世界の動き 2023年8月28日 月曜日

今日の言葉:
「福島原発の処理水放出」
 処理水放出が唯一の方法だと私は思ってきたが、
 YouTubeで烏賀陽弘道(うがひろみち)氏の「2023.8.26  福島第一原発 ALPS水・海洋排水に関する12のディスインフォメーションを指摘する」を見て、決してそうではなく、選択肢はいくつもあること。炉心・あるいはデブリに直接触れた水が海洋投棄されるのは、世界でこれが初めてであることを知った。大変示唆に富む内容だ。多くの方に視聴を勧めたい。

ニューヨークタイムズ記事より
1.ロシア、プリゴジン氏の死亡を確認
【記事要旨】
 ロシア捜査当局は昨日、遺伝子検査の結果、エフゲニー・プリゴジンが先週の飛行機墜落事故の犠牲者の中に含まれていたことが判明したと発表した。
 ロシア調査委員会のスポークスマンは犠牲者10人全員の身元が判明し、乗客名簿に記載されたリストと一致すると述べた。
 米国と西側の当局者らは、この墜落は機内の爆発によるものだと信じており、プーチン大統領が反乱への報復としてプリゴジン氏を殺害した可能性があるとの見方もある。 金曜日、クレムリンはこれらの提案を「全くの嘘」として却下した。
 ウクライナ住民は、今もプリゴジンが残した戦場で格闘している。 2022 年 4 月にワグネルが参戦した瞬間から殺戮が繰り返されている。住民の一人は 「もし神がいるなら、神は彼をどうするかを考えてくれるだろう。」と語った。
 ロシアは、ウクライナが国境地域とモスクワを攻撃する目的で週末にかけて無人機を相次いで発射したと発表した。
 フランスの元大統領ニコラ・サルコジ氏は、ウクライナの遅行する反撃が西側の決意に圧力をかける中、欧州の親プーチンの大合唱がさらに大きくなるのではないかとの懸念が高まっていると語った。
【コメント】
 プリゴジンを悼む市民も多いようだが、プーチンの戦争にどのような影響を与えるのだろうか。ロシア軍は攻勢を強めているようだが。

2.米商務長官が中国訪問
【記事要旨】
 ジーナ・ライモンド商務長官は昨日、中国当局者らと会談するため北京に到着した。 バイデン政権が世界2大経済大国の関係安定化を目指す中、ここ3カ月以内に中国を訪問した米高官は同氏で4人目となる。
 この訪問は、中国経済が減速しているように見え、信頼の危機が国を襲っている中で行われた。 両国間の経済的緊張も高まっている。米国は中国企業への投資を制限しながら半導体産業を強化しており、西側企業は中国での規制強化を懸念している。
 米国と中国の当局者はいずれも、大きな問題の多くはおそらくライモンド氏とその相手方との会談では解決できないものの、米国第3位の輸出市場との間で合意が得られる可能性のある分野があることをほのめかした。
【コメント】
 米国は中国への対抗姿勢を取りながら政府高官の交流を進めている。日本にはそれが無い。福島の処理水放出も、日本政府の高官が中国政府に説明する努力が見えなかった。向こうが聞きたくないというなら仕方ないが、我が国の独自の外交努力は怠わないようにしたいものだ。

3.米海兵隊員、オーストラリアでの航空機事故で死亡
【記事要旨】
 昨日、オーストラリアのダーウィン近郊で定期訓練中に軍用機が墜落し、米海兵隊3名が死亡した。 他の5人は重篤な状態でロイヤル・ダーウィン病院に搬送された。
 海兵隊ローテーション部隊の発表によると、海兵隊はフィリピン、インドネシア、東ティモールの兵士も参加する合同軍事演習「プレデターズ・ラン演習」に参加していた。 航空機と米豪共同訓練が関係する死亡事故は今年2件目。
 墜落したオスプレイは、困難な歴史を持つ特に複雑な航空機だ。1990年代初頭から海兵隊によって使用されてきたが、2000年にノースカロライナ上空で乗組員4名全員が死亡した事故を含む2件の墜落事故を受けて飛行禁止の歴史を持つ。
【コメント】
 またもオスプレイの事故だ。ヘリコプターやプロペラ機に比べてオスプレイの事故が多いのか少ないのか。
 東京新聞の「オスプレイ墜落は構造的欠陥ではないのか…米軍の調査報告書を読んでみて分かったこと」 2023年7月29日 12時00分
が構造的な欠陥を指摘する内容で示唆に富む。

