コンプライアンスとインテグリティはどちらも効果的なコーポレート ガバナンスに不可欠だが、目的が異なり、特徴も異なる。
インテグリティ(integrity)は「誠実」「真摯」「高潔」などの概念を意味する言葉で、企業経営やマネジメントにおいて最も重要な資質とされるようになってきている。
コンプライアンス
定義: コンプライアンスとは、法律、規制、社内ポリシーを遵守すること。企業がすべての法律と規制 に従うようにすること。
焦点: 主な焦点は、外部基準を満たし、法的罰則を回避するにある。
実施: コンプライアンスは、監査、評価、監視を通じて実施され、企業が規則に従っていることを確認する。
動機: コンプライアンスの動機は、多くの場合、罰金、法的措置、評判の低下を回避することである。
インテグリティ
定義: インテグリティは単なるコンプライアンスを超え、倫理原則と価値観を遵守することを伴う。誰も見ていないときでも正しいことを行うことだ。
焦点: 組織内で信頼を築き、誠実さと倫理的行動の文化を育むことに焦点を当てている。
実施: インテグリティは、リーダーシップ、ロールモデル、倫理的行動が奨励され報われる環境の創出を通じて施行される。
動機: インテグリティの背後にある動機は、透明性と説明責任をもって運営される持続可能で信頼できる組織を構築することである。
要約すると、コンプライアンスは企業が外部の規則や規制に従うことを保証するものだが、インテグリティは倫理的行動へのより深いコミットメントと信頼の文化の構築を伴う。
どちらも効果的なコーポレートガバナンスに不可欠だが、アプローチは異なる。インテグリティの理念のもとに行われる企業経営は企業価値を高め従業員のコミットメントを引きだし働き甲斐を高める。
2024年11月9日 土曜日