転職希望者1000万人時代(日経・リクルートの記事より)

【労働市場全般】
総務省が発表した「労働力調査2023年平均結果」によると、正規職員・従業員数は3606万人(前年比18万人増)で9年連続の増加、非正規も2124万人(同23万人増)で2年連続の増加となった。失業者数は前年と同じ198万人だが、失業期間が1年以上の失業者数は59万人(同7万人減)で、コロナ明けの経済回復で人手不足が顕在化している。
【転職市場】
転職者数は328万人(同25万人増)と2年連続の増加。転職希望者数も1007万人(同39万人増)と7年連続の増加で、1000万人台を超えた。転職者は男性が151万人(同12万人増)、女性が177万人(同14万人増)で、女性の方が多い。
非労働力人口(15歳以上で就業者と完全失業者以外の合計)4061万人のうち、潜在労働力人口は36万人(同1万人増)。この結果、未活用労働指標は6.1%(同0.1ポイント減)で3年連続で低下しています。(未活用労働指標は労働力人口と潜在労働力を分母に、失業者、追加就労希望者、潜在労働力人口を分子にした比率で、労働市場で十分に活用されていない層を幅広くとらえた指標)。
転職市場を賃金でみてみると、23年の正社員の転職率は7.5%(前年比0.1ポイント減)と3年連続で7.5%前後の高い水準。うち47.6%が30~50代のミドル世代の男性だった。転職後に年収の上がった人は39.1%(同0.4ポイント減)で、平均では転職前の472.5万円から489.6万円に17.1万円(3.6%)上昇。
リスキリング(学び直し)経験のある人は559.3万円(同25.1万円増)、経験のない人は419.5万円(同8.1万円増)となり、年収に100万円以上の開きがでた。
【転職理由】
7割の企業で残業対策を実施しているが、残業時間の減少幅は0.3時間程度にとどまり、若手社員の6割が残業の多さで転職を検討している。残業対策を実施している企業は70.2%にのぼり、業種では「2024年問題」を抱える「運輸・物流」が最多の78.8%。
社員側に残業時間の削減について聞いたところ、「変わらない」が68.6%で最も多く、「減った」は18.7%程度。また、減った場合でも、昨年4月以前の月平均が14.8時間だったのに対して、4月以降は14.5時間とわずか0.3時間にとどまっている。また、「隠れ残業」の経験者は26.3%あり、理由は「労働時間と業務量が合っていない」「職場の文化として定着」「隠れ残業を評価する風潮」など、問題の根深さをうかがわせる。
残業が多いと転職を考えるかどうか聞いたところ、「考える」が18.9%、「やや考える」が36.6%で計55.5%にのぼり、中でも30代が65.0%、20代が62.0%と顕著な高さ。ワークライフバランスや自身の健康などに敏感な若者層の意識を浮き彫りにしている。
【コメント】
毎年正規雇用の1割以上が転職する状況だ。つまらない仕事を長時間させると、3年で3割以上が離職する。
働き甲斐を感じ、自律的に動いてくれる社員をどのように採用し、教育し、維持するかは企業経営の永遠の課題だ。

