世界の動き 2023年8月8日 火曜日

今日の言葉:
「立秋」
 「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる」
  秋立つ日に詠める 藤原敏行 

ニューヨークタイムズ記事より
1.中国軍部の動乱
【記事要旨】
 中国の指導者、習近平氏は10年前腐敗した軍部の一掃に着手した。 しかし今、彼の至宝である人民解放軍ロケット軍は影がかかっている。
 習氏は先週、軍のトップ将軍を突然交代させた。 李玉超将軍は、昨年、習氏によって軍の最高司令官に任命されたばかりだった。 副官である劉光斌大将と軍の政治委員である徐仲波大将も公の場から姿を消した。 この動きは、秦剛外相を解任した数日後に行われた。
 ほとんどの専門家は、李氏と他の上級将校が急速に拡大する部隊への巨額支出の一部を吸い上げた疑いで告発される可能性があると考えている。 スキャンダルは、監視と圧力によってのみ当局者の迷走を防ぐことができるという習氏の信念を強める可能性がある。
  習氏は2015年にこの部門を創設したが、中国の軍エリート全員が習氏の台頭のおかげで出世し、習氏は権力をしっかりと掌握している。
 フィリピン沿岸警備隊は、中国沿岸警備隊の船舶が南シナ海で自国の船舶の1隻に放水銃を発射する様子を映したビデオを公開した。 2016年、国際法廷は係争海域に対するフィリピンの領有権主張を支持した。 中国はこの判決には従わないと表明した。
【コメント】
 外相に続き軍でも不可解な動きがあるようだ。習主席の権力掌握が一層進むのか、揺らぎの始まりなのか、今後何が起きてくるか注目したい。
 中国の若者の失業率は46%という論文があり(現在は検閲で削除)、経済の低迷も進んでいるようだ。共産党指導部には経済に強い人がいないのも懸念される。

2.混迷する韓国のジャンボリー
【記事要旨】
 4年ごとに世界中からスカウトが集まる世界スカウトジャンボリーにとって、苦難は続いている。 昨日、韓国は台風カヌンが接近しているため、参加者全員が早めにキャンプ場を離れると発表した。
 すでにこのイベントに参加していた少なくとも138人が熱中症で入院している。 国内スカウト3団体が早めにキャンプ場を離れた。 また、韓国の派遣団は、主催者がキャンプ場での性的犯罪の申し立てを不適切に処理したと主張して撤退した。
 世界スカウト運動機構の事務局長は「非常に不幸な出来事として歴史に残るだろう」と語った。
 158 か国から 43,000 人以上の青少年がジャンボリーに参加するために韓国に集まった。 台風は木曜日に上陸する見込みだ。
【コメント】
 熱中症で多くの参加者が倒れたことは聞いていたが、悲惨な状態になっているようだ。台風が心配だが、いつまでの予定なのだろうか。

3.反転攻勢の内部を見る
【記事要旨】
 ウクライナの緩慢な反撃を理解するために、タイムズ紙はNATOによって訓練され、補給を受けているウクライナ海兵隊と2週間を過ごした。 軍隊は、今後の長くて骨の折れる戦いに備えていると述べた。 ある指揮官は「これは短距離走ではない」と語った。 「マラソンだよ。」
  経験豊富な指揮官が訓練不足の新兵を指揮しており死傷者は多い。 また、一部の旅団は、中東の砂漠で暴徒と戦うのに適した車両で戦おうとしている。
 ウクライナは、ロシア権力への賛辞を排除する継続的な取り組みの一環として、キエフにそびえ立つ巨大な祖国記念碑のソ連の紋章を取り替えた。ゼレンスキー大統領の対ロシア動向に関する情報収集を試みていたウクライナ人女性を拘束したと発表した。
【コメント】
 この記事から得られる情報は少ない。軍隊の練度が低いこと。装備の一部が対露戦向きでないこと。ということか。急な戦況の好転・進展は困難だとすれば、今こそ和平への道が模索されるべきだ。

その他:
英国の移民対応
 Britain moved a group of migrants to a barge. The government hopes it will save money, but critics see it as part of a hardening of migration policy.
イスラエルとシリアの紛争
 An Israeli strike near Damascus killed four soldiers, Syrian state media said.
Zoomでも出社要請
 Even Zoom is making many of its employees return to the office.

2023年8月8日 火曜日