世界の動き 2025年4月18日 金曜日

今日の一言
「Guinea Pig」
 ギニアの豚だが、日本語で言うモルモットのことだ。
 昨日ホワイトハウスを訪問したGunia Pigが二匹いた。一人は赤沢大臣。二人目はメローニイタリア首相だ。
 トランプ自身が乗り出した赤沢大臣の会談の詳細はまだ不明だ。モルモットとして日本のみならず世界が注目している。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.トランプ大統領、EUとの関税協定締結を約束
【記事要旨】
 トランプ大統領は昨日、自身が好意を抱いている数少ない欧州指導者の一人、イタリアのジョルジア・メローニ首相と会談した。ホワイトハウスでメローニ首相を出迎えたトランプ大統領は、一部関税の90日間の一時停止期間が終了する前に、EUと「貿易協定を締結する」と述べた。
 メローニ首相は、EUを代表して協定を交渉することはできないと明言しているが、米国当局者は、保守派であるメローニ首相が欧州諸国とのパイプ役となる可能性を示唆した。欧州中央銀行(ECB)は昨日、経済の不確実性、トランプ大統領の混乱した貿易政策の影響に直面し、政策金利を引き下げた。
 トランプ大統領はまた、145%の関税の打撃を受けている中国と「非常に良い合意を結ぶつもりだ」と述べた。両政府間の交渉は限定的なものにとどまっているようだ。日本の政府関係者は水曜日、合意に至らないままホワイトハウスを去った。しかしトランプ大統領は、合意に近づいていると述べた。

トランプ大統領についてさらに詳しく
・トランプ大統領は、利下げを行わなかったとして、連邦準備制度理事会(FRB)のジェローム・パウエル議長を激しく非難した。
・中国はトランプ大統領に対抗するため各国が団結することを望んでおり警戒感は高まっている。
・トランプ政権は、ウクライナ紛争の終結に向け、欧州の支援を求めているようだ。
・韓国は来週、米国との貿易交渉を控えており、活況を呈する造船産業が優位に立つことを期待している。
・トランプ大統領は、ハーバード大学が学生データを提供しない限り、留学生の入学を拒否すると警告した。
・最高裁判所は、出生地主義を廃止するトランプ大統領の大統領令に関する審理を数週間後に行う予定だ。
・一部の共和党議員は、有権者とのタウンホールミーティングでトランプ大統領への反発に直面している。
【コメント】
 パウエル議長はインフレの恐れに対し慎重なスタンスだ。トランプの圧力に屈さない姿勢は評価できる。自身の解任権限はトランプには無いとまで言っている。
 一方ECBは6回連続して政策金利を引き下げている。インフレ懸念より景気刺激が重要と言う判断だ。

2.イランは米国の矛盾したシグナルを懸念している
【記事要旨】
 イランと米国の当局者は明日、ローマで第2回核協議に臨む予定だ。しかし、イラン当局者は、ホワイトハウスが合意に何を求めるかについてメッセージを翻していると述べた。
 トランプ大統領の側近の間では、イランの核開発計画の完全な廃棄を求めるべきか、それとも制限で妥協すべきかをめぐって意見の対立が生じている。イラン外相は、こうしたメッセージの翻弄は「有益ではない」としながらも、テヘランは「冷静かつ冷静に」交渉に参加する意向だと述べた。最初の協議は先週オマーンで行われた。
 イスラエルの戦争計画:トランプ大統領は、外交交渉を進めるべきか、それとも来月にもイランの核施設を攻撃し、テヘランの核兵器製造能力を阻害するというイスラエルの計画を支持するべきかをめぐり、数ヶ月にわたる内部討論の末、イランとの協議に臨むことを決定したと、協議について説明を受けた米国当局者らは述べている。
【コメント】
 米国とイランの交渉が成功しなければイスラエルは新たな戦線を開く意思が十分だ。

3.米軍、シリアから部隊を撤退
【記事要旨】
 12月のアサド政権崩壊を受け、米軍はシリア北東部から数百人の部隊の撤退を開始した。
 米当局者によると、同地域にある8つの小規模な米軍基地のうち3つが閉鎖され、駐留部隊は約2000人から1400人に削減された。一部のアナリストは、米軍によるさらなる部隊削減はシリア新政権の安定を脅かす可能性があると指摘している。イスラム国は依然として北東部における脅威となっている。
【コメント】
 アフガニスタンからの急な撤退の轍を踏まないように慎重な対応を望みたい。

その他のニュース
テクノロジー:米国の判事は、Googleが一部のオンライン広告技術における独占を維持するために違法行為を行ったと判決を下した。
ガザ:イスラエルは、ガザ南部の紛争で避難を余儀なくされたパレスチナ人キャンプを爆撃し、少なくとも12人が死亡した。
イタリア:ナポリ南部でケーブルカーが衝突・分解し、少なくとも4人が死亡した。

動物:ケニアで、4人の男が数千匹の生きたアリを密売した罪を認めた。当局によると、彼らはペットとして販売する意図を持っていたという。

2025年4月18日 金曜日