半導体のゴールドラッシュ

今日の日経新聞でマグニフィセントセブンのパフォーマンスに開きが出ているという記事があった。NVIDEAが突出し、METAが追随。アップルは値下がりしているという内容だ。

記事の最後は、「ゴールドラッシュで一番儲かったのはシャベルを作った人だった」という落ちで終わっている。

半導体そのものでなく、関連する産業に光を当てるべきだということだろうが、日本の東京エレクトロンやディスコはこの範疇だと言える。

TSMCの熊本工場が2月24日から稼働したそうで、熊本は地価が上がり、大卒社員は地場の3割増しで採用され、好景気に沸いているようだ。日本の半導体戦略の官民を挙げた失敗のつけが、工場建設資金の半分を日本政府が負担するとはいえ、結構なことだ。日産の英国工場やトヨタのケンタッキー工場が三顧の礼で歓迎された時代を知っている者としては寂しいが、時代の流れだ。

そういえば、「シャベルを作る人」ではないが「籠に乗る人 担ぐ人 そのま草鞋を創る人」と言う言葉はなんども母親から聞いた事がある。世の中には階級・職業がさまざまあって、同じ人間でありながらその境遇に差のあることのたとえということだ。これまでわが国では、そうしたさまざまの人が、うまく社会を構成してきた。ところが現在は、随分、格差社会の様相を呈している。

その「特権階級」の最たるものは、自分たちに関係する法律(政治資金規正法、公職選挙法)の適用を大甘にして、税務当局から忖度を受け過去数十年にわたり所得税の脱税を繰り返してきた政治家だ。

政治は信頼できないというのは簡単だ。信頼出来ない人たちに身を任せるのではなく、知恵を絞って、沈む船から浮き上がる手段を尽くす智慧が求められている。

「株高に浮かれるな。日本の株式市場は日銀のETF購入によって支えられているバブルだ。」と識者は言うが、意味のないアドバイスだ。庶民が財産を形成するのは株式市場が最も妥当だ。企業の価値を見抜き、上げ潮をとらえて順張りで投資をするのが、凍死を避ける正しい姿勢だと思う。籠に乗ろうではないか、ご同輩!

2024年2月25日 日曜日

噛み合わない議論

 昨日の午後ラジオを聞いていたら、左翼系の論客二人がコメンテーターで、リスナーからの質問に答えていた。一人は経済学者、もう一人は政治記者だ。

 質問の一つに「株が上がっているが、余裕資金をどのように投資したらよいでしょうか?」というのがあった。

 これに対する回答は、「投資からの金銭リターンを狙うのではなく、人材の価値の向上にお金を使え」と言うものだった。自己研鑽や子供の教育にお金を使えと言うアドバイスだった。

 これには大変驚いた。リスナーの質問は、余裕資金があるときには何に投資すれば、インフレの備えになり、資産価値が増加するのか運用手段を聞いているのに、はぐらかすような回答だ。

 もし回答者二人に少しでも質問者の意図を斟酌する頭脳があるとすれば、もう少しまっとうな回答をしてあげるべきだ。

 急上昇している株価の状況には注意しろというアドバイスも無価値だ。昨年来の米国のマグニフィセント7の株価上昇や、日本株の上昇の一端にからめるようなアドバイスがこれまでに出来ていなかったとしたら、株式の運用者としては失格だ。

 「株式投資を通じて企業を見る目を磨いて、分散投資でリスクを減らしながら、相場の上昇の波を上手くとらえてゆく順張りが正しい投資家の姿勢」だと、私なら声を大にしてアドバイスするところだ。

2024年2月24日 土曜日

世界の動き 2024年2月23日 金曜日

今日の言葉
「日経平均史上最高値更新」
 1989年年末の38915円をやっと更新した。NYTimesでは小さな記事が報じている。
 「Stocks in Japan rose to a record high after bumper earnings from Nvidia, a maker of A.I. chips, set off a global rise in stock prices.
 AI用の半導体チップメーカーであるエヌビディアの好決算は、日本の株価は過去最高値に上昇させ世界的な株価上昇を引き起こした。」
 つまり日本経済の回復よりもNVIDIのおかげの連れ高と言う扱いだ。
 日本が34年間かかった間に、ニューヨークダウは14倍、ドイツは9倍、韓国・イギリスでも3倍になっているそうだ。
 89年末には、日本の経済評論家の多くは株価は6万円まですぐにも上昇するとはやし立てた。今回もあまり浮かれないで経済の着実な拡大策を政府が取らない限り、企業が大胆な戦略を取って行かない限り、息切れするだろう。株高は素直に喜びたいが、少し注意が必要だ。

