世界の動き 2022.1.10 Monday

N.Y. Tines 電子版より

1.裁判所の聴取をまつジョコビッチ
【記事要旨】
月曜(Today)のヒアリングがジョコビッチがオーストラリアに入れるか追放され(今後3年間入国できない恐れもあり)るかを決定する。
ジョコビッチ側の論拠は2021年12月中旬にCOVIDに罹患したのでワクチン接種をせず入国できる条件に該当すると豪州テニス協会が述べていたこと。
豪州政府はワクチン接種を入国の必須条件としてはっきりと明記していたが、テニス協会が政府方針と矛盾する内容を参加選手に伝えていた可能性がある。
【感想】
政府方針(建前と本音がある)と現場の取扱いが異なることはどこにでもありそうで、最終的には「政治判断」で決定するのが通常のパターン。
この手の話は、我が国でのオミクロン株をめぐる取扱い、在日米軍との取り決め、追加ワクチン接種等々で次々に表面化しそう。
ジョコビッチは12月に陽性判明後マスクせずに会合に参加したり、素行にも問題は有りそう。入国が認められた方がファンは喜ぶでしょうね。
【関連記事)
At least six American figure skaters have tested positive, raising concerns about the upcoming Winter Olympics in Beijing.

どう対応するか難しそう。

2.カザフで暴動続く
【記事要旨】
6000人が逮捕され、ケガ人は2000人以上。死者は数十人。最大都市アルマトイは戦場の様相。
ロシア軍は3方向からカザフスタンを取り囲んでいる。ロシアに支援を求める現政府の姿勢は中央アジアでの大きな不安定要因になる恐れ。
【表現】
The tension comes after Nursultan Nazarbayev, Kazakhstan’s leader since its founding, began gradually handing power to a successor in 2019. Chaos typically follows autocratic leaders on their way out.
確かに専制的な指導者が退く際に(あるいは専制的な指導者が民主化運動や外圧で退かされる際に)起こるのは経験としてよくありますね。
【感想】
ウクライナに続きカザフでもロシアと交渉をするのはバイデン政権にとって頭の痛い話。普通は、外交危機は国内での支持率の上昇に結び付くが、国論が大きく二分され民主主義の危機にある米国では、支持率上昇につながりそうもない。上手く扱わないと支持率がますます下がりそう。

3.サウジの王女、牢屋から釈放される
【記事要旨】
本当の理由は明らかにされていないまま3年前に牢屋に入れられたPrincess Basmah bint Saudが解放(解放された理由も明らかにされていない)された。 逮捕前、同王女(現在58歳、元国王の娘)は、サウジの人権や政治についてオープンに批判をしてきた。
サルマン王子が権力を握るにつれて、牢獄に入れられるか自宅に幽閉された女性・人権擁護派の王族が多いが、多くはまだその状態が続いている。
【感想】
サウジの人権問題の記事や、著名新聞記者の殺害事件の続報は、日本では見ることができません。

(2022.1.10 Monday)