その他:
中国の海外警察
 China has become more aggressive in its pursuit of dissidents overseas, as highlighted by the arrest of a Chinese rights lawyer in Laos.
サウジの人権侵害を米は知っていた
 The U.S. was told last year that Saudi security forces were killing and abusing groups of migrants, but it chose not to raise the issue publicly.
AI時代の戦争
 An experimental pilotless Air Force aircraft is run by artificial intelligence, and could have far-reaching implications for war-fighting tactics, military culture and the defense industry.

2023年8月28日 月曜日

Wasted Youth

金曜日、土曜日と体調とIT機器の不良でレポートが出来ず失礼しました。

いま、Budweiser Zeroを呑もうとして缶をみたら、Waste Youthの大きなロゴ。「そうだよなー、青春を無駄に費やしたなー」と反省。ビールを吞もうとしているグータラ中高年に警句を発しているなーと、調べたところ、これはBudweiserのキャンペーンだと判明した。

BudのHPによれば、世界を代表するグラフィックアーティストVERDY氏とのコラボによるキャンペーン缶だということだ。
VERDY氏は2008年にイラストレーターやグラフィックデザイナーを率いるユニット<VK DESIGN WORKS(VK デザイン ワークス)>を立ち上げ、
2015年ごろからは「Girls Don’t Cry」や「Wasted Youth」を自身のブランドとして手掛け、国内外でも数多くのブランドやアーティストとのコラボレーションを行い、反響を呼んでいるそうだ。

ユニクロとのコラボアイテムは即完売し、第二弾を発売。その他、コカ・コーラ、Amazon、NIKE、ハーゲンダッツ、Levi’s、HUMANMADE、JT、メガネのJINS、伊勢丹、Parco、G-shock、FUJIROCK、BUMP OF CHICKENなど、多くのブランドやアーティストともコラボを実現。海外からも評価される、日本で今若者に一番支持されているデザイナーなのだそうだ。

私はそんな背景は知らずにBudweiser Zeroをいつものように買った次第だ。

Budweiserと言えば、Bud Lightでトランスジェンダーの女性を使ったキャンペーンが失敗したばかりだ。その間動きをYahooの記事で見てみよう。

『アメリカで一番人気を誇るライトビール「バドライト」の売り上げが急減している。トランスジェンダーのインフルエンサー、ディラン・マルベイニーとのコラボが保守派の猛反発を買ったからだ。
マルベイニーは男性から女性に変わる自身の性転換プロセスをTikTok(ティックトック)で公開し、1000万人以上のフォロワーを獲得している。今年3月にトランス動画公開1周年を迎えた彼女は4月1日、バドライトから自身の顔をプリントした缶を贈られたことをインスタグラムで公表。併せてNCAA大学男子バスケットボール大会期間中にバドライトが実施した無料サービス・キャンペーンを紹介した。
右派の政治家やミュージシャンのキッド・ロック、トランプ支持者らがソーシャルメディア上でこれを一斉に批判。バドライト不買運動の狼煙を上げた。
ビールの中心的な購買層は保守派の白人男性。彼らのボイコットの威力は凄まじく、米国内で販売されているバドワイザーなどバドファミリーの他の製品の売上も軒並み落ちていることが、最新の業界データで判明した。
バドライトやバドワイザーの親会社アンハイザー・ブッシュは、マルベイニーとのコラボが分断を生み出したことに遺憾の意を表明。コラボ企画を担当した幹部を停職処分にした。』

Bud Lightの経験とは違い、Bud ZeroでのVERDYとのコラボは上手く行くのかどうか、その後の売上についての報道は無い。

それにしても驚くのは、Budweiserのような安定した大企業が乾坤一擲のようなキャンペーンを行うことだ。そのようなキャンペーンとしてはCokeの味の変更やCherry Cokeを思い出すが、いずれも大失敗に終わった。