2024年5月18日 土曜日

世界の動き 2024年5月17日 金曜日

今日の言葉:
「中華思想」
中露首脳会談が行われた。ロイターの報道が詳しい。
「 中国の習近平国家主席とロシアのプーチン大統領は16日、北京で会談し、両国への圧力を強める米国を非難し、防衛・軍事関係をさらに深化させる「新時代」を築くことで合意した。
習氏は、中国はロシアの良き隣人、友人、相互信頼のパートナーであり続けると表明。現在の中ロ関係は容易に実現したものではなく、双方が大切にすべきだと述べた。
5期目の大統領就任後、初の外遊となったプーチン氏は、「われわれは国際法に基づく、多極化した現実を反映した、正義と民主的な世界秩序の原則を守っている」と述べ、中ロの協力関係は特定の国に対するものではなく、世界を安定させる要素だとの認識を示した。」
習近平は、ロシアとの関係は同盟ではないとも述べている。
今や中国は米国と並ぶ「極」であり、自らが誰かと同盟を組む必要性は感じないということではないかと思う。周辺国が朝貢する「中華」が実現しつつあると感じる。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.NATOはウクライナに軍事訓練官を派遣を検討
【記事要旨】
NATO同盟国はウクライナへの軍事訓練員派遣に少しずつ近づいている。 この動きは米国と欧州をより直接的にロシアとの戦争に引き込む可能性がある。
ウクライナ当局者は米国とNATOの当局に対し、より迅速な配備に向けて前線近くで15万人の新兵の訓練を支援するよう要請した。 これまでのところ、米国はウクライナに米軍を駐留させないと断固としており、NATO同盟国にもそうしないよう求めている。
しかし昨日、統合参謀本部議長チャールズ・ブラウン大将は、NATOの訓練員派遣は避けられず、 「時間をかけて、最終的にはそこに到達するだろう」と同氏は記者団に語った。
同将軍は、今のところ、そのような措置はNATOの訓練員を危険にさらすことになり、戦場近くのウクライナの重要なインフラではなく、訓練員を守るために貴重な防空システムを使用するかどうかの決定を意味する可能性が高いと述べた。 訓練員が攻撃されれば、米国はNATOの義務を履行することを余儀なくされ、戦争に引きずり込まれることになる。
前線:ロシアが特に北東部で攻撃を強化しているため、ウクライナの立場は悪化している。 昨日、ゼレンスキー大統領はハリコフ地方を訪問し、現地の状況は「依然として極めて困難」であるが、 「我々は部隊を強化している」と述べた。
ロシア:戦争への取り組みを強化する中、プーチン大統領は北京での習近平との首脳会談で、ロシアと中国の経済関係の強化を呼びかけた。
英国:モスクワはロシアに駐在する英国武官を追放した。 英国は先週、ロシアの武官を追放した。
【コメント】
NATOの危険な動きだ。訓練員もNATOの兵員であり、彼らが被害を受ければ米国も関与せざるを得なくなる恐れがあり、第三次世界大戦への序曲になりそうな動きだ。

2.トランプ氏の弁護士らマイケル・コーエン氏を非難
【記事要旨】
ドナルド・トランプ元大統領の弁護士であるトッド・ブランシュは、マイケル・コーエンを、元上司に復讐するために宣誓して嘘をついた捏造者として描こうとした。 トランプ氏の弁護団は、トランプ氏に対する34件の重罪の根拠となっているコーエン氏の証言の信頼性を損なわせようとしている。
トランプ氏のかつての弁護士でフィクサーであるコーエン氏も、以前に証言で述べた電話についても尋問されたが、その中には、前大統領との性的会合に関する彼女の説明を隠蔽するためにストーミー・ダニエルズ氏に支払った13万ドルに関するものだと述べたものも含まれていた。 ブランシュ氏は、コーエン氏が何年も前の電話での通話を正確に思い出せるかどうか信じられないと表明した。 コーエン氏は、自分の証言は正確であり、過去6年間話し合っていたため会話の内容は覚えていると主張した。
ブランシュ氏はまた、コーエンの動機が怒りであることを証明しようとした。 同氏はコーエン氏に対し、「私と私の家族にした行為のせいで、この男が落ち込んでいくのを望んでいる」と述べたコーエン氏のクリップを含むトランプ氏の起訴に関する発言について迫った。
次はどうなるか:これまで証言台で冷静さを保ってきたコーエンは月曜日に復帰する予定だ。
【コメント】
トランプの弁護士は陪審員数人にコーエンは信用できないという印象を与えればよい。それに成功しつつあるのかどうか、この報道からはわからない。

