渦中の木原誠二官房副長官は、1970年生まれ。帰国子女であり、武蔵中学高校を経て、東大法学部卒。大蔵官僚を10年つとめた後、2005年の郵政解散で初当選。一度落選したが、通算5期衆議院議員をつとめ、現在は岸田政権を実質的に動かしている実力者。絵に描いたようなエリートだ。
文春砲は、まず同氏が、愛人と子供とでデズニーランドで遊んでいる場面をとらえ、その後は現在の夫人が前夫の不審死との関与、木原氏の捜査もみ消し疑惑へと話が進んでいる。
実直そうな同氏に愛人や子供がいたことは驚きだった。さらに現在の奥さんが再婚で、子供がすでに二人いたこと。ホステスだったこと。木原氏とは出来ちゃった婚だったこと。さらに前夫はヤンキーのような人で、怪死したこと等々、驚くような話のオンパレードだ。
木原氏がこれほどのエリートでなければ、こんなに話が大きくならなかったと思われる。ただ、報道しているのはマイナーなメディアだけで、新聞とTVは報じていないのは、良識か忖度か。
「他人の不幸は蜜の味」と日本ではよく言う。欧米ではこれに相当する表現が見つからない。日本文を直訳すると”The misery of others tastes like honey. ”になる。英語の言い方として”One person’s tragedy is another person’s excitement.”の方が妥当な表現かもしれない。
木原氏は今後どうなるか。
「水に落ちた犬は叩け」中国語では「打落水狛」と言うが魯迅の言葉だという。英語では”Never hit a man when he’s down.”という表現が一般的で、日本語訳すると「倒れた男は叩くな」となり方向が逆になる。
叩くか叩かれないか、水に落ちた(ように見える)木原氏の正念場が始まるが、愛情深い家族の無限のサポートが望めない家庭のようで、そこはとても可哀そうだ。
2023年7月29日 土曜日