世界の動き 2024年12月3日 火曜日

今日の一言
「ふてほど」
「2024ユーキャン新語・流行語大賞」が2日、発表され、年間大賞には、今年1~3月にTBS系で放送された連続ドラマ「不適切にもほどがある!」の略称「ふてほど」が選ばれた。
このドラマは見たことが無く、この言葉も聞いた事が無かった。同作の全10話の視聴率は7・4%だったそうだ。この程度でいまはヒット作ということになるのだろうか。
流行語大賞ではあまり流行らない言葉が選ばれるような気がする。流行らなかった言葉が候補になり、再発掘されたり、一年を振り返る機会にはなるようだ。
私の一押しは「オルカン」だったが候補にも選ばれなかった。

ニューヨークタイムス電子版よりTop3記事
1.バイデン、息子を恩赦
【記事要旨】
バイデン大統領は、これまで何度も恩赦はしないと主張していたのに、日曜の夜、息子ハンターに完全かつ無条件の恩赦を出した。ハンターに対する税金と銃の容疑は政治的動機によるものだったため、この決定を下したとバイデン氏は述べた。
「私は司法制度を信じているが、この問題では、生々しい政治がこのプロセスに浸透し、それが冤罪につながったと考えている」とバイデンは述べた。
息子を恩赦するにあたり、バイデン氏は選択的起訴と政治的圧力に不満を述べ、司法制度の公平性に疑問を呈するなど、後継者(トランプ)とよく似た発言をした。
司法行政に決して介入しないという考えのもとに大統領職と50年間のキャリアを築いてきた彼にとって、これは驚くべき方向転換だった。
恩赦と、それを許可したバイデン氏の理由は、政局を混乱させるだろう。次期大統領は、司法省とFBIを利用して政敵に対する「報復」を図る計画を公然と表明してきた。トランプ氏は長い間、司法制度が自分に対して「武器化」されており、自分は選択的訴追の被害者であると主張してきた。

トランプ氏関連:
・トランプ氏がカシュ・パテル氏をFBI長官に任命した決定は、ワシントンの抵抗にひるんでいないことを示している。
・レバノン系アメリカ人の大物実業家でトランプ氏の顧問であるマサド・ボウロス氏とは誰か?
・保健当局が腐敗していると考える有権者の中には、ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏とトランプ氏が約束した大変革こそが唯一の解毒剤だと確信している者もいる。
【コメント】
バイデンもトランプと同じ論理で自分の息子を救った。とんだ親バカぶりだ。これで民主党はトランプのやりたい放題を牽制する手段を一つ失った。

2.ロシアとイランがシリア指導者への支援を約束
【記事要旨】
ロシアとイランはシリアのアサド大統領への無条件の支援を約束し、反政府勢力を撃退しようと軍に戦闘機を派遣した。
シリア国営メディアとシリア人権監視団によると、シリアとロシアの戦闘機は昨日、反政府勢力が占領したシリア北西部の領土を攻撃し、民間人と戦闘員の両方が死亡したと述べた。
反政府勢力は、かつてシリア最大の都市だったアレッポとその周辺地域を進撃し、アサド支持派と戦っている。
アサドを支援すると約束しているものの、ロシアとイランのどちらも軍隊を派遣することを約束していない。ロシアはウクライナへの長期侵攻で兵力が消耗しており、イランはこの1年間、イスラエルに対抗するヒズボラを支援してきた。
【コメント】
今度はシリアが大国の代理戦争の場となってきた。火種を消すよりも風を送り炎を起こす勢力が多い。

3.フランスで不信任投票を求める声
【記事要旨】
フランスのミシェル・バルニエ首相は昨日、予算案を採決なしで下院で可決した。
これに対しフランスの左派政党とマリーヌ・ル・ペンの極右政党である国民連合はそれぞれ不信任動議を提出すると述べており、明日にも採決が行われ、政権崩壊の可能性は高い。
今後の展開: 3か月前にエマニュエル・マクロン大統領によって任命されたバルニエ首相と彼の内閣の運命は不透明だ。
政治の 混乱により投資家はフランスの株式と債券を売却し、国の借入コストが急騰した。
【コメント】
Bloombergの記事より
『フランスのバルニエ首相は不人気の予算案の一部を採決なしで議会を通過させるため、憲法上の手段を行使した。これに対し左派政党が、まもなく不信任動議を提出すると発表。極右政党の国民連合(RN)のルペン氏も、これを支持すると表明した。野党側は、今後24時間以内に不信任動議を提出しなければならない。左派の不信任動議を議会内最大勢力のRNが支持すれば、可決する可能性が極めて高い。ユーロは対ドルで一時1%超下落。10年物のフランス債とドイツ債のスプレッドは拡大した。』

その他の記事:
ガザ:
イスラエル軍は軍事基地を強化し、パレスチナ人の建物を破壊しており、この飛び地を長期にわたって支配する計画を示唆している。
ルーマニア:
議会選挙では中道左派政党が最多票を獲得したが、強い民族主義勢力の支持により、安定した西側志向の政権樹立が困難になる可能性がある。
ウクライナ:
キエフで米国の援助が枯渇するのではないかとの懸念が高まる中、ドイツのオラフ・ショルツ首相がウクライナを電撃訪問し、自国の支援を再確認した。

2024年12月3日 火曜日