世界の動き 2025年2月5日 火曜日

今日の一言
「トランプ石破会談」
 特に大きな問題は起きないというBloombergの記事が目についた。以下に紹介する。
 『会談でトランプ米大統領が日本に関税を課すと警告する「リスクはほとんどない」が、円安は両国間の「潜在的な問題」だ。シティグループのストラテジストはリポートで、「これまでのところトランプ氏は、日本に対して特に強硬なスタンスを取っていない」とし、「日本を狙い撃ちにした新たな関税措置を講じるリスクはほとんどないが、トランプ氏とベッセント財務長官が、水面下で円安に不満を抱いているかもしれないと考えるのが、ごく自然だ。トランプ政権の貿易政策が具体化していく中で、円安を放置しておけば関税リスクにつながりかねない」と指摘した。』
 ちょっと楽観的だが、取り得ずは大きな波乱の無い会談を期待したい。関税よりもむしろ日本の防衛支出の増加と米軍駐留経費の負担増が米側の要求になるのではないだろうか。人の好悪の激しいトランプ氏と石破首相が上手くやれれば良いのだが。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.トランプ氏の関税に中国は素早く報復した
【記事要旨】
 中国は昨日、トランプ大統領が中国全製品に課した10%の追加関税に対し、米国の石炭と液化天然ガスに独自の関税を課し、一部の鉱物の輸出を制限して反撃した。
 中国政府によると、中国の関税は2月10日まで発効しないため、交渉にはまだ時間がある。ホワイトハウスの報道官は、トランプ大統領と中国の習近平国家主席の電話会談が予定されており、間もなく行われると述べた。
 推計では中国の関税は米国の輸出品約200億ドル分に相当し、トランプ氏の関税は中国製品4500億ドル分超に相当する。中国当局はグーグルに対する独占禁止法調査も開始した。
 トランプ氏の関税の脅しで同盟国やパートナーを遠ざける行動は、北京に世界的地位を強化する機会を与えている。

トランプについてさらに詳しく:
・2日間にわたりオフィスから締め出された米国の対外援助機関USAIDの職員は、人員削減の可能性に身構えた。
・トランプ氏は、国連への米国の資金援助の見直しを求める大統領令に署名し、人権理事会とパレスチナ人を支援する機関であるUNRWAから脱退した。
・ロバート・F・ケネディ・ジュニア保健長官とトゥルシ・ガバード国家情報長官の指名は、いずれも上院での投票に進んだ。
・イーロン・マスク氏は、民間人による並外れた権力の行使として、政府機関を席巻している。
・米国は、グアンタナモ湾の米海軍基地まで軍用機で移民を輸送する計画だ。
・FBI捜査官は、トランプ政権が1月6日の暴動を調査した職員の名前を公表するのを阻止しようと訴訟を起こした。
・欧州委員会のウルズラ・フォン・デア・ライエン委員長は、米国と欧州の間で起こりうる貿易戦争についてその重大性を警告した。
・グリーンランド議会は、トランプが同国を買収する意向を表明したことを受けて、外国からの政治資金提供を禁止した。
・トランプは連邦政府を解体し自分の好みに合わせて作り変えようとする努力で、ワシントンのほとんどすべての地域で手が付けられていないところはない。
【コメント】
 毎日毎日、トランプトランプだ。食傷気味だが仕方がない。日本の出来事で見ると、「パナソニックのTV撤退」とか「ホンダの日産子会社化」とか、暗い話題ばかりだ。

2.トランプ大統領、ワシントンでネタニヤフ首相を迎える予定
【記事要旨】
 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は昨日、政権復帰後、ホワイトハウスでトランプ大統領と直接会談する初の外国首脳となった。
 会談では、ガザでの停戦第2段階の交渉、イランの核兵器開発、武器輸送、サウジアラビアとの合意の可能性について焦点が当てられるとみられる。
 会談前に記者団に対し、トランプ大統領は、イスラエルとハマスの戦争による荒廃を受け、パレスチナ人はガザを去るしか選択肢がないと述べた。同氏は、エジプトとヨルダンにパレスチナ人を受け入れてほしいと述べた。
 ヨルダン川西岸ではイスラエルが軍事作戦を進める中、銃撃事件が発生し、イスラエル兵2人が死亡した。
【コメント】
 ガザの荒廃をもたらした者への批判は無く、自治区の消滅を助長するトランプの発言は驚きだ。彼にはこれが正しいディールだ。

3.スウェーデンで銃撃事件、10人死亡
【記事要旨】
 当局によると、昨日スウェーデンのオレブロにある成人教育センターで銃撃事件が発生し、少なくとも10人が死亡、数人が負傷した。容疑者は死者の中に含まれていた。これはスウェーデン史上最悪の大量銃撃事件だ。
 背景:スウェーデンの学校での銃撃事件はまれだが、同国は銃による暴力の着実な増加に悩まされている。
【コメント】
 スウェーデンは国民の幸福度が高いのに、自殺率が高い国でもある。何か対策があるのだろうか。

その他の記事:
シリア:
 暫定大統領のアハメド・アル・シャラは、300万人以上の難民を受け入れているトルコの大統領と初めて会談した。
エルサルバドル:
 米国務長官と会談した後、大統領は米国から国外追放された犯罪者をフィーを貰って投獄することを提案した。
イタリア:
 議員らは、大統領の息子ドナルド・トランプ・ジュニア氏がベニスの潟湖で保護されているアヒルを狩ったと非難した。

2025年2月5日 水曜日