北九州出張報告

目的:北九州の観光資源の視察・情報収集
期間:2019年11月29日(金)―12月2日(月)
宿泊:11月29日。30日 リーガロイヤルホテル小倉
12月1日 かんぽの宿北九州

宿泊ホテルの感想:
1.リーガロイヤルホテル小倉
小倉一の高さ(値段と物理的な高さも共に)を誇る一流ホテル。
共有スペース(ロビー、エレベーターホール)にお金をかけていない印象がありありで少し残念。
朝食のバッフェは盛り付けが今一。
部屋は広くて快適。アメニティはまあこんなものでしょう。
値段は高いが、小倉駅に近く観光には最適。
一泊一人20000円目途(朝食付き)

2.かんぽの宿北九州
岩見海岸、遠見が鼻、千畳敷を近くに抱える北九州市の西の端に位置する宿泊施設。
上記はいずれも簡単に歩いて行ける距離。
部屋からの景色はきれい。宿泊した日は夕方から雨が降り雄大な海に沈む夕日は見えず。
夕食はセットになっており「すき焼き」をチョイス。佐賀牛で味よし。量多く残してしまいました。
温泉は「天然温泉」を謳っているが、沸かし湯で循環。
値段は極めてリーズナブル。
折尾駅からタクシーに乗ると3000円かかるので送迎バスを利用しよう。
一泊一人13500円目途(二食付き)

見物・見学したところ
1. 門司港レトロ
実はここは2回目。一度目は大雨に振られ見物どころではなかった。
明治時代の建物が復元されレストランや見学施設になっている。

「三井倶楽部」

一階のレストランで、門司港名物の焼カレーを食す。最初団体の予約でいっぱいとのことだったが、レセプションの方が機転を利かせてくれて団体が到着するまでの45分で食べていただければということで食事できました。感謝。味はマイルドで美味でした。
食後2階を見学。アインシュタインに関する展示がとりわけ興味深い。アインシュタインは日本に来る途中の船中でノーベル賞受賞を知った由で、日本で大歓迎された。北九州では三井倶楽部に宿泊し、栄屋という日本旅館にも泊まったというで、栄屋の看板を揮ごうした写しが残っている。ベッド代わりに布団を8枚敷いたとか、バイオリンが好きで暇があると弾いていたとのことは微笑ましいエピソード。
2階には林芙美子の記念コーナーもあり、こちらも興味深かった。「放浪記」の作家というぐらいしか認識が無かったが、47歳の若さで昭和26年に亡くなるまで大急ぎで生き抜いた人だとわかった。陥落後の南京に早々に入場したり、昭和17年から18年にかけて激化する南方戦線を慰問したのも驚きだ。

「門司港レトロ展望室」
31階から門司港全体が見渡せる。カフェがあり一息した。実は、展望室に入る前に「跳ね橋」がみえる広場でカメラを忘れた。忘れたことに展望台の上で気が付き慌てた。広場に戻ってみると忘れた場所にカメラは鎮座していた。さすが日本だ。Thank you, Japan!

「巌流島」
前回来た時に、あまりの雨のひどさに、島に来た船でそのまま戻り、船着き場周辺しか見学できなかった。今度は島中を見ることが出来た。特に関門海峡を行き来する船を眼前に見ることが出来て迫力満点。武蔵と小次郎の像も見ることが出来た。決闘の聖地と称しているからには「アントニオ猪木対マサ斉藤」のモニュメント作るとか、グッズを売るとかしたらいいんじゃないかな。
「関門海底歩行者トンネル」「トロッコ列車」は前回体験済みなので今回は省略。

2. 小倉城
1602年に建築を開始し9年の年月を経て細川氏によって完成された城だそうだ。細川氏が熊本へ転封されたのちは小笠原家が幕末まで治めていた。1837年に出火で焼失。現在の城は1959年に改築されたものだ。
内部の展示は工夫が凝らされていて楽しい。お決まりの昔の衣装だけでなく、ジオラマ、ゆるキャラ、武蔵の決闘の際の姿を相手にこちらは勝手な格好で写真が撮れるスポット等、いろいろな工夫があるね。

3. 皿倉山
標高622Mの山で北九市のほぼ全域から見ることが出来る。逆に言うと皿倉山頂からは市街のほぼ全域を見下ろすことが可能である。北九州市の夜景を見るには最高のスポットと思われる。
JR八幡駅からタクシーで皿倉山ロープウェイ山麓駅へ(10分ほど)。ロープウェイとスロープカーという乗り物を乗り次いで10分ほどで山頂に着く。

4. 夜景クルーズ
事前に予約要。土曜日曜に運行。小倉の渡船乗り場を18:30に出港し110分かかる。外は見晴らし良いが寒い。ずっと外で我慢した。
正直、工場の夜景は大したことなく期待外れ。若戸大橋の下を通り過ぎるときはきれいでよかった。大昔にGolden Gate Bridgeの下を通り過ぎたことを思い出した。

食事
1. 資さんうどん
北九州のソウルフードを堪能した。
ゴボ天肉うどん(肉ゴボ天だったかな?)は本当においしいですね。
おでんとぼたもちも良いね!

2. 諭吉鮨
平和通駅に近い鮨の名店。
ネタが新鮮でうまかった。値段もリーズナブル。
若い大将のきっぷがよく気持ちいい。

3. 若竹
小倉駅前のI’mというビルの1階にある甘味店。
最近はこのような伝統的な甘味喫茶は東京には少なく、この店を見つけたときは嬉しかった。食すとパフェ類、あんみつ類、すべてうまい。

総論
北九州市は観光資源に富んでいると思う。明治の開港期以降の門司港の活躍。戦前から戦後のかけての工業地帯の輝き。細川氏依頼の長い伝統。玄界灘や若松区の緑地群。おいしい食事の数々。
福岡・博多にまだ知名度で負けているがうまくプレゼンすることにより観光都市として発展していける可能性が大いにある。
(2019.12.06)