EVDaysの記事によると、我が国の2023年(1〜12月)のEV(普通乗用車のみ)の新車販売台数は約4万4000台で、新車販売台数の約1.66%にあたる。2023年のPHEVのシェアは約1.97%(約5万2000台)。EVとPHEVを合計すると約3.63%(約9万6000台)のシェアになる。(因みにHVは146万台で、55.1%を数える。)
アメリカの2023年1〜12月のEV(BEV)販売台数は約119万台で、普及率(新車の販売台数におけるEVシェア)は約7.6%となった。2021年は3.2%(約49万台)、2022年は5.8%(約81万台)。少しずつ伸びている。
欧州自動車工業会(ACEA)の発表によると、2023年(1〜12月)におけるEU全体の新車販売におけるEV(BEV)のシェアは約14.6%(約154万台)に上り、初めてディーゼル車のシェア(13.6%)を上回った。なお、2021年は9.1%(約88万台)、2022年は12.1%(約112万台)だったため、順調に増えている。
中国自動車工業協会(CAAM)によると2023年(1〜12月)のEV(BEV)の販売台数は約669万台で、これは自動車販売シェアの約22.2%に上る。
EVの普及率の米国での低さに警鐘を鳴らす投資家がKeith Fitz-Geraldだ。彼はブログで以下のように述べる。
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3 年前、中国での NEV 販売台数は全車両のわずか 7% でした。現在、中国乗用車協会 (CPCA) によると、NEV は半分を超えています。比較すると、EIA によると、米国では第 1 四半期の電気自動車とハイブリッド車はわずか 18% でした。
中国では半分がEVです。よく考えてみてください。
ドラゴンが夕食にやって来ます。あなたがしなければならない唯一の選択は、テーブルに着くか、メニューに載るかです。
ご存知ない方のために言っておくと、私の意見では、防御を行える西側の自動車メーカーはテスラだけです。
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EVDaysの調査と数字にやや開きがあるが、Keithのいう傾向の大きな差は理解できる。EVに限ると普及率の低さは我が国は絶望的だ。HVがまだまだ稼いでくれるから本格的なEVシフトにトヨタをはじめとする日系メーカーは及び腰に見える。
工業製品は大量に製造することで生産とアフターケアの能力が高まるのだが、日系メーカーの出遅れに大きな危惧を抱くのは筆者だけだろうか。
2024年8月10日 土曜日