世界の動き 2022.4.18 Monday

N.Y. Times 電子版より
今日の一言:
マリウポリでの戦いは独ソ戦でのスターリングラードの戦いに酷似してきた。血で血を洗う戦争が収まりそうもない。

1.ロシアはマリウポリでの流血を脅迫
【記事要旨】
 ロシアはマリウポリに残るウクライナ軍が降伏しない限り殲滅すると警告。製鉄工場のこもる約2500人のウ軍は降伏の意志が無いと判断するロシアは降伏しなければ全滅させると警告。マリウポリはクリミアとドンバス地方を結ぶ回廊確保のためにロシアにとって重要な制圧目標。ウクライナ戦争で示された露軍の残忍さは深く軍に根ざしている。露軍に占領された村の住民は「友人が全員消滅した」と証言。ロシアはウクライナの都市へのミサイル攻撃を激化。フランシス教皇はイースター休戦を呼び掛ける。
【感想】
 プーチンは自分が正教の宗教指導者と考えている。カトリックの呼びかけには反応しない。この戦争は宗教戦争の一面もある。

2.インドとWHOはコロナの死者統計で対立
【記事要旨】
 WHOは2021年末までに全世界で15百万人が死亡したと計算するも、発表は大幅に遅れている。遅延の原因はWHOがインドの死者を4百万人としているのに対し、インド政府は52万人としているため。WHOの信頼できる統計はパンデミック対応に不可欠だが、インドだけでなく、中国やロシアの統計にも疑問がある。ロシアでの死者をWHOは1百万人以上と見るが、ロシアは根拠を示さず30万人と発表している。
【感想】
 日本では、死者数は増幅され、感染者数は検査数が少ないので少なくされる。その結果は、死亡率が高まり、リスク回避の国民のメンタリティに合致している。

3.フーシ派(the Houthis)が中東で台頭
【記事要旨】
 2014年に北部イエメンの山岳地帯から発生したフ-シ派は、イエメン内戦で力をつけてきた。フーシ派は公式にはAnsar Allah(神の勝者)と呼ばれるが、今や北イエメンを支配し、クルーズミサイルやドローンにより湾岸諸国への脅威になっている。イランの支持で拡張したフーシ派はアラブ諸国がイスラエルや米国に接近する要因にもなっている。イランのフーシ派支持は、レバノンのヒズボラ支持、ガザでのハマス支持、シリア・イラクでの反政府派支持、と一貫する動き。こうした動きを背景にシリアは自国は反イスラエル反米ネットワークの中心と称している。
【感想】
 サウジアラビアがイエメン内戦に介入する理由がわかりました。

その他:
フランス大統領選
Emmanuel Macron, the French president who is up for re-election in a runoff next weekend, is trying to woo the country’s large pool of left-wing voters, many of whom are hesitant to back him.
Marine Le Pen, Macron’s far-right opponent, says that, if elected, she would ban the wearing of head scarves in public.
アフリカ唯一の女性首脳
Samia Suluhu Hassan, who became Tanzania’s first female president and the only female head of state in Africa when her predecessor died suddenly, is setting a new course for her country.
祝日の重なるエルサレムでは
In the Old City of Jerusalem, a Christian, a Jew and a Muslim marked Easter, Passover and Ramadan all at once for the first time since 1991. To some, the overlap embodied the wonder of Jerusalem. To others, the convergence highlighted the incompatibilities and the inequities of a city where many Palestinian residents consider themselves living under occupation.

(2020.4.18 Monday)