今日の言葉:
「ふるさと納税」
今朝の日経記事だ。『ふるさと納税の拡大が続いている。2022年度の寄付額は1兆円に迫り、3年続けて過去最高を更新した。総務省が1日、発表した。大規模な税収流出が続く大都市も返礼品を拡充し、京都市や名古屋市への寄付は大幅増となった。全国で地域活性化に直接つながらない事務経費は増えており、返礼品ありきの運用の見直しが必要となる。22年度の寄付額は9654億円で前年度から16%増えた。総務省は「制度の定着や新型コロナウイルス下での電子商取引(EC)の広がりが伸びの背景にある」とみる。』
税金が流出する大都市もふるさと納税獲得に参戦し、日本全体を巻き込んだ税収のゆがみが進んでいる。高額所得者に優しい制度だという批判もある。このまま制度が維持されてゆくのでしょうかね。税金の公共性の根本に係る問題だと思われる。
ニューヨークタイムズ記事より
1.西アフリカでの新たなクーデターが意味するもの
【記事要旨】
ニジェールでの軍事占領からほぼ1週間が経った今でも、誰が本当の責任者なのかについて確実でなく、クーデターは地域紛争を引き起こす恐れがある。
以下はタイムズのアフリカ担当主任特派員の話だ。
『マリとブルキナファソの指導者は火曜日、ニジェールの責任者であると主張する兵士を支持した。 これらの指導者も軍事クーデターで権力を掌握し、その結果、地域同盟である西アフリカ諸国経済共同体からの資格停止につながった。 同同盟は日曜日、追放された大統領が職に復帰しなければニジェールへの軍事介入を主導すると脅迫した。
双方ともに戦争を本気で考えているかどうかは不明だが、これは西アフリカがいかに分断されているかを示している。
最悪の場合、数千人の西側兵士が現地に駐留している国で地域戦争を引き起こし、ロシアのワグナー傭兵がその存在を拡大する新たな機会をもたらす可能性がある。 西側諸国にとって、ニジェールはこの地域におけるイスラム過激派との戦いの最後の砦の一つであり、1,500人のフランス軍と1,100人のアメリカ軍が駐留している。彼らに何が起こるかが、この危機に対する西側諸国の計算の中心にある。
ニジェールのクーデターの背後にはさまざまな要因が潜んでいる。 マリでは汚職と武装勢力が要因となっていた。 スーダンでは軍内部の対立が原因だった。 しかし、共通点もいくつかある。多くの国々が国民、特に若者に多くを提供できていない弱小国家である一方で、イスラム主義者の反乱が苦境にある民主主義に対する国民の信頼を損なっているのだ。』
【コメント】
ニジェールに米軍と仏軍が駐留しているとは知らなかった。地域紛争に両大国がどれだけ積極的に関与するかは不明だが、ワグネルを通じたロシアの影響力拡大を座して見ているわけにも行かないだろう。頭の痛い紛争が顕在化してきている。
2.太陽光発電のサプライチェーンは不透明さを増す
【記事要旨】
太陽光パネルの世界的なサプライチェーンは、中国への過度の依存から脱却し始めている。その一因は、新疆ウイグル自治区は強制労働を含む人権侵害を行っているとして中国が非難されている地域であり、新たな報告書によると、世界中で製造されている太陽光パネルの大部分が、引き続き中国や新疆との重大な関係を持っていることが判明した。
報告書は、世界の5大太陽光発電メーカー(いずれも中国に本社を置く)は新疆ウイグル自治区へのリスクが「高い」または「非常に高い」可能性があると述べた。 米国や欧州にサービスを提供するために設立された「クリーンな」サプライチェーン内であっても、多くの企業は依然として新疆ウイグル自治区との取引があるサプライヤーから原材料を入手しているようだ。
【コメント】
パネルは昔は京セラやサンヨーが先鞭を切っていたが、今は中国企業が独占状態だ。原料の一部は新疆ウイグル地区に依存しているので、ここを避けようとするのは困難だ。異なる地域からの供給に頼るか、違う原料を開発しないと根本的な解決にはならない。
3.インドで宗派間の暴力が激化
【記事要旨】
月曜日、ムンバイ行きの列車内で警察官が上司を射殺した後、非武装のイスラム教徒の乗客3人を殺害した。 同日、ヒンズー教民族主義団体によるイスラム教徒が多数を占める地区での行進は暴動に発展し、デリー方面に広がり、少なくとも5人が死亡したと警察が発表した。
これらの事件は、インドのヒンズー教指導者の党派的な立場が国内の混乱分子に許可を与えている様子を浮き彫りにしている。 インドが9月にニューデリーでG20首脳会議の開催を準備している中、暴力行為の激化は同国にとって厄介な時期に表面化した。
【コメント】
モディ首相のヒンズー優先政策がこうした動きの根っこにある。非ヒンズー教徒に融和的な政策を進めるとガンジーのように狂信的なヒンズー教徒に襲われる恐れもある。21世紀の大国インドにとって、民族問題は建国以来の大きな問題だ。簡単な解決策はない。
その他:
ウクライナの反攻
Russia said a building in central Moscow was hit by a drone attack for the second time in 48 hours, blaming Ukraine.
Ukraine has increased strikes inside Russian borders, making plain that it is targeting military-aligned sites that aid Moscow’s invasion.
スーチーさん6年間減刑
Myanmar’s military government reduced the 33-year prison sentence for Daw Aung San Suu Kyi, the ousted civilian leader, by six years.
日本近海の台風
Typhoon Khanun was approaching southern Japan yesterday, after an earlier tropical cyclone, Doksuri, brought death and destruction to the region.
2023年8月2日 水曜日