3.スロバキアで容疑者が起訴された
【記事要旨】
当局は、水曜日に複数回銃撃されたロバート・フィコ首相暗殺未遂の容疑者を起訴した。 当局者らによると、銃撃犯は先月の大統領選挙後に過激化した「一匹狼」だった。 スロバキアのニュースメディアは、彼を71歳のアマチュア詩人と表現した。
首相の容体は5時間の手術後に安定したが、副首相は「命の危険を脱したわけではない」と警告した。 同氏は、フィコ氏の回復は「困難」に直面していると述べた。
政治:スロバキアは、右翼国家主義と反移民政策を支持するフィコ支持者と、民主主義を破壊していると主張する反対派の間で大きく分裂している。 批評家らは同氏が国を抑圧的な共産主義の過去に戻そうとしていると非難している。
【コメント】
映像を見ると5発の銃声がはっきり聞こえる。これを生き残ったとすればフィコ首相は強運の持ち主だ。欧州全体でテロの高まりを懸念する。

その他の主要記事:
ガザ:
イスラエル国防大臣は、地上侵攻に対する国際的な懸念にもかかわらず、イスラエル軍はガザ南部のラファにさらに兵力を派遣すると述べた。
セルビア:
政府は高級ホテル建設に関するジャレッド・クシュナー氏との契約を承認したが、野党指導者からの批判を招いた。
Mpox:
以前はサル痘と呼ばれていた感染症のより致死性の高いバージョンが、コンゴ民主共和国、で猛威を振るっているとCDCが警告した。
オランダ:
右翼政党4社は、ヘルト・ウィルダース氏を首相就任から排除する政権樹立で暫定合意に達したと発表した。
TikTok:
ハイテク企業のデータ利用方法を批判している億万長者のフランク・マッコート氏が、このアプリの買収に名乗りを上げた。
ボストン:
女性が、ボーイフレンドである警察官を殺害した容疑で起訴された。 街は裁判に釘付けになっている。

2024年5月17日 金曜日

世界の動き 2024年5月16日 木曜日

今日の言葉
「米国ダウ40000ドルに近づく」
 2つの要因が指摘される。
 その1
 4月の米CPIは変動の大きい食品とエネルギーを除くコアベースで前月比0.3%上昇(予想は0.4%上昇)と、6カ月ぶりに鈍化。3カ月移動平均は年率4.1%上昇と、年初来で最も低い伸びとなっている。
 その2
 4月の米小売売上高は前月比で横ばい。その前の2カ月は伸び率が下方修正され、消費者が慎重姿勢を強めていることが示唆される。自動車とガソリンを除いたベースの小売売上高は前月比0.1%減。米経済を支えてきた底堅い消費者需要が軟化しつつあることを示唆している。
 これら2つの要因で、7月のFOMCでの金利引下げ観測が出ており、米国主要株に好影響が出ている。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.銃撃でスロバキア首相が生命の危機
【記事要旨】
 昨日、スロバキアのロバート・フィコ首相が5発の銃撃を受け重傷を負った。 当局者らは、この攻撃は暗殺未遂とみられ、政治的動機があったと述べた。 警察は容疑者が拘束されたと発表した。
 内務大臣は、フィコさんは銃撃から数時間後も手術を受けており、依然として重篤な状態にあると述べた。
 現場からのビデオには、ハンドロヴァの町の中心部にあるバニコフ広場でガンマンがフィコを銃撃する様子が映っていた。 犯人は他の人々とともに柵の後ろに立っているのが見られ、その後、挨拶に来たフィコを至近距離から銃撃した。
 ロバート・フィコとは誰か? 59歳の政治家は3期目を務めている。 同氏は、ウクライナ支援に反対するハンガリーのヴィクトル・オルバン首相と連携しており、ロシアの指導者ウラジーミル・プーチン氏と強い結びつきを持っている。
【コメント】
 他国の首相が銃撃されたと聞くと、先進国とも思えない印象を受ける。安倍首相が銃撃されたときはそうも思わなかった。状況への理解の差が印象の差をもたらすのだろうか。
 犯人の意図はわからないが、何を狙ったのだろうか。

