Mining the miners.

AIブームを背景とするMVIDIAの株価の爆上げを見て、標記の格言を思いだした。Mining the miners. とは金鉱夫から金を掘るという意味で、カリフォルニアでのゴールドラッシュで儲けたのは、金鉱夫に必要な資材を売った商人だったという意味だ。

Samuel Brannanサミュエル・ブランナンという人物を例に見てみよう。以下、https://stlukesexpandingwest.weebly.com/より引用する。

『ゴールド ラッシュで成功する本当のチャンスは、金を採掘することではなく、鉱夫を採掘することだった。ゴールド ラッシュが生み出す経済的可能性を予見できたの男の話だ。
ゴールド ラッシュの間、サミュエル ブランナンは鉱夫の金を採掘することで多額の金を稼いだ。鉱夫たちはサミュエルの店で、役に立つ採掘道具や商品に、手にした多くの金を費やした。彼の店はサンフランシスコと金鉱のちょうど中間に位置しており、サミュエルは金鉱に足を踏み入れることなく大金持ちになった。サミュエルは繁盛する店で鉱夫たちが購入した商品のおかげで、カリフォルニア初の億万長者になった。
サミュエル・ブランナンはカリフォルニアに定住する場所を探していたモルモン教徒として1846 年に他の 238 人のモルモン教徒とともに船でやって来て、モルモン帝国を築こうとした。他の多くの男たちがしたように畑に駆け込む代わりに、彼はサッターズ ミルの近くに店を開いた。
彼は自分の店が金持ちになる方法だとすぐに気づいた。彼は鍋やつるはしなど、あらゆる種類の鉱業や生活必需品を買いだめし始めた。それがカリフォルニア初の億万長者につながった。
サミュエル・ブランナンはサンフランシスコの通りを走り回って「アメリカの河から金、金、金!」と叫んでいたことで有名だった。この発言を聞いて、普通の人々が熱狂し、金を求めて金鉱に殺到し、大金持ちになりました。その後すぐに、採掘道具の価格が急騰し、それがサミュエルにとってさらに有利になった。
サミュエルは貪欲な悪党だったと言う人もいれば、大きな夢を持って裕福になっただけの男だと言う人もいる。
当時、サミュエルはモルモン教会の指導者であるブリガム・ヤングと関係があり、教会での権力を利用して「十分の一献金」を通じてさらにお金を蓄えていた。彼はヤングに従ってモルモン教会に行くと言った鉱夫たちに十分の一献金を課し始めた。鉱夫たちはサミュエルが教会にお金を寄付していないことに気づかなかったので、彼はすべてを自分のために取っておいた。ブリガム・ヤングはサミュエルが大金を稼ぎ、教会に正当なお金を寄付していないことを知ってがっかりした。
結局、サミュエル・ブランナンはひどい飲酒習慣、いくつかの悪いビジネス上の決断、そして不幸な結婚が原因で破産した男になった。忘れられた男は、モルモン王国を築くという大きな希望と夢をすべて捨て去った。
死にそうになったとき、サミュエルは酒場の裏で眠るほどだった。1889年5月、最初の億万長者サミュエル・ブランナンは小さな果樹園で亡くなり、自分の子供たちに数ドルだけ残しただけだった。鉱夫たちを騙して何百万ドルも稼いだ男は破産し、孤独に死んだ。』

サミュエルの死に方はさておき、我々はAIに関して何に投資すればよいのだろうか。NVIDIA以外の高性能チップを開発する企業だろうか。

Mining the miners.と考えると、AIチップが大量に消費する電力を供給する電力会社はそれに該当するのではないだろうか。

電力会社の中では、ドミニオン エナジーは検討に値するだろう。なぜなら、同社はバージニア州を独占しており、同州には大手企業 (Azure、AWS、GCS) の施設を含む世界のハイパースケール データ センター容量の 35% ~ 40% が集中しているからだ。株価は しばらく軟調だったが、5% 近い配当利回りも魅力的だ。

2024年6月2日 日曜日