馬に水を飲ますには

You can take a horse to the water, but you can’t make him drink.
というイギリスのことわざが日本でも「馬を水辺に連れていくことは出来るが水を飲ませることは出来ない」という表現で広まっている。

確かにそうだ、と思う人が多いと思われる。

小さな子に勉強の大切さを言い聞かせても聞き分けよく勉強する子は少ない、という経験を持っ親は多かろう。

ビジネスでも、同じだ。立ち上がりのベンチャー企業で、自分で目標をきちんと立て、地道に実行して行ける企業は少ない。
ある顧問先企業での話。PDCAのフォーマットを作る時間が無いというのでこちらで作成したところ、記入する時間が無いとの説明。 椅子からずり落ちそうになる。

どうすればよいか。名案はない。

子供であれば、やっぱり勉強しておいたほうがよさそうだと自分で気づくか、ゲーム感覚で相手に勝ちたいと思うような状況が現出しないと難しかろう。

ベンチャー企業であれば、可能性のある計画を立て、計画を実現することはステークホルダーへのコミットメントの実現だという心持ちを経営者が持たない限り無理だ。

ヒンヒン鳴きながら走りまわる馬は多いが、長距離を走るためにゆっくり水を飲むことのできる馬は非常に少ない。
さてさて「しっぽの短い馬」を見つけるのは難しい。

(2020.622)