ニューヨークタイムズ電子版より(今日はウクライナ戦争関連の2つだけです)
1.ウクライナでの2年間の戦争
【記事要旨】
 ロシアは2022年2月24日にウクライナに侵攻した。2年が経過した現在、戦争は不確実な段階にある。
 ウクライナは戦争初年度に生き残り、ロシア軍を撃退することで世界中の多くの予想を上回った。 しかし2年目は主に残忍な衝突が続き、陸上では双方とも大きな進展はなかった。
 戦争の3年目は、戦争の初期と同様に、ウクライナが人員と武器で劣っていることに気づき、防御的になり、前線を維持するのに苦労している状態で始まったている。
 戦争の現状と今後の行方を知るために、私はキエフに滞在し、初期から戦争を取材してきたマーク・サントラに話を聞いた。
 Q:ロシアはアヴディウカを占領し、大きな象徴的な勝利を収めました。 ということは、今は勢いがあるということでしょうか?
 A:この冬はおそらく、戦争の最初の数週間以来、ウクライナが置かれている最も不安定な立場だろう。 そして、今年3年目を迎えるにあたり、ロシアが間違いなく優勢だ。
 ロシア人は、今がウクライナの弱さの瞬間であることを知っている。 その主な理由は 2 つある。
 第一に、米国の軍事援助は何か月も停止されており、追加援助が行われるかどうか、あるいはいつ行われるかは不明である。 前線への旅中、どの指揮官と話すときも必ず一番に話題になるのは、弾薬と資源の不足だ。
 そして2つ目は「人材」です。 弾薬が少なくなればなるほど、ウクライナ人にとって戦闘は危険なものとなる。 そして彼らはすでに、2年間の戦闘で枯渇した兵力を補充するのに苦労している。
 Q:前線とキエフの雰囲気はどんな感じか?
 A:明らかな疲労感がある。
 兵士たちは相変わらず決意が固い。 しかし、彼らは疲れきっている。 彼らの多くは何ヶ月も休みが無かった。 彼らは家族に会っていない。 また、民間人の疲労度を測る 1 つの方法は、毎日の空襲警報だ。警報は 3,000 ~ 5,000 時間発生しており、地下壕で人々が4か月も過ごすことにに相当する。
 政府は死者数を公表していないが、葬儀は毎日行われている。 ここにいる人は皆、戦闘で亡くなったり負傷したりした人を知っている。 それでも、驚くべきことに、最近の世論調査では、同盟国の支援がある限り、90%が戦争に勝つと信じていることが示されている。
 Q:ここ数週間または数か月で、戦争の将来についてのあなたの考えはどのように変化しましたか?
 A:長期戦となり、おそらく危険度は増すばかりだろう。 そして、ウクライナの敗北がどのようなものになるかについて、人々は真剣に取り組んでいないと思います。
 ウクライナの敗北は単に新政権の誕生を意味するわけではない。 ウクライナが本当に負けるということは、大規模な流血が起こり、新たな大規模な難民危機が発生し、ロシアがNATO諸国の国境に位置することを意味する。 その影響は大きい。
 ほとんどの軍事アナリストは、ウクライナが今年戦線を維持して戦力を再建できれば、攻撃に乗り出すのに有利な立場になれるかもしれないと考えている。 しかし、戦争はまったく予測不可能だ。
 今年は人的資源と軍事能力の面で戦力を再構築する年であり、同時に再構築中はロシアの新たな侵攻を守り阻止しなければならない。
ロシアとウクライナの最新情報:
 ロシア野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏の母親は、「秘密の葬儀」に同意しない限り、ロシア当局はナワリヌイ氏の遺体を公開しないだろうと述べた。
 対ロシア制裁は意図したほどには機能していない。北米と欧州以外では、ウラジーミル・プーチン大統領の影響力は強いか増大している。
【コメント】
 アメリカの援助次第だと言うのはウクライナにとってつらい状況だ。急に梯子を外された状況だと思うだろう。

2.戦争の重要な瞬間
 以下の物語は、私たちがどのようにしてこの瞬間に至ったのかを説明している。

ウクライナの予想外の決意: 当初、西側諸国政府はロシアが数週間以内に勝利できると考えていた。 しかし、これらの地図が示すように、キエフは堅持した。 ロシアはマリウポリ(約3,000人のウクライナ人戦闘員が製鉄所で80日間を過ごした南部の都市)を占領したが、多大な犠牲を払った。

