今日の一言
「米中交渉」
トランプは中国との交渉は上手くいっていると言う。中国の報道官は交渉は全くないと否定している。
これまでの言動で考えれば、トランプは虚言を弄しているように見える。ベッセント氏の税率半減の言葉は、米国から中国への働きかけの始まりのように聞こえる。
つまりトランプは自分で振り上げた拳を下さなければ中国との交渉が全くできない状況のようで、米国の不戦敗だ。
さて、高関税は、米国内での物価上昇と失業の増加をもたらす恐れがある。パウエル議長は物価上昇に備え金利を下げる時期ではないと主張。FRBでは、失業率の上昇に備え金利を下げる可能性を指摘する理事も出てきた。
中国への姿勢の軟化。金利の引き下げの可能性。いずれも株式市場にとってはプラスの話だ。
ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.トランプ大統領、プーチン大統領に「ウラジーミル、止めろ!」
【記事要旨】
昨日、ロシアによるキエフへのミサイルとドローンによる攻撃で、少なくとも12人が死亡、90人が負傷した。この攻撃を受け、トランプ大統領は珍しくモスクワへの非難を表明した。
「ウラジーミル、止めろ!」トランプ大統領はソーシャルメディアに、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領に向けて投稿した。「ロシアによるキエフへの攻撃には満足していない。必要もないし、タイミングも非常に悪い」
今回の攻撃は、ウクライナの首都で約1年ぶりの死者数となった。トランプ大統領と側近が、ゼレンスキー大統領に対し、ロシアに有利なアメリカ主導の計画を受け入れるよう要求した数時間後に発生した。
昨日、大統領執務室で演説したトランプ大統領は、どちらの側に尽くそうということは無く、戦争を止め、人命を救うことが唯一の目標だと述べた。しかし、プーチン大統領は紛争終結のために「かなり大きな譲歩」をしたと主張した。その譲歩とは何かと問われると、トランプ氏は「国全体の占領をやめることだ」と答えた。
クリミア:ウクライナにとって、米国が提案しているようにロシアによるクリミアの支配を正式に承認することは危険な譲歩であり、そこに居住するウクライナ人を見捨てることになるだろう。
外交:欧州諸国はウクライナの将来を自国にとって極めて重要だと考えている。当局者は、米国が和平交渉から離脱した場合でも、キエフを支援し続ける用意があると述べている。
将軍の投獄:戦場の問題についてロシア軍指導部に苦情を申し立てたために解任されたイヴァン・ポポフ少将は、汚職の罪で懲役5年の判決を受けた。
【コメント】
プーチンはどう考えているのだろうか。これだけ自分寄りのトランプとの関係を反古にすることなく、一層有利な条件をどのように引き出すか、注目だ。
2.インドとパキスタンの緊張が急激に高まる
【記事要旨】
パキスタンは昨日、インドに対する一連の報復措置を発表した。これは、カシミール地方で26人の観光客が死亡した武装勢力の攻撃を受け、インドがパキスタンへの報復措置を取った翌日のことである。
パキスタンはインドの航空機に領空を封鎖し、イスラマバード駐在のインド外交官の削減とインドとの貿易停止を命じると発表した。インドは火曜日にパハルガム近郊で発生した攻撃について、公式には特定のグループを特定しておらず、パキスタンも関与を否定している。
しかし、インド当局が軍事攻撃の可能性を示唆したことで、パキスタン全土で国民が不安を抱いている。テレビ報道では、敵対行為が激化した場合の予測不可能な結果を警告する国防アナリストの声が相次いでいる。
詳細:インドが重要な水資源条約を停止したことを受け、パキスタンは河川を封鎖するいかなる試みも「戦争行為とみなす」と述べた。パキスタンは、農業の約90%をインドを流れるインダス川水系の水に依存している。
【コメント】
いずれも核兵器を保有する地域の大国だ。世界中で乾燥した巻藁が大量にあり、すぐ山火事になりそうな状況だ。
3.フランシスコ教皇、明日埋葬
【記事要旨】
バチカンは昨日、フランシスコ教皇の墓の写真を初めて公開した。遺志に従い、簡素で装飾のない安息の地。墓石は大理石で造られ、「フランシスコ」の銘が刻まれている。
数万人のカトリック信者が、サン・ピエトロ大聖堂に安置されているフランシスコ教皇に敬意を表している。葬儀は明日執り行われる。
【コメント】
歩き回る枢機卿たち。色鮮やかなスイスの傭兵。バチカンに特有の風景が広がる。
その他の記事
フランス:ナントで、高校生が昼休み中に4人を刺し、そのうち1人を殺害した。動機は不明である。
韓国:文在寅前大統領が贈賄罪で起訴され、刑事裁判に直面する元指導者の新たな事例となった。
シリア:英国は、バッシャール・アル・アサド政権下で複数の政府機関に課されていた制裁を解除した。
+
エネルギー:米国当局は、日本と韓国に対し、アラスカ州で440億ドル規模の天然ガス開発プロジェクトへの参加を強く求めている。
マレーシア:100歳の誕生日を間近に控えたマハティール・モハメド氏は、首相としての長年の在任期間を振り返り、強権政治家や反ユダヤ主義者との非難に反論した。
関税
ドイツ:政府は、関税による混乱を理由に、2025年の経済成長率予測をゼロに引き下げた。
米国:トランプ大統領は、関税によって企業は米国内に工場を建設せざるを得なくなると述べているが、予測通りの効果は期待できないかもしれない。
2025年4月25日 金曜日