12月19日土曜のNYTimesに載っていた記事。
タイトルを見たときに驚いた。
通常four letter wordsというのは、通常は使用を避けるべき卑猥な言葉を指す。fxxx, cxxx, sxxx, の類だ。
タイトルにつられて読んでみると、最近盛況のSPACについての記事だった。
SPACはSpecial Purpose Acquisition Company 特別買収目的会社の略で2020年のM&Aにおいて多用され、まさに今年の流行4文字単語にふさわしい。
SPACは自分自身は事業を持たずに、主に未上場株に投資することを目的に設立され、IPOにより投資家から資金を集める。まだ何も投資先の決まっていない箱だけの会社の上場に、資金が集まるかどうかは、定評のあるプライベート・エクイティファンド(PEファンド)に資金が大量に集まる現状を想起すればよい。
しかも、PEファンドには数十億円無いと投資できないが、SPACのIPOには少額から投資が可能だ。上場株式だから、PEファンドには無い流動性も投資家は享受できる。
SPACに投資される非上場企業にとってはSPACに買収されることによりSPACと合併した新会社が上場企業に生まれ変わるメリットがある。こういう上場のやり方は裏口上場と言い、昔は嫌われたものだが現在はそうでもないらしい。
FRBに支えられた金余りにより株価が基本的に上昇する相場環境で、投資家も、投資対象企業も、SPACも三方得の状況が現出しているからだ。
2021年のSPACの行方に注目したい。
(2020.12.20)