今日の言葉
「オスプレイ墜落」
防衛省の説明では、オスプレイは、ヘリコプターのような垂直離着陸機能と、固定翼機の長所である速さや長い航続距離という両者の利点を持ち合わせた航空機。回転翼を上へ向けた状態ではホバリングが可能となり、前方へ傾けた状態では高速で飛行することができる米軍の最新鋭機となっている。一機100億円以上し、日本は17機の導入を決定し徐々に配備が進んでいるようだ。
オスプレイは事故が多いと言われるが、論者により、明らかに事故の多い機種だと言う人と、平均的かそれ以上に安全だと言う人に分かれている。
複数の米国のメディアによると、オスプレイの飛行は 2055 年まで続くものの、国防総省はⅤ-22 オスプレイ機の新規調達を 2023 年予算で終了し、2026 年に予定される最後の数機の納品後、生産ラインを閉鎖することを計画している、と伝えられている。
プログラム・レコード(米軍装備品の調達計画)を満たすまでにはあと 36 機の生産が残っており、生産完了には2年間の所要期間を要する(一機の生産所要時間は 300日)ために、閉鎖予定は 2026 年とのこと。
V-22 計画当初は、国防総省は多くの外国政府等に販売することで、大量生産によって一台当たりのコストを下げることを期待していたようであるが、結果的に、唯一の外国向け販売は日本だったとのことだ。
今年2月に、海軍は、ライン閉鎖に従事するエンジニアリングをベルーボーイング社に受託させることを発表している。
どうも、我が国は「欠陥機」の米国以外で唯一の、そして最後の購入者になりそうだ。これが日本の防衛力強化の実態だとしたらお寒い限りだ。中国の脅威への備えは必要だが、米国の中古品を盲目的に購入し国防費を無制限に増嵩させる愚は避けたい。
ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.停戦交渉はさらなる延長に焦点を当てる
【記事要旨】
カタール、エジプト、米国の政府高官らは、今日期限切れとなるイスラエルとハマスのガザ停戦のさらなる延長を確定させるよう求めていた。
当局者らは、これが人道危機を緩和し、より多くの人質の解放を確保し、戦争による死者数を減らす最善の方法であると考えている。 しかし、会談を知る当局者らは、短期間の中断を続ければ戦争終結への道が開かれることを期待しているとも述べた。
関係者の1人は、停戦が長引けば長引くほど、イスラエルが攻撃を再開してハマス幹部らが潜伏しているとされるガザ南部に到達することがより困難になると調停委員は予想していると語った。
イスラエル高官は、長期停戦や残りの人質全員と捕虜全員の交換に向けた交渉は現時点では行われていないと述べた。 イスラエルは、ハマスの指導者が根絶され、軍事・統治システムがガザから根絶されるまで攻撃をやめないと誓った。 ネタニヤフ首相の政府関係者らは、首相が戦闘を再開しなければ政権を崩壊させると脅している。
これまでのところ、人質交換のほとんどには女性と子供が参加している。 しかし、交渉の対象が戦闘員に変わると、交渉はより複雑になるだろう。 ハマスは10月7日の暴動で捕らえた数十人のイスラエル兵を拘束していると考えられており、イスラエルは多くの著名なパレスチナ人捕虜を拘束しているが、その中には同グループが釈放を求めると約束したハマスの著名なメンバーも含まれる。
両親が殺されるのを見てハマスに人質に取られ、解放される前に4歳になった少女アビゲイル・イダンの叔母は、彼女の姪は1日に1枚のピタパンを他の4人に分け与えたと語った。 彼女は50日間の監禁期間中、シャワーも風呂も利用できなかった。
ハマス武装組織が、民間人の母親と幼い子供2人がイスラエルの空爆で死亡したと主張し、懸念が高まっている。
ハマスは火曜日にイスラエル人人質10名とタイ人2名を解放し、解放された捕虜の総数は85名となった。
パレスチナ保健省によると、昨日、ヨルダン川西岸ジェニン市での襲撃で子供2人と武装グループのメンバー2人がイスラエル占領軍によって殺害された。
【コメント】
少しづつだが人質の交換が進み、ガザへの支援物資の搬入も進んでいるようだ。継続を期待したい。
2.米国、シーク教徒分離主義者の殺害計画でインド国民を起訴
【記事要旨】
マンハッタンの連邦検察当局は昨日、ニューヨーク市でシーク教徒の分離主義者を殺害しようとした容疑でインド人を起訴したが、微妙な米印関係を複雑にする可能性がある。
検察当局によると、ニキル・グプタ被告は殺し屋を雇おうとした容疑で起訴された。その殺し屋は実は米国の潜入捜査官だった。 この容疑は、米国当局がニューデリーに対し、ニューヨークに本拠を置く正義の擁護団体「シーク教徒」の法務顧問を務める米国国籍の分離主義者グルパトワント・シン・パヌン氏の暗殺計画について懸念を表明した数日後に発表された。
ほんの数カ月前、カナダのジャスティン・トルドー首相は、6月にバンクーバー近郊で起きた別のシーク教徒分離主義者ハーディープ・シン・ニジャール氏の殺害にインド政府が関与したと非難した。
【コメント】
カナダだけでなく米国でもシーク分離主義者はインド政府にマークされ、時には命を狙われているようだ。インドもロシアや中国同様に怖い国だと知れる。
3.不安定な石油市場でOPECは苦渋の選択を迫られる
【記事要旨】
今日のOPEC会議の議題は、多くの加盟国にとって好ましくないものとなる可能性が高い。 石油市場の低迷により、ロシアを含むより大きなグループであるOPECプラスの事実上のリーダーであるサウジアラビアは、減産を継続し、おそらくはさらに深化するよう圧力をかけられている。 小規模なOPEC加盟国は生産制限の引き下げに同意するよう求められている。
2023年の世界需要の伸びの4分の3を占める中国は経済減速に直面している。 全体的な経済拡大は鈍化すると予想されており、エネルギー利用の効率化と電気自動車の普及により石油消費量は減少するだろう。OPEC外部の生産者、特に米国とブラジルからの供給が増加している。
【コメント】
これは日本には良いニュースだ。輸入コストプッシュインフレの鈍化を期待したい。
その他の記事:
・蔡総統の見解
At the New York Times Dealbook Summit, Taiwan’s president said that China was unlikely to try to invade Taiwan soon because its leadership is overwhelmed by domestic challenges.
・オスプレイの墜落
A U.S. military aircraft crashed near a small island off the coast of southern Japan, killing at least one of the six people onboard.
・米国を中国の下請けにするな
The Biden administration is trying to balance popularizing electric vehicles without turning the U.S. into an assembly line for Chinese technology.
2023年11月30日 木曜日