稲盛和夫さんが2022年8月24日に90歳で逝去された。1989年に部下8人とで創業した京都セラミックを時価総額2.8兆円(8月末)に育て上げた日本を代表する企業家だ。
稲盛さんの経営は詰めるところ「アメーバ経営」と理解している。
(京セラHPより)「アメーバ経営は、稲盛和夫の「会社経営とは一部の経営トップのみで行うものではなく、全社員が関わって行うものだ」という考えが貫かれています。組織をアメーバと呼ばれる独立採算で運営する小集団に分け、その小さな小集団にリーダーを任命し、共同経営のような形で会社を経営していきます。各アメーバの活動の成果を分かりやすく示すことで、リーダーを中心に全社員が自分たちの収支を意識するようになり、それぞれの持ち場・立場で持てる能力を発揮し、利益確保に取り組むようになります。こうしてアメーバ経営は経営者意識を持ったリーダーを社内に育成すると同時に、全従業員が経営に参画する「全員参加経営」を実現します。」と言うことだ。
金融機関に勤め、預かった預金が勝手に収益を生み出す商売にどっぷりつかっていたので「アメーバ経営」の理念は新鮮だった、銀行を退職後は、なるべく組織の末端まで収益とコスト意識を持たせる努力をしてきた。そういう意味では私も実践者の一人でもある。
一度稲盛さんにお目にかかったことがある。友人に「盛和塾」の熱心な会員がいて、私を紹介して下さったのだ。その時はいろいろ忙しくて入会しなかった。謦咳に触れる機会を失ったのは残念だった。ご冥福をお祈りしたい。
(2022年9月4日 日曜日)