世界の動き 2022年7月29日 金曜日

ニューヨークタイムズ電子版より

今日の一言:
「誤報」
 昨日のタイムズに「日本でのサルの殺処分は年間25,000匹」との報道があった。調べたところ日本では10000匹が捕獲されているとのことでその内殺処分される数は出ていなかった。明らかな誤りなのでタイムズにその旨伝えた。
 日本のことだからおかしいと思うが、海外の記事だとわからないことがあるだろう。注意する必要がある。

1.米中首脳の緊張した電話会談
【記事要旨】
 4か月ぶりの会談は2時間7分に及び、ウクライナでの戦争、関税問題、中国のアジア太平洋進出、特に台湾問題が話し合われた。バイデンが台湾を守ると発言して以来緊張が増しておりペロシ下院議長の訪台見込みが中国の懸念を呼んでいる。「火遊びする者は自分に火が付く」と中国の報道官は発言。習主席は国内問題もあり外交では強硬に出ているとの見方もある。
【コメント】
 数か月に一度定期的に会談が行われているのは知らなかった。日本はどうしているのでしたっけ。

2.米国のGDPは引き続き低下
【記事要旨】
 2四半期継続してマイナスの成長率。前回のリセッションから2年前に脱出したばかりなのに、またリセッション入りを示唆。金利の上昇、インフレの高進、弱る消費等が懸念される。
【コメント】
 テクニカルにはリセッション入りしたということだ。次回のFOMCでどういう判断をFRBがするか注目だ。

3.豪州での外国の影響への裁判
【記事要旨】
 Di Sanh Duongという中国系オーストラリア人が外国の影響力を行使した罪で裁判にかけられる見込みだ。2020年にメルボルンの病院への巨額の寄付により担当大臣に近づき中国の影響力を行使しようとしたという罪状で、最大10年の禁錮刑になる。中国の豪国内での影響力を制限するために2018年に出来た法律では直接的な影響力行使に加え間接的なものも規制の対象になる。Duong氏の弁護士は「ほとんどが状況証拠だ。Duong氏は26000ドルの献金で中国人への人種差別改善を希望しただけだ」と述べる。豪裁判所は検察の判断を支持し裁判になる見込み。
【コメント)
 寄付行為そのものが違法でなくても実質的に外国の影響力の行使が認められば罪に問われるということだ。これは難しい判断だ。

その他:
イラクでの政情不安
Hundreds of Iraqi protesters breached Baghdad’s Parliament, demonstrating against a nominee for prime minister chosen by Iran-backed parties.
HIVが流行している
More than 1.5 million people globally became infected with H.I.V. last year, roughly three times the target, according to the U.N. Some patients, including a 66-year-old man, have been cured by stem cell transplants, Reuters reported.
気候変動のコスト
Climate change is probably a drag on economic growth, but it’s unclear by how much.
The $369 billion climate and tax package announced by Senate Democrats would be the most ambitious climate action the country has ever taken, if it becomes law.

(2022年7月29日 金曜日)