今日の言葉:
「114兆円予算案成立」
高市大臣の発言にのみ焦点が当たり、増大する社会保障費、著増した防衛費、金利上昇下の国債費について、議論が深まらないまま巨大予算が成立した。
巨額な予備費がお財布として使われた。
この国の将来をどうするのかグランドデザインを議論する機会がまた失われた。
ニューヨークタイムズ記事より
1.中国が救済措置に乗り出す
【記事要旨】
何十年もの間、IMFと米国は世界の最後の貸し手だったが、現在、中国が、トルコ、アルゼンチン、スリランカなどの国に、より多くの緊急融資を提供するために介入している。
米国と欧州の調査によると、中国は2010年のゼロから2014年に100憶ドル、2021 年には405 億ドルの緊急融資を実施した。IMFは、2021 年に財政難にある国に 686 億ドルを貸し出した。
多くの点で、中国は頼りになる資金源として米国に取って代わっている。米国が中所得国に行った最後の大規模な救済融資は、2002 年にウルグアイに供与された 15 億ドルの融資だったが、中国はしばしば、戦略的に重要な国や豊富な天然資源を持つ国を優先し支援している。
インフラ整備のために何年にもわたって北京から多額の借り入れを行ってきた多くの国は、現在、債務の支払いに苦労している。米当局者は、中国企業が実施する建設プロジェクトのために過剰な債務を抱えた国を苦しめることで、中国が「債務の罠外交」に関与していると非難している。
中国は、困窮している中所得国への緊急融資に、IMF からの融資の 2% と比較して、5% のやや高い金利を課している。中国の緊急融資は、中国の国営銀行に多額の債務を負っている中所得国にほぼ完全に向けられている。
中国はまもなく自国内の債務危機に直面する可能性がある。 大規模なインフラスプロジェクトのために多額の借入を行ってきた中国の地方政府は、財務上の混乱に陥っており、中国の厳格なパンデミック政策の施行により財源が枯渇している。それでも、彼らは支出を続けている。
【コメント】
改めて中国の世界経済に占める巨大さを思い起こさせる記事だ。中国は世界経済の巨大な(古い言葉を使うと)「サラ金」のような存在だ。
2.アリババの激変
【記事要旨】
中国の e コマース大手であるアリババは、持ち株会社の下に編成された 6 つの異なるビジネス グループに再編成される。
この動きは、中国のハイテク大手の力に対する政府の懸念を反映している。 アリババの事例は,大企業を屈服させようとしてきた同国の与党共産党に異議を唱えることの危険性についての警鐘だ。
政府は、アリババの億万長者の創業者であるジャック・マー氏が世間の目から姿を消した3 年間の激動の後、テクノロジー部門に対する規制の緩和を行っているようだ。
マー氏は2020 年に中国の規制当局がイノベーションを抑制していると批判した後、今週中国本土に戻った。 規制当局は、2021 年にアリババに 28 億ドルの罰金を独占的支配を乱用したことなどで
科した。
中国政府は経済の活性化に注力していることを示したいと考えている。
【コメント】
ハイテクは中国の世界競争力の源泉だから、ハイテク企業への規制は緩まざるを得ない。
3.ロシアの東部攻勢で都市が野原に
【記事要旨】
住民が地下室に集まっているウクライナ東部の都市アヴディウカでは、砲撃が止むことは無かった。
1 年以上前に始まったロシアの攻撃は、ここ数週間でエスカレートした。ジャーナリストの訪問が許され訪れた NY Timesの記者が見つけたのは荒れ地だった。
戦前の人口 30,000 人のうち、アヴディウカには数百人しか住んでいないという。
その他の進展:
国連の核監視機関の責任者は、ロシア軍が管理するザポリージャ原子力発電所の安全上のリスクについて警告を発した。
ウクライナと国境を接するロシアの緊密な同盟国であるベラルーシ外務省は、ロシアの核兵器を保有する意思があると述べた。
国際オリンピック委員会は、ロシアとベラルーシの選手が2024年のオリンピックに出場できるかどうかについて決定を下すことを拒否した。
【コメント】
「国破れて山河あり」とは「都市は破壊され荒地あり」だったかと思う。
その他:
EV生産に関する日米合意
The U.S. and Japan reached a trade deal over minerals used to make electric vehicle batteries.
ミャンマーで政党解散
The junta in Myanmar dissolved the political party led by the ousted leader Aung San Suu Kyi, The Associated Press reports.
AIが仕事を奪うか
ChatGPT is worrying some workers who wonder if A.I. will take their jobs.
2023年3月29日 水曜日