ロシアの残虐行為: キエフ郊外のブチャの住民は、戦争中最悪の虐殺の一つを経験した。 ロシア軍はウクライナ人男性を行進させて処刑し、逃亡しようとした人々を殺害した。 タイムズ紙は、ブチャで最悪の残虐行為の一つを引き起こしたロシアの部隊と指揮官を特定した。

血なまぐさい戦い:同盟国がその論理的根拠に疑問を呈する中、ウクライナ軍兵士は東部都市バフムートの一角を守るためにブロックごとに戦った。 その後、昨年夏の西側諸国の支援による反撃は失敗に終わった。

ウラジーミル・プーチン大統領: プーチン大統領の政治家から暴君への変遷を理解する鍵の一つは、ソ連崩壊に対する彼の執着だ。
【コメント】
 もう3年目で、当初は戦況の行方を毎日気にしていたが、最近は報道自体が少なくなってきた。我々は飽きればチャンネルを合わせなければ済む気楽な立場だ。ウクライナの人たちはこの間も戦争に耐えているのだ。
 こうした天国と地獄の違いは何によってもたらされたのか真剣に考える時期が必要だ。過去の和平交渉のどこでどのように世界はボタンをかけ誤ったのだろうか。

その他の記事より:
・中国政府は民間企業を使ってハッキング
 Leaked documents reveal how China’s surveillance agency leans on private companies to hack other governments and control its population.
・台湾はウクライナの二の舞にしない
 In Taiwan, U.S. lawmakers said uncertainty about aid to Ukraine could hurt efforts to keep Beijing from menacing the island.
・米国内で250万人が家を失う
 An estimated 2.5 million people were forced from their homes in the U.S. by weather-related disasters in 2023.

2024年2月23日 金曜日

世界の動き 2024年2月22日 木曜日

今日の言葉:
「extrovert(外向的)とintrovert(内向的)」
 ハーバービジネススクールのニュースレターのトップ記事で、人事の際の注意が述べられていた。目立つ外向的な人に惑わされず実力のある内向的な人に注意を払うべしという示唆だ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.米国はロシアが宇宙に核兵器を設置する可能性があると警告
【記事要旨】
 米国の情報機関は欧州の最も近い同盟国に対し、ロシアが核兵器を軌道上に発射するつもりなら、おそらく今年中に発射するだろうと伝えた。 西側諸国にその能力を推測させないために無害な「ダミー」弾頭を発射する可能性もある。
 ロシアの計画についての詳細が漏洩し始めたため、当局者らはNATOとアジアの同盟国向けに一連の急遽機密ブリーフィングを実施している。 しかし、米国の情報機関によって意見は分かれており、ロシアがそのような宇宙兵器を発射する用意があるかどうかの分析に当局者は自信を持っていない。
 このような兵器は、世界的な通信能力を構築してきた商業衛星や軍事衛星を破壊することで、通信を混乱させる可能性がある。
 プーチン大統領は、ロシアは宇宙に核兵器を置くことに「断固反対」していると述べた。 ロシア国防相は、この警告は米国議会にウクライナへのさらなる援助を承認させるためにでっち上げられたものだと述べた。
【コメント】
 米国内でも見解は統一されていないようだが、用心するに越したことは無い。宇宙空間で核兵器が使用された場合にどのような影響が地上にあるのかも懸念だ。

2.パキスタン軍は危機に瀕している
【記事要旨】
 パキスタン人はかつて、軍隊を国の政治をコントロールする鉄の手だと考えていた。 最近の選挙では、党への軍事弾圧にもかかわらず、有権者が投獄された元党首イムラン・カーンと同調する候補者を支持し、軍の全能性の神話は打ち砕かれた。
 軍がカーン支持の候補者たちが過半数獲得を阻止するために結果を不正操作したという抗議者の非難は、軍当局にとってこれまでで最大の危機の一つを引き起こした。
 「私たちは、退役軍人やパキスタンのエリートといった通常の支持基盤から軍がますます孤立していくのを目にしてきました。彼らもまた、投票に先立っての弾圧で逮捕され、圧力をかけられました」とNYタイムズのパキスタン・アフガニスタン支局長は語った。
 若者は軍による脅しを拒否し、ソーシャルメディアは検閲を逃れている。 しかし、選挙以来、軍は支配力を強化しようと動いており、今回の選挙だけではパキスタンの文民指導者と軍指導者の間の力関係を根本的に変えるのに十分だ。
【コメント】
 パキスタンのことは日本の報道では全く出てこない。昨年の大水害からどの程度立ち直ってきたのか。国民生活はどうなっているのか。情報は欠落している。