私は個人的にはビールはBudweiserが好きだが、これは、韓国産で日本産ブールより値段が安いのが大きい。片岡義男(古いですね)の小説ではないがBudweiserの空き瓶、空き缶を並べるのがかっこいいという思い込みもある。

Zeroでは Bud Zeroを愛好するのだが、我が家の近くのOKスーパーでは107円で売っており国産と価格差が無いこと。フルーティな味わいが好きなことによる。

Lightビールは、Bud Lightは我が家の近くでは売っておらず、国産ビールで選択肢は豊富にある。

私の購入パターンからすると、Budweiserのキャンペーンの効果は微妙だ。私の場合は、価格は大きな決定要因だなあと、Wasted Youthを機に、思い至った次第だ。

2023年8月27日 日曜日

世界の動き 2023年8月24日 木曜日

今日の言葉

「慶応義塾」

昨日の高校野球の決勝戦は熱戦だった。凄かったのは3塁側の慶応の応援団だ。復活しつつある「陸の王者」にエールを送りたい。

ニューヨークタイムズ記事より
1.ワグナーの指導者が墜落機に乗っていた
【記事要旨】
ロシア航空当局によると、6月にロシア軍指導部に対する短期間の反乱を主導したワグナー傭兵集団の創始者エフゲニー・プリゴジンが、昨日墜落して乗客乗員10人全員が死亡した旅客機の乗客に名を連ねていた。
ロシアの複数の報道機関は、匿名の情報筋の話として、彼が確かに墜落した飛行機に乗っていたと報じた。 米当局者らも同氏の死亡を確認できなかったと述べた。 ワーグナーの最も著名な指揮官であるドミトリ・ウトキンも乗客名簿に載っていた。
国の軍事指導力に不満を抱いたプリゴジンは、2か月前にワーグナー軍とともに短期間の反乱を扇動し、ウラジーミル・プーチン大統領に脅威を与えた。 彼の行動にもかかわらず、彼は6月29日に大統領と会談するなど、反乱の余波で自由に動き回っていたようだ。
プリゴジンに近いと考えられているウクライナ駐留ロシア軍の元司令官セルゲイ・スロビキン大将が、ロシア空軍司令官のポストから解任された。 伝えられるところによれば、彼は反乱について事前に知っていたという。
【コメント】
消されたのだろうか。。

2.インドが月面に着陸
【記事要旨】
インドは、月の南極地域に単独で到達した初めての国となり、月面着陸を行った史上4番目の国となった。
昨日、ヴィクラムという着陸船とプラギャンという探査機が月面に無事着陸した。 インドのチャンドラヤーン3号ミッションは、将来のミッションの資源となる可能性のある凍結水が存在する未訪問の月領域を探査する予定だ。
この着陸は、ロシアの任務が失敗に終わった数日後に行われ、インドのニュースチャンネルで数千万人に生中継された。 ナレンドラ・モディ首相は「これは前例のない瞬間だ」と語った。 「今が新たな発展途上のインドにとっての時だ。」
ロシアとインドに続き、日本は土曜日に月周回軌道を周回し、シオリー・クレーター付近への着陸を試みるため、月探査用スマート着陸船(SLIM)を打ち上げる予定だ。
【コメント】
よかった。日本の動きも言及されている。ここ数回ロケット打ち上げに失敗しているので何とか成功してもらいたい。

3.ハワイの消防士が現場から撤収
【記事要旨】
8月8日にハワイの町ラハイナで火災が発生する8時間以上前に、住宅街の端で小規模な山火事が発生した。 消防士たちは何時間もかけて消火活動を行い、なんとか鎮火した。 その後、重要な転機が訪れました。消防士は他の場所からの通報に対応するために現場を離れた。
住民や当局によると、最初の山火事は1時間以内に再び燃え上がり、米国で100年以上で最悪の被害をもたらした山火事となり、その進路にあったほぼすべてのものを破壊した。 死者数は少なくとも115人に達し、2,000以上の建造物が破壊された。
【コメント】
山火事は鎮火したと思っても火がくすぶっているのだ。初期消火活動の不徹底さが批判されているわけだ。

