世界の動き 2023年1月26日 木曜日

今日の言葉
「ドイツ製戦車」
 第二次世界大戦時のタイガーやパンツアー戦車は我々世代ではプラモデルの憧れだった。最優秀の戦車だった印象が強い。
 現代のレオパルドIIも優秀な戦車でNATOでは大量に主力戦車として採用され2000両が使われている。
 この戦車をウクライナに送るかどうかが大きな議論になっていた。今回ドイツはウクライナとNATOに押されて14両をウクライナに送ることを決定したようだ。
 今回の決定で、ウクライナは大喜び。NATOは喜び、アメリカと英国は少し不満で、ドイツは不満で、ロシアは大きな不満を抱いた。
 まず、ドイツ戦車がNATOで大量に使用されていたのに驚き、NATOがロシアへの圧力をかけることを決然と支援しているのに驚く。

ニューヨークタイムズ記事
1.ウクライナの戦車
【記事要旨】
 昨日、ドイツと米国は、数週間にわたる外交工作の後、ウクライナに戦車を送ることを約束した。 この誓約は、春に予想される戦闘の激化に先立って、追加の援助の波を解き放つ可能性がある。
 31 台のアメリカの M1 エイブラムス戦車が戦場に到着するには、1 年以上かかる可能性があるが、米国の約束は、ドイツがレオパルト 2 戦車 14 両を送ることを約束する道を開いた。
 ドイツが他国に自国戦車を譲渡することを許可する決定を下したことで、フィンランド、オランダ、スペインの当局者は、ウクライナに戦車を送ることを検討、或いは送る用意があると述べた。
 発表は重要な時期に行われた。ウクライナは昨日、東部の都市バフムット近くの重要な町、ソレダーから撤退したと発表した。
 ドイツは、米国がエイブラムスを送った場合にのみ、レオパルトを送ることを明確にし、バイデン大統領とドイツのショルツ首相は、数週間にわたる交渉の後、発表を調整した。今月初め、英国はチャレンジャー 2 戦車 14 両をウクライナに送ると発表した。
【コメント】
 「今日の言葉」に書きました。武器輸出に自制的なドイツにとっては大きな決断だと思う。

2.中国で天然ガスが不足
【記事要旨】
 中国は、ロシアのウクライナ侵攻に続く世界的なエネルギー混乱の影響を受けている。費用のかかる「コロナゼロ」対策に支出した後、地方自治体には高価な天然ガスを購入するためのリソースがほとんどない。
 中国政府は地方自治体に暖房を提供するように指示したが、その資金は与えていない。 「ゼロ Covid」の最後の数日間の大規模な検査キャンペーンは、財源を枯渇させた。 その結果、州政府と市政府は、これまで暖房費を抑えていた天然ガスへの慣習的な補助金を削減した。
 現在、各世帯は調理に必要な最低限の量を受け取るが、暖房にはほとんど使用できない。何千万人もの人々が怒っており、彼らの欲求不満はソーシャルメディアに波及している。
 中国は、ヨーロッパと同様、ガスの一部を長い間ロシアに依存してきた。 ヨーロッパの冬は異常に暖かく、ガス価格が下落し、各国が窮地を乗り切るのに役立ったのと対照的に、中国では異常に厳しい気温がガス価格を押し上げている。
【コメント】
 あの資金力のある中国でも資金不足がありうるのだ。 

3.モディはドキュメンタリーを抑制
【記事要旨】
 BBC の新しいドキュメンタリーは、インドの指導者を批判している。 インド政府はこの映画を完全に禁止していないが、オンラインやキャンパスでこの映画を抑圧するために多大な努力を払ってきた。
 「India: The Modi Question」は、2002 年にグジャラート州で起きた約000が死亡したヒンズー教徒とイスラム教徒の暴動に焦点を当てたものだ。当時グジャラート州の首相だったナレンドラ・モディが大虐殺への道を切り開いた、またはそれに目をつぶったと非難した. この映画で明らかになったことの 1 つは、これまで報告されていなかった英国の調査で、モディが大量殺戮の「直接の責任者」であることが判明したことだ。
 モディ政権は、国際的なソーシャル メディア企業から支援を受けている。YouTube の親会社である Alphabet は、サイトに表示されるのをブロックした。 歴史的にインドの指示によるコンテンツの禁止に抵抗してきた Twitter でさえ、映像にリンクする投稿をブロックした。
 ある学生活動家は、政府の圧迫に耐え「こうすることで、彼らはこのドキュメンタリーをより人気のあるものにし、今では誰もが見たいと思っています」と語った。
 モディ政権は「I.T. 規則」をし 2021 年に可決し、事実上すべてのオンライン情報を抑制することができる。 政府は歴史的に、報道の自由に対する取り締まりに法律を利用してきた。
【コメント】
地球上最大の民主主義国というのは仮面なのか。モディはしたたかな政治家だ。QUADでも決して旗色を鮮明にしない。

2023年1月26日 木曜日