2.中国はフィリピン漁船と対峙するため数十隻の船を派遣
【記事要旨】
 中国は、南シナ海の係争中の環礁であるスカボロー礁に向けて数十隻の沿岸警備隊と海上民兵の船を派遣し、約100隻のフィリピンの小型漁船からなる船団を阻止している。 中国政府が国境から遠く離れた地域の支配権を主張しようとする中、こうした対立は日常茶飯事となり、エスカレートしている。
 「今回我々が見ているのは、間違いなく別次元のものだと言える」と海を監視する団体シーライトのディレクターは語った。 同氏は中国の対応を「圧倒的な武力」の誇示と呼んだ。
 背景:漁船団を組織するフィリピン人団体は、スカボロー礁に対するフィリピンの領有権を主張したいと述べた。 中国政府が黄岩島と呼ぶこの浅瀬は、2012年から中国の管理下にある。フィリピン漁師は長年そこで働いていたが、それ以来立ち入りは制限され散発的になっている。
【コメント】
 腰の据わらない我が国の対応とは違い、フィリピンは決然とした対応をしている。

3.ウクライナにおけるロシアの勢いに米国は懸念
【記事要旨】
 ホワイトハウスは、ウクライナ北東部でロシアの新たな攻勢が加速するのを注視している。 米国当局者らは、これが戦争の軌道を変え、おそらくはかつては暗いロシアの見通しを逆転させる可能性があることを非公式に懸念している。
 モスクワの電子戦技術は、遅れて戦場に登場したが、米国とNATOが提供する大砲や無人機を撃破した。 そして米国の援助の遅れにより、ロシアは砲兵で大きな優位性を得ることができた。 ウクライナの防空弾薬の不足は、ロシアが制限されずに空軍力を使用できることを意味した。
 分析: 一部の専門家は、ハリコフ周辺の領土を占領するモスクワの真の目的は、ウクライナに都市の強化を強制し、他の地域の前線を弱体化させることであると言う。 ウクライナ軍の勢力が薄くなったことで、ロシアは6月にさらなる攻撃のチャンスを得る可能性がある。
【コメント】
 深刻な事態だ。戦争の勝敗は軍事力によるもので、正義によるものではない。

ガザでの戦闘:
ラファ:
 イスラエルは多くのパレスチナ人を「人道地帯」に誘導した。 衛星画像には、攻撃で被害を受け、医療が不足している過密地域が示されている。
武器:
 バイデン政権は議会に対し、イスラエルに10億ドル以上の新型武器を売却するつもりだと述べた。
軍事:
 イスラエル軍の指導者らは、ベンヤミン・ネタニヤフ首相が戦後ガザを統治する計画をまだ策定していないことに不満を抱いている。

国際報道:
シンガポール:
 リー・シェンロン首相が20年ぶりに辞任した。 彼は繁栄に導いたが不満の高まりも観てきた。
(NHKニュースより引用
 「シンガポールで15日、およそ20年にわたって首相を務めてきたリー・シェンロン氏が退任し、後継のローレンス・ウォン氏が新たな首相に就任しました。米中対立や少子高齢化への対応など課題も山積する中、その手腕が問われることになります。
 新しい首相に就任したローレンス・ウォン氏は15日夜行われた就任式で「私たちのリーダーシップのスタイルはこれまでの世代と違うものになる」と述べて世代交代を強調しました。
 そして、米中対立や少子高齢化など外交や内政の課題を挙げたうえで「共にシンガポールを前に進めよう」と述べ、結束を呼びかけました。
 ウォン新首相は中産階級の家庭で育った官僚出身の51歳。)
香港:
 YouTubeは裁判所命令に従い、抗議賛歌「香港に栄光を」への香港ユーザーのアクセスをブロックすると発表した。
ニューカレドニア:
 死者を出した暴動の勃発を受け、フランスは長年独立を目指してきた南太平洋地域で非常事態宣言の発動に動いた。
米国選挙:
 バイデン大統領とドナルド・トランプ大統領は6月と9月に討論会を行うことで合意しており、両者が壇上で衝突するのは3年ぶり以上となる。
シャチ:
 ジブラルタル海峡近くでクジラが別の船を沈めた。

その他:
 小林圭:パリでミシュラン三ツ星を獲得した初の日本人シェフ。 今、彼は帝国を築くために日本に戻ってきた。
(リッツカールトンのレストランを監修したり、虎屋と組んで御殿場でレストランを開いたりしているようだ。)
 墓碑銘: 自国の貧困を軽減するために戦ったスリランカ人のA.T.アリヤラトネさんが92歳で死去した。

