世界の動き 2022年8月25日 木曜日

ニューヨークタイムズ電子版より

今日の一言:
「成田悠輔氏」
 いまTVやSNSで露出度が急増中だ。イェール大学の助教授の天才とメディアは紹介している。まると四角のレンズの眼鏡をかけていて一度見たら忘れられない印象を残す。私は最近この人をYouTubeで追っているが、常識的なコメントをしないので面白い。少し長い講演を見ると、起承転結のはっきりした論理展開をしているが、それぞれの段階でひねりが利いていて、思いがけない結論へ導くのが特徴だ。しばらくは時代の寵児としてますますメディアへの露出が高まるだろう。

1.ウクライナ戦争6カ月
【記事要旨】
 第二次大戦後最大の地上戦が継続し両軍で死者が多数発生し、ウクライナでは660万人の難民が発生している。6カ月目の昨日、ウクライナ中部の駅へミサイルが着弾し15人が死亡したが、露の大規模攻勢は無かった。プーチンはウクライナ全土の20%を占領し戦闘を終結する意図は見られない。ゼレンスキーは「ウクライナは再生し新しい日々が諦めない理由だ」と発言。ロシア国内では戦争への無関心の維持にプーチンは成功し、ロシア経済は制裁にも耐えている。欧州はエネルギーコストの高騰に耐え、ウクライナへの連帯を維持している。バイデンは30億ドルの武器支援を約し、戦争は米国主導に変化してきている。
【コメント】
 戦争が日常になっているウクライナは日本から遠く、対岸の火事だ。外交が得意だという岸田さん、岸田ドクトリン風呂敷でも広げてみてはどうだろうか。

2.天候変化がインドの乳業を脅かす
【記事要旨】
 8千万人の農民が毎年2億トンの牛乳を生産するインドの乳業は世界最大。熱波は乳牛にストレスを与え生産がすでに11%減少。スポット豪雨が生産者に打撃を与えている。従来の高温対策は村の池に依存してきたが、池は枯渇し汚染が進んでいる。科学者は耐熱性のある新種の水牛の開発を進める。
【コメント】
 2億トンとは巨大な数字だ。日本の牛乳生産量は年間300万トンほどだ。

3.韓国の出生率は記録的低さに
【記事要旨】
 韓国の出生率は六年連続で低下し2021年には0.81になり世界最低を更新。生活不安により結婚できない若者が増える現在の問題が、将来の社会保障を不安にさせている。移民なしに人口を維持するためには出生率2.1が必要であり、米国では1.66、日本では1.37だ。韓国の人口は過去二年減少し、学童数の減少。徴兵数の減少、労働人口の減少が表面化している。労働力の減少は、ロボットやAIの活用に活路を見出す方向へ展開する見込みだ。
【コメント】
 日本より出生率が低いのは驚き。子供を作り育てるのがあたりまえという社会通念が無くなった状況をどう打開するかは東アジア全体で大きな課題だ。

その他:
今度はカナダ
China warned that it would take “forceful measures” if Canada interfered with Taiwan, after it emerged that Canadian officials would visit the island, Reuters reported.
学費ローンに支援
President Biden announced that he would cancel $10,000 of student loan debt for Americans earning less than $125,000.
カセンチーノって知ってますか
Casentino cloth, a famously durable and waterproof Italian wool produced for centuries in a Tuscan valley, has been equally popular among 14th-century merchants and Florentine lords, composers like Verdi and Puccini, and movie stars like Audrey Hepburn. But the only factory that makes the finished wool could soon close.

(2022年8月25日 木曜日)