ニューヨーク・タイムズ電子版より
今日の一言:
キッシンジャー博士の言葉 If you do not know where you are going, every road will get you nowhere. 「どこ行こうとしているかわからなければ、どの道を行こうとどこにもたどり着けない」
先日FinancialTimes紙の博士へのインタビューを見た。ウクライナ進行後のもので対露、対中の米国外交がテーマだった。博士は5月27日に99歳になるが質問には明確にかつ老獪に回答していた。
1.バイデン大統領は支援を約束
【記事要旨】
東京での記者会見で台湾が侵攻された際の直接的な軍事支援について「ある。それが従来からの米国の姿勢」と返答。従来の米大統領が取ってきた「戦略的曖昧さ」から一歩踏み込んだ見解。ホワイトハウスは従来通りとバイデン発言を修正しているがバイデンは従来の大統領とは違う見解を繰り返している。東京では米国中心の中国に対抗する緩やかな経済新構想(IPEF)が12か国で発足。
【コメント】
ウクライナで直接支援を表明して来なかったことがロシアの侵攻を招いたという反省がもたらしたバイデン発言だろう。「台湾有事」は日本の有事になりうるので日本は国防のグランドデザインを明確化する必要がある。個人的には、国防費を増額し、それが米国からの軍用機や軍備輸入に使われるのは遺憾だ。日本は中国と米国の間で自らの国益を守る賢さが問われている。
2.ロシア外交官が抗議の辞任
【記事要旨】
ロシアのジュネーブの国連代表部に駐在するBoris Bondarev氏はロシアのウクライナ侵攻は恥ずべき行為として辞任。ウクライナのゼレンスキー大統領はダボス会議で世界のリーダーに向けウクライナへの支援とロシアへの一層の制裁強化を訴えた。ロシアから撤退したビジネスのウクライナへの進出も。
【コメント】
プーチンの鉄の統制にほころびが出てきている一つの表れだろう。ロシアの官と軍の動揺の行方を注視したい。
3.クッシュナーはサウジとの関係を濫用?
【記事要旨】
トランプ政権発足時中東への投資を促進する30憶ドルのアブラハムファンドが設立されたがトランプの退陣で消滅した。今、クッシュナー(トランプの娘婿で顧問)とムニューチン(前財務長官)は私的に、同じ考えのファンドを設立した。このファンドはUAE,クウェイト、カタールの投資家から5億ドル、サウジの国家ファンドから10億ドル、サウジ投資家から20憶ドルのコミットメントを集めた。
【コメント)
政権幹部がその後の自分の金儲けに政権時の人脈を使うのはどこの国にもある話。米国はあけっぴろげで職業倫理に抵触する恐れがあるところまで踏み込んでいる。そもそも倫理のない人たちなので批判は全く気にしないだろう。
その他:
フィリピンでのフェリーの火災。知床の方が大きな惨事
At least seven people were killed after a passenger ferry caught fire in the Philippines.
イランでの暗殺?
A senior member of Iran’s Revolutionary Guard Corps was assassinated in Tehran on Sunday. There was no immediate claim of responsibility, but the style of killing echoed previous attacks by Israel.
天文の話題で気宇壮大に
Scientists have long wondered if the planet Mercury may have been hit by a large object, stripping away its outer layers and leaving a rocky remnant behind. New research into rare meteorites called aubrites, scattered across museums on Earth, could shed light on mysteries surrounding the planet closest to the sun.
(2022年5月24日 火曜日)