その他:
ギリシャでも山火事
More than 350 fires have broken out in Greece in the past five days, forcing the evacuation of settlements on the outskirts of Athens.
習主席はBRICSの拡大を図る
As President Xi Jinping of China pushes for BRICS to expand its membership, here’s a look at the key nations that want to join.
人とAIの共生
A stroke paralyzed Ann Johnson at 30, robbing her of the ability to speak. Nearly twenty years later, in a milestone of neuroscience and artificial intelligence, her brain activity is being translated into words spoken by an avatar. The breakthrough could help others who have lost speech.
“It let me feel like I was a whole person again,” wrote Johnson, who lives in Canada and is now 48.

2023年8月24日 木曜日

世界の動き 2023年8月23日 水曜日

今日の言葉:
「住宅市場は米国でも軟調」
 『全米不動産業者協会(NAR)が発表した7月の中古住宅販売件数は、今年最も低い水準に沈んだ。在庫不足と借り入れコストの上昇が響いた。
 住宅ローン金利はここ数年に倍以上に跳ね上がっており、住宅所有者の持ち家を売りに出す意欲が減退。提示価格が高止まりしている。足元では、30年物固定金利の平均が7%を大きく上回り、過去20年余りで最も高い水準に上昇。今後も需要低迷が続くことを示唆している。
 中古住宅物件の不足と借り入れコストの上昇が重なり、購入希望者の間では新築物件に向かうか、購入を断念する動きが出ている。
 NARのチーフエコノミスト、ローレンス・ユン氏は「中古住宅市場を動かしているのは在庫水準と住宅ローン金利の2つだ。残念ながら、どちらも買い手にとっては不利な要素だ」と述べた。
 中古住宅販売在庫は前月から111万戸に増えたが、7月の総在庫数としてはデータが残る1999年以降で最低となった。販売に対する在庫比率は3.3カ月。同比率は5カ月を下回ると在庫がタイトと見なされる。
 中古住宅価格(季節調整前、中央値)は前年同月比1.9%上昇の40万6700ドル(約5940万円)だった。』(Bloombergより)
 米国でも中国でも住宅市場は顕著にブレーキがかかっている。日本のマンション市場が空前のブーム(らしい)なのは世界的には大きなアノマリーだ。今後は軟化すると見るが、弱気の見方が外れ続けてきたので、弱気に弱気になっている。

ニューヨークタイムズ記事より
1.パキスタンのケーブルカーから乗客全員が救出された
【記事要旨】
 パキスタン治安部隊は昨日、山の谷の上にぶら下がったまま取り残されていたケーブルカーから数人の若い学生を含む8人を救出したと発表した。
 10歳から15歳の児童を含む生徒たちは朝、ケーブルカーのワイヤー2本が切れたとき、カイバル・パクタンクワ州バッタグラム地区アライにある近くの学校へ向かっていた。 乗客とその家族はパニックに陥り、緊急の援助を求めた。
 最初はヘリコプターで救出したが、暗くなったためヘリコプターの運航は中止され、ジップライン(ケーブルを滑車で滑り降りるもの)が使用されたという。
 ケーブル カーは、北部山岳地帯の住民にとっての定期的な交通手段で、 毎日約400~500人が通勤で利用している。このような地元で建設されたエレベーターは、通常はガソリンまたはディーゼルエンジンで駆動され、個人所有であり、建設基準は緩い。
 乗客は食べ物も水もなく6時間以上立ち往生し、心臓病を患う子供1人がパニックを起こして失神した。
【コメント】
 大月の先に建設された天空のエスカレーターを備えた住宅地を思い出した。東京へ通勤できると言われていたのだが、今はどうなっているのだろうか。

