今日の言葉:
「冬季オリンピック」
すっかり忘れていたが、札幌市が断念した2030年の冬季五輪・パラリンピック招致。名乗りを上げたスイスは、史上最も少ない予算での開催を目指している。
スイスのスポーツ連盟が承認した招致案は、予算16億ドル(約2400億円)。史上最も安上がりの五輪となるようだ。スイス国民はやや懐疑的で、資金規模が結局跳ね上がるなどのサプライズは遠慮願いたいとの声が聞かれる。
スイスや北欧諸国は招致への賄賂合戦には無縁に見えるのは好ましい。
ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ハマスとイスラエル、3度目の捕虜・人質交換
【記事要旨】
ハマスは昨日、さらに17人の人質を解放したが、その中には10月7日のイスラエル南部への国境越え攻撃で両親が殺害されてからほぼ7週間後、金曜に4歳になったアメリカ人のアビゲイル・イダンちゃんも含まれていた。
人質について私たちが知っていることは次のとおりだ。
イスラエル首相府は、停戦交渉の3日目に子供9人を含むイスラエル人14人と外国人3人が解放されたと発表した。 金曜日に始まった合意条件は、イスラエルが拘留しているパレスチナ人女性と未成年者150人と引き換えに人質50人の解放を含むもので、ガザでの戦闘は10月7日以来最長となる休戦が認められた。
イスラエルは人質がさらに10人解放されるごとに停戦を1日延長することを提案しており、その後ハマスも同様に停戦の延長を目指していると発表した。
遅延:ハマスは土曜日、イスラエルがガザ北部に十分な援助が届くのを認めていないとして、2回目の人質交換を延期すると脅迫した。 1時間の遅れの後、交換は行われ、イスラエルは39人のパレスチナ人捕虜と拘留者を釈放した。 この遅れにより、その後のリリースも同様に困難を伴うのではないかという懸念が生じた。
援助:バイデン大統領によると、停戦中は毎日食料、水、医薬品、燃料、調理用ガスを積んだトラック200台がガザに到着した。 燃料も石炭もほとんどない中で、家族はドアや窓枠を燃やして、手に入るものを調理している。 「私たちは石器時代に戻った」と、ある男性は語った。
停戦の延長は、他国、特に米国にとって、1万3000人以上のガザ人を殺害したイスラエルの軍事的対応を縮小するよう圧力をかける機会が増える可能性があると、現地の保健当局者は述べている。
【コメント】
記事にはイダンちゃん写真も付いている。少女はキブツで両親が殺害され、自身は誘拐されたという恐ろしい体験を持つ。
人質交換は思ったほど進んでいないが、さらに途切れることなく交換が進んで欲しいものだ。
2.オーストラリアの火災シーズンは早く始まる
【記事要旨】
記録上最も暖かい冬と異常に暖かく乾燥した春の後、オーストラリアの東海岸沿いで数百件の火災が発生し、その中にはクイーンズランド州の住宅53軒が全焼した火災も含まれている。 先週、西海岸では、強風と季節外れの早い熱波により、パース市中心部からわずか数十マイル離れた場所で猛烈な火災が発生した。
約4,500エーカーを焼き尽くし、18軒の住宅を焼失させたパースの火災は、日曜日までに消防団によって鎮圧された。
エルニーニョの気象パターンによって煽られ、気候変動によって悪化した今年は、この国では2019年から20年の夏以来初めて乾燥した暑い年となった。 今シーズンは、直接火災にさらされたり煙を吸ったりして500人近くが死亡した当時以来最悪のシーズンになると予想されている。
【コメント】
英語でwildfireと言うが、本当に暴虐で手に負えないのが山火事だ。多湿の日本では想像できない恐ろしい現象だ。
3.ワクチン未接種の子供たちが集団感染の急増を引き起こしている
【記事要旨】
コロナウイルスのパンデミックによる医療システムの混乱により、6,000万人以上の子供たちが標準的な小児用ワクチンを1回も接種できなかったことが原因で、主に子供たちの命を奪う病気の発生が広がっている。
2020年6月時点では16か国だったのに対し、今年半ばまでに47か国で重篤かつ致死率の高い麻疹の発生が報告されている。ナイジェリアは現在、史上最大のジフテリアの発生に直面しており、これまでに600人近くが死亡している。 12 か国でポリオウイルスの流行が報告されている。 低・中所得国でワクチン接種に資金を提供する団体「Gavi」によると、ワクチン接種を受けられなかった子どもたちの多くは現在、定期予防接種プログラム接種年齢以上に高齢化しており、ワクチンで予防できる病気による子どもの死亡数のほぼ半数を占めているという。 これらの子供たちを保護するには、費用のかかるワクチン接種が必要になる。
【コメント】
医療制度の未整備が弱者に影響を与える典型的な例だろう。日本はどのような支援をしているのだろうか。
その他の記事:
・中国から米国へ違法移民
A growing number of Chinese migrants are crossing the U.S.-Mexico border.
(昨年は24000人の中国移民が米国に来た。過去10年分の合計より多い。多くが中国からエクアドルにビザ不要で入国し、米国まで徒歩で来る。中国は送還に応じないので滞留中国人が増えている。何故彼らが危険を冒して米国に蜜入国するかは記事に書かれていない)
・中国の出生率低下
China’s declining birth and marriage rates are seemingly being driven by women who no longer accept the costs that family and children require.
・中央アフリカを巡るせめぎ合い
The Wagner mercenary group has been a powerful security force in the Central African Republic, but the death of its leader has Russia and the U.S. competing for influence there.
2023年11月27日 月曜日