3.中国はAIの開発分野で米国に遅れをとっている
【記事要旨】
 中国は生成型 AI の開発を急いでいます。 しかし、十数人のハイテク業界関係者や一流エンジニアによると、中国の企業は米国に少なくとも1年遅れており、基盤となるシステムのほぼすべてを米国に依存しているという。
 A.I.開発は、米国と中国の間の緊迫した技術競争に新たな段階をもたらす可能性がある。
 ハイテク分野でも、中国への投資を制限する米国の行動が相次ぐ中、シリコンバレーの投資家は中国の新興企業から離れつつある。
【コメント】
 米国の締め付けが強まる中、中国は独自のエコシステムを確立できるかどうかがカギだろう。

その他の記事:
・イスラエルの戦争(更に死者85000人を予想、米は停戦案に拒否権、ダマスカスへの空爆)
 Top epidemiologists said that war and illnesses could kill 85,000 more people in Gaza over the next six months.
 A day after vetoing calls for an immediate cease-fire in Gaza, the U.S. defended Israel’s occupation of the West Bank and East Jerusalem.
 Syrian state media blamed Israel yesterday for an airstrike in Damascus that killed two people. Israel’s military declined to comment.
・ウクライナ戦争(ロシアのブロガーが自殺、ロシアの南ウクライナでの反撃)
 Andrei Morozov, a pro-war Russian blogger, died exposing the scale of Russian losses in a battle in Ukraine.
 Russia is attacking parts of southern Ukraine that Kyiv’s troops won in a rare success of last summer’s counteroffensive.
・ヤクザがウランを密輸
 The U.S. charged a man identified as a leader of Japan’s Yakuza organized crime syndicate with trafficking uranium and plutonium.
(この記事は全く日本では報道されていないようだが怖いニュースだ)

2024年2月22日 木曜日

世界の動き 2024年2月21日 水曜日

今日の言葉:
「ごまめの歯ぎしり」
 盛山文相の不信任決議案の否決、政治倫理審査会への自民党の姿勢を見て、野党は激しく批判しているが、まさに「ごまめの歯ぎしり」と言える。
 (「ごまめ」は「片口鰯」の稚魚を干したもので、ごく小さい魚が憤怒で歯ぎしりをするように)実力のない者・とるに足りない者が、いくら批判をしたところで何も変わるものではないということのたとえだ。
 自民党の支持率は25%ぐらいまで下がったが、投票率50%の選挙であれば、まだ十分勝利できる水準ともいえる。逆風だ逆風だと自民党の指導者は言うが、緊張感は無い。
 裏金に課税して早く幕引きして、選挙では裏金造りをした議員には決して投票させない戦略に野党は転換すべきではないだろうか。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.アヴディウカの陥落後、ウクライナ兵士が行方不明
【記事要旨】
 ウクライナ東部の都市アヴディウカからの混乱した撤退中に、数百人のウクライナ軍がロシアに捕らえられたか、行方不明になった可能性がある。 この敗戦は、すでに低下しつつあるウクライナの士気に打撃を与える可能性がある。
 ロシアによるこの小さな都市の占領は、ウクライナにとって象徴的な敗北とみなされtているが、米国は、重大な戦略的後退ではないと述べていた。
 数百人の兵士が捕らえられれば状況は変わるかもしれない。 退却の状況を知る2人の兵士は、850人から1,000人の兵士が捕らえられたか行方不明になっていると推定しており、西側当局者らはこの範囲が正確であるようだと述べた。 ソーシャルメディアに投稿された未確認の動画には、ロシア軍が市内およびその周辺でウクライナ軍を処刑する様子も映されていた。
 ウクライナはすでにより多くの兵力を必要としており、経験豊富な戦闘員を失うわけにはいかない。 同国はさらに50万人を動員したいと考えているが、この取り組みはすでに政治的抵抗に遭っており、議会で停滞している。 数百人の兵士の拘束は徴兵活動を複雑にする可能性があり、軍当局は行方不明兵士の数と重要性の両方を軽視しようとしている。
 分析:一部のウクライナ兵士と西側当局者は、撤退は計画性がなく、開始が遅すぎたと述べた。 これらの失敗が兵士の行方不明の直接の原因だった、と彼らは言う。
【コメント】
 「最後の一兵まで戦う」のはより多くの犠牲を招き、士気の低下にもつながるという教訓だろうか。
 ウクライナには何とか頑張ってもらいたいという希望とアンビバレントな現実がある。

