無秩序だったことを浮き彫りにした。
 「非常に急いで発動されたため、軍の準備が整っていなかった」と陸軍参謀総長の朴安洙大将は述べた。「混乱があった」
 軍は、残虐な過去を経て、イメージを回復し国民の信頼を勝ち取るために何十年も努力してきたが、尹の戒厳令における軍の役割は亡霊を呼び起こした。
 国会は明日、尹の弾劾の是非について投票する予定である。
【コメント】
 軍は、命令されれば是非もなく動くのだろうか。

その他の記事:
中東:
 アムネスティ・インターナショナルは、イスラエルがガザで大量虐殺を行ったと非難した。地元保健当局によると、イスラエルはガザの人道支援地域を攻撃し、少なくとも20人が死亡した。
米国:
 マグニチュード7の地震が同地域を揺るがしたことを受け、当局は北カリフォルニアの沿岸諸郡に短時間の津波警報を発令した。
ウクライナ:
 キエフの高官らは、ドナルド・トランプ次期大統領がロシアとの戦争を速やかに終結させると約束したことを受け、同氏の政権移行チームのメンバーと会談した。

2024年12月6日 金曜日