夏を乗り切る

現在滞在している那須は、一般的には避暑地のイメージがあるが、酷暑でエアコンが必要だと思い始めた。

日本の家は夏向きか冬向きか:
ずいぶん前に読んだ本に、明治初期に日本に来たお雇い外国人が耐えられなかったのは冬の寒さだと書かれていた記憶がある。
広い廊下、障子戸やふすま、木の戸、いずれも夏の暑さをしのぐためにできているが、冬は寒気をまるで防ぐことが出来ない。
当時の日本人は冬の寒さより夏の暑さに弱かったのかもしれなし。暑さをしのぐために、廊下、障子戸、ふすま、木の戸が工夫された。これは、気候への消極的な対応だ。

気候への積極的対応:
「部屋の中の空気の温度を自分の好きなレベルにしてしまえばよい」という考えは、気候への積極的な対応で有ろう。では、エアコンは誰が発明したのだろうか。世界初の電気式のエアコンは1902年にシラキュースのウィリス・キャリアーが印刷工場の温度と湿度を調整するために使用し始めたのが始まりだという。
1930年にキャリアは自分の会社を創業。その後世界最大の空調会社へと成長して行く。

工夫と改善で暑さに耐える日本流に比べ、プレーしているグランドの状況を変えてしまおうと言うのは、積極的な取り組みだ。

コロナカ禍で、今までの経営のやり方の継続では、じり貧に陥る可能性が高い。与えられた環境を所与とするのではなく、積極的に取り換える発想も必要だ。

(2020.8.18)