2.ジュリアン・アサンジの最後の訴え?
【記事要旨】
 ウィキリークス創設者のジュリアン・アサンジは、米国の引き渡し命令と闘い、5年近く英国の刑務所に収監されている。 昨日始まり、今日も続く予定のロンドンでの公聴会が、同氏が英国に滞在する最後のチャンスになるかもしれない。
 アサンジ氏の妻、ステラ・アサンジ氏は、刑務所内で彼の健康状態が悪化したと述べ、弁護士らは米国でスパイ罪に問われ、懲役175年の刑に相当する可能性があると述べている。 米国の弁護士らは、同氏が懲役4年から6年を言い渡される可能性が高いと述べた。
 背景: この容疑は、2010年にウィキリークスが陸軍情報分析官チェルシー・マニングによって漏洩された文書を公開したことに遡る。その文書には、隠された外交取引が暴露され、イラクとアフガニスタンでの戦争における民間人の死亡に関する暴露も含まれていた。
【コメント】
 全く忘れていた名前だ。2010年夏から秋にかけて、ウィキリークスは欧米の主要メディアとともに大量の米当局の機密情報を暴露し、世界中をあっと言わせた。アフガニスタン戦争関連(約7万7000件)、イラク戦争関連(約40万件)、外交公電(約25万件)を合わせると、巨大な容量となる一連のリークは「メガリーク」という新たな言葉を生んだ。
 時代の寵児だったが、やり過ぎたということだろうか。政府に正面から反逆すると生き残れないという教訓か。

3.米国が停戦協定の草案を作成
【記事要旨】
 米国が国連安全保障理事会での拒否権を行使して、イスラエル・ハマス戦争の即時停戦を求める決議案を無効にするのは3度目だ。 アルジェリアはこの決議案を提出しており、外交官や国連当局者らは、ガザが必要な援助を得るためには停戦が必要だと述べている。
 一転して、米国は代替決議案を起草したが、まだ交渉の初期段階にある。 「できるだけ早く」戦闘を一時停止し、人質を解放することを求めている。 また、現状ではイスラエル軍はガザ南部のラファで攻撃を行ってはならないとも述べている。
 理由:米国は、停戦決議は、人質解放の取り決めを仲介する交渉努力を危うくすると述べたが、交渉は行き詰まっている。
その他の動き:
 国連が略奪を理由に北部への食糧配達を停止したため、イスラエルはガザ市での避難を命じた。
 ウィリアム王子は、慎重とはいえ異例の公式声明で、ガザでの戦闘を「できるだけ早く」終結するよう求めた。
 南アフリカは、パレスチナ人に対するイスラエルの政策は「より極端な形態のアパルトヘイト」であると述べた。
【コメント】
 停戦cease-fireと一時停止temporally holt in fightingの違いが未だに理解できない。早く戦闘を止めろ!

その他の記事:
・韓国での医師の職場離脱
 Hundreds of doctors in South Korea walked off the job to protest a government plan to admit more students to medical school.
・バイデンの選挙資金集めは順調
 President Biden raised $42 million for his re-election campaign in January, a bright spot as his polling numbers remain stubbornly low.
・ロシアの亡命パイロットの死亡
 A Russian pilot who defected to Ukraine and handed over his military helicopter is believed to have died in Spain.
 ロイターの記事を以下に引用します。
『[モスクワ 20日 ロイター] – ロシアのナルイシキン対外情報局長官は20日、ウクライナに亡命した元ロシア軍パイロットがスペインで死亡しているのが見つかった事件について、道徳的な価値観を失った結果との認識を示した。
 スペインの国営通信社EFEは、南部アリカンテ近郊のビジャホヨサで13日に射殺されて発見された遺体がマキシム・クズミノフ氏のものであると報じた。同氏は昨年8月にロシアの軍用ヘリコプター「ミル8」を操縦してウクライナに逃亡した。
 ロシアの国営タス通信によると、ナルイシキン氏はこの事件に関する質問に対し「この裏切り者の犯罪者は、汚れた恐ろしい犯罪を計画した瞬間に道徳的な死体となった」と述べた。
 EFEによると、クズミノフ氏はウクライナのパスポートを所持、偽名でスペインで生活していた。』

2024年2月21日 水曜日