世界の動き 2022年6月21日 火曜日

ニューヨーク・タイムズ電子版より

今日の一言:

『 のびきつて 夏至に逢ふたる 葵かな 』正岡子規
 今日は夏至。英語では summer solstice

1.イスラエルの連立政権崩壊
【記事要旨】
 イスラエル政府は今月末までに議会を解散し3年間で5度目の総選挙を実施予定。Naftali Bennett首相の政権は右派の2派と他の3派の離反で持続不可能に。現在世論調査で最大の支持を集めるのは前首相ナタニエフのリクード党。秋に予想される選挙はパレスチナの反乱やイランとの隠れた戦争という厳しい状況下で行われる。解散後の暫定首相は元TVキャスターのNaftali Bennett外相が務める見込み。イラン以外のアラブ諸国とは関係強化。
【コメント】
 極右から極左までの連立は成立時から無理があった。少数政党の乱立は安定政権をもたらさない。極端な安定政権も困りものだが。

2.ウクライナ東部の都市が焦点に
【記事要旨】
 Toshkivkaはロシアに包囲されたセベロドネツクに物資を供給するウクライナ側にとって唯一の通路。ウクライナのセベロドネツク死守の姿勢はドンバスの過半を占めるルハンスク州の完全制圧を目指すロシアの猛攻を招いている。ロシアは第二の都市カリキウでも露が攻勢を強化。中国のロシア原油輸入は最大に。ロシア領カリーニングラードへの鉄道を封鎖したリトアニアに対しロシアは制裁強化。
【コメント】
 ワイドショーのような戦争が続きすっかり日常化しているのが怖い。

3.中国の電池製造での強制労働
【記事要旨】
 新疆での電池製造での強制労働が世界の電気自動車のサプライチェーンに混乱をもたらす。世界のリチウム電池の3/4は新疆の電池メーカーでつくられている。ウイグル族は強制的な思想教育を受けさせられ鉱山と工場へ送られている。米国は強制労働が無い証明をつけない新疆製品の輸入を禁止する法案を火曜に成立させる。
【コメント】
 日本のバッテリーメーカーはどこで原料を確保しているのだろうか。消費者の目が厳しくなるので対応が必要だ。

その他:
コロンビアは左派のPetro氏が勝利
Gustavo Petro, a former rebel and a longtime legislator, won Colombia’s presidential election, galvanizing voters frustrated by decades of poverty and inequality under conservative leaders. Francia Márquez — a former housekeeper and activist — was elected as the country’s first Black vice president. (注:中南米では続々と左派政権が誕生。米の指導力低下が懸念される)

インドとバングラでの豪雨
Heavy monsoon rains in India and Bangladesh have caused major flooding, killing at least 116 people and forcing the evacuation of hundreds of thousands.
フランスでのマクロンの政権運営は変化するか
France was left wondering whether President Emmanuel Macron would be able to change his top-down governing style after losing his absolute majority in the lower house of Parliament. “Ungovernable!” read the front page of Le Parisien.

(2022年6月21日 火曜日)