2.タイでの劇的な一日
【記事要旨】
 3か月にわたる混乱の後、タイ議会はスレッタ・タビシンを次期首相に指名した。 不動産王スレッタ氏(60)は王党派や軍が任命した上院に従うとみられている。
 しかし、昨日の大きな出来事は彼の選択だけではありませんでした。 2006年から亡命生活を送っていた失脚した元首相タクシン・チナワット氏がタイに帰国し、先の懲役刑を理由に拘留された。 アナリストらは、同氏の復帰は親しい同盟者であるスレッタ氏への信頼を反映していると指摘している。 タクシン氏が軍部と保守勢力の権力維持と引き換えに刑期を短縮する約束を結んだのではないかとの憶測がある。
 政治的行き詰まりは今のところ解決したものの、スレッタは変革に投票した有権者の要求に応えるという計り知れない課題に直面しており、かつては軍に反対するキャンペーンを行っていたが現在は軍と協力している自分の党に幻滅している。 今後数カ月、あるいは数年は確実に続くと思われる緊張に対処しなければならないだろう。
【コメント】
 結局保守層に妥協する漸進派が首相になったということだろう。これで事態が安定するかどうか注目したい。

3.中国の不動産危機はなぜ解決が難しいのか
【記事要旨】
 中国は、2016年の前回の危機の際に使ったのと同じアプローチ、つまりインフラと不動産への支出の増加で、現在の経済的困難から抜け出そうとしているが、そのやり方はもう機能しない。
 中国が経済力を回復するために借金をしたり投資したりすることはかなり困難になっている。 巨額の債務と経済危機によりここ数カ月で借り入れ需要が減退し、銀行による緩和的な融資政策の有効性が鈍化している。
 米中関係では、バイデン大統領の商務長官ジーナ・ライモンドが来週一連の会談のため北京と上海を訪問する。
【コメント】
 中国の経済停滞は、世界経済の大きな火種になりそうだ。ジャクソンホール会議では中国要因をどう見るのだろうか。足元の米国を見れば金融引締め、世界経済を見れば金融緩和なのだが。

その他:
カンボジア首相は世襲
 Gen. Hun Manet took over as prime minister in Cambodia, replacing his father Hun Sen, who ruled for close to four decades.
日本の処理水放出
 Japan intends to begin discharging over a million tons of radioactive wastewater into the ocean tomorrow, despite regional objections to the plan.
(水島コメント:NHKは海洋放出されるのを「radioactive water(汚染水)」としていたが、視聴者から誤解を与えかねないと指摘を受けたとして「treated water(処理された水)」に改めた。
 中国だけでなく、NYTimesも汚染水という言葉を使っている。)
プーチンはビデオ参加
 President Vladimir Putin of Russia did not travel to the BRICS summit in Johannesburg because he is wanted for war crimes, but he sent a prerecorded address.

2023年8月23日 水曜日

世界の動き 2023年8月22日 火曜日

今日の言葉
「強気と弱気」
3週続けて下落した米国株の見通しについて、ウォール街の著名ストラテジスト2人の意見が対立している。
根強い弱気派として知られるモルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏は、投資家が「景気回復力の持続可能性に疑問を持ち始めている」場合、センチメントはさらに弱まる可能性が高いと言う。株式投資家はソフトランディング(軟着陸)を楽観視し過ぎているとの立場だ。
一方、ゴールドマン・サックス・グループのデービッド・コスティン氏は、景気が軟着陸に向かうのであれば、投資家が株式へのエクスポージャーをさらに増やす余地があると指摘。「市場環境の改善が続けば」ヘッジファンド、投資信託、個人トレーダーはすべて強気ポジションを積み増やすだろうと説明した。
さて、どうするか。一応ポジションを整理して、利食いするのが得策だろう。株が上がり過ぎているのは確かであり、早晩調整の時期が来ると見るからだ。

