「三日天下」考

三日天下は、明智光秀が織田信長を倒して天下をとってから、わずか13日後に豊臣秀吉に滅ぼされたところから、きわめて短い間だけ権力を握ることを指す。最近では、野球のぺナントレースで首位に立ったもののすぐに陥落するような場合に使われることが多い言葉だ。

もう世界的に知られた例では、期間が少し長くなるが「百日天下」がある。  エルバ島を脱出したナポレオン1世が,1815年3月20日に再び帝位についてから,同年6月22日,帝位を追われるまでの一時的な支配を指す。ウィーン会議における列国の対立に乗じてパリに帰ったナポレオンは再び帝位についたが,ワーテルローの戦いに敗れてその支配は崩れ,セントヘレナに流された。フランス語でLes Cent Joursと言い、英語でもThe 100 Daysで通じるようだ。

最近の事例で言えば英国のトラス首相のケースが挙げられるだろう。首相に任命されてから辞任表明まで44日間という短さだ。その間、女王の国葬を支援し、ポンドを下落させ、金融市場を混乱させ、運命の逆転に耐えた。保守党の首班に指名される際に掲げた減税案や財政拡大案は今になって悪評のみが上がっている。しかし、保守党員は、トラス候補の政策を支持して彼女を保守党の党首に、更には、内閣の首班になることを支持したはずなのだ。今になっての、党を挙げての手のひら返しは酷い。

誰が次期首相になるかわからないが、日英間の緊密な関係を構築する人になってもらいたい。日本としえは米国一辺倒でないパワーバランスを構築するためにも新しい「日英同盟」が必要だ。

2022年10月22日 土曜日