ニューヨークタイムズ記事より
1.日本と韓国の間にある放射性のくさび
【記事要旨】
破壊された福島第一原子力発電所からの130万トン以上の処理水を海洋放出するという日本の計画は、太平洋全域で警報を鳴らしている。 特に韓国での反発は深刻だ。
尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の政府は、横断幕、ユーチューブ動画、記者会見、抗議活動を通じて政敵との対決を繰り広げている批評家らは、尹氏が韓国の歴史的敵国である日本との関係改善のため、そして両国の強力な同盟国である米国の要請で日本政府の計画に同意したのではないかと非難している。
韓国政府は、野党勢力によるいわゆる恐怖を煽る行為を払拭し、水が害を及ぼさないことを人々に納得させるために毎日説明会を開催している。 この騒動は、3カ国がここ数カ月間、より強力なパートナーシップの構築に向けて進めてきた進展を複雑にする恐れがある。
広く国民に不安が広がっているにもかかわらず、韓国は日本が処理水を濾過、希釈した後、30年間かけて段階的に放出するという計画を支持し、日本がその過程について透明性を提供することだけを求めている。
岸田文雄首相は日曜日に福島の現場を訪問し、早ければ今週にも放水日が発表されると示唆した。
【コメント】
これがトップ記事とは驚いた。国際的な関心が高いという事だろう。中国はもっと反発しているがこの記事には無い。国際的な決着の難しさをこの記事は示している。
日本国内で福島の漁民との関係では、帰結するのは結局は金銭的な保証の問題だろう。

2.経済問題に対する中国の反応は弱い
【記事要旨】
昨日、中国人民銀行が予想よりも小幅な主要金利の引き下げを発表したことを受けて、中国株は下落し、中国通貨は下落した。
中国が住宅価格の下落、個人消費の低迷、広範な債務問題に直面する中、多くの投資家やエコノミストは中国政府が金利に関してより毅然とした行動を取ると期待していた。
中央銀行は、ほとんどの企業融資に使用される基準となる1年金利をわずか10分の1ポイント引き下げただけで、住宅ローンの価格設定に使用される5年金利にはまったく変更を加えなかった。
街頭レベルでは雰囲気が暗くなった、とコラムニストのリー・ユアンは書いている。 消費者や企業経営者らの支出や借り入れをためらう姿勢が危険なサイクルを生む可能性があると話している。
関連ニュースとして、中国はブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカといったBRICS諸国のグループを拡大したいと考えており、これを米国の力に挑戦する手段とみなしているが、加盟国の利益相反が邪魔をする可能性がある。
【コメント】
中国も日本のようなデフレ経済に陥る可能性が高くなった。共産党政権は、積極的な財政拡大は出来ず(借入過多の地方政府を助けることになる)積極的な金融政策も出来ない(一層の元安につながり国民生活に影響する)ので、簡単な解決策は無さそうだ。

3.サウジアラビアが移民を殺害したと人権団体が非難
【記事要旨】
昨日発表されたヒューマン・ライツ・ウォッチの報告書によると、サウジアラビアの国境警備隊はイエメンからサウジに入国しようとするアフリカ系移民に対して定期的に発砲していた。 2022年3月から6月までに数百人の男性、女性、子供が殺害された。
警備隊員は移民たちを石や棒で殴り、男性移民に女性を強姦させ、拘束した移民の手足を銃撃した。 報告書は、移民に対する銃撃は「広範囲かつ組織的」であり、人道に対する犯罪に当たる可能性があると述べた。
サウジ政府の声明は、この報告書を「根拠がなく、信頼できる情報源に基づいていない」として否定した。
【コメント】
サウジの人権問題は深い闇だ。記者がサウジ大使館で殺害された事件も真相は分かっていない。このような残酷な対応が知れ渡れば難民が入国して来ないメリットがサウジにはあるのだろう。

その他
ウクライナの戦争
President Volodymyr Zelensky arrived in Greece as part of a European tour aimed at securing more support in the war against Russia.
An Iranian military delegation visited Russia, underscoring the deepening ties between Moscow and Tehran.
グアテマラで革新候補が勝利
Bernardo Arévalo, an anticorruption crusader, won Guatemala’s presidency, handing a stunning rebuke to the conservative establishment in the country.
キャロライン・ケネディ(今は駐豪大使のはずです)泳ぐ
Caroline Kennedy’s swim in the Pacific waters where her father, John F. Kennedy, survived a wartime ordeal shows how her family legacy informs her diplomatic work.

2023年8月22日 火曜日