2024年5月16日 木曜日

世界の動き 2024年5月15日 水曜日

今日の言葉:
「秋保温泉」
 あきほでななく、あきう温泉と読む。仙台の奥座席と言われる名湯だ。
 昨日仙台で用事があり、そのあと一泊した。無色透明の温泉が大量に湧出し、ひさしぶりの温泉を楽しんだ。大きな旅館に泊まったが、団体旅行のバス1台と、修学旅行のバスも1台到着していたが、混雑している印象では無かった。館内の設備やスリッパは大分くたびれている印象だった。
 今朝は秋保大滝をみて帰ってきた。日本の三大名瀑と自称しているが、こちらは閑散としていた。とてもきれいな滝だが惜しいことだ。

 各地で観光客が戻りつつある印象だが、観光地が大賑わいするには、インバウンド頼みなのが実態だろう。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.マイケル・コーエン氏がトランプ氏の弁護士と対峙
【記事要旨】
 ドナルド・トランプの元フィクサー、マイケル・コーエンの証言は、元大統領に対するマンハッタン事件の鍵となる。
 昨日、コーエンは証言台に戻った。 マンハッタン地方検事局の弁護士らは裁判官に対し、彼が最後の証人になると告げた。 証言台でコーエン氏は陪審員らに対し、ストーミー・ダニエルズ氏への13万ドルの支払いは「トランプ氏に代わって」2016年の選挙に影響を与えないための取り組みであると説明した。
 その後、トランプ氏の弁護団と対峙した。 集中質問の中で、彼らはコーエンを日和見主義者として描写しようとした。 トランプ氏の主任弁護士トッド・ブランシュ氏はコーエン氏に対し、ソーシャルメディアへの投稿、元大統領とのつながりを収益化しようとする取り組み、自身の犯罪歴、そして刑務所でトランプ氏に会いたいという願望について迫った。
 「トランプ大統領がこの事件で有罪になることを望みますか?」 ブランシュは尋ねた。「もちろん」とコーエンは答えた。
 ブランシュ氏は、コーエン氏のテレビ出演やネット上での侮辱行為を強調したが、これらはすべて検察の意向に反し、トランプ氏の犠牲のもとに行われたものだった。 同氏はまた、コーエン氏がトランプ氏を攻撃することに経済的利益を維持していることにも言及し、コーエン氏がポッドキャストや書籍で両者の確執を金儲けしたと主張した。
 弁護側はコーエンを「本質的にはトランプのストーカー」として描写しようとしているようだ、とタイムズの同僚は書いている――かつては前大統領に執着していた男が、今では同様に復讐に執着している人物だ。
 次はどうなるか:トランプ氏の弁護士は、専門家証人を呼ぶ可能性はあるが、トランプ氏自身を呼ぶかどうかは決めていないと述べた。
【コメント】
 もうトランプの裁判は食傷気味だ。日本のメディアの水原被告人の報道のようだ。

2.ブリンケンはキエフを訪問。 プーチン大統領が中国を訪問
【記事要旨】
 ブリンケン国務長官は昨日キエフを突然訪問し、ウクライナのゼレンスキー大統領と会談し、同国に対する米国の支持を再確認した。
 ブリンケン氏の訪問は、キエフにとって戦争努力の困難な時期に行われ、最近のウクライナ北東部におけるロシアの軍事的前進が彼の訪問に影を落としていた。 バイデン政権は数ヶ月前から、最近の608億ドルの支援策に対する議会の承認が遅れればウクライナが脆弱になると警告していた。
 ロシアのプーチン大統領は今週後半に中国を訪問し習近平氏と面談する予定だ。 この訪問は、両独裁者が米国の干渉に対抗するために2年以上前に宣言した「制限のない」パートナーシップを試すことになる。
 しかし、習氏は縮小する綱渡りの上にある。ロシアとその戦争に対する中国の支援を削減するよう習氏に対する国際的な圧力が高まっている。 プーチン大統領に関しては、西側諸国が積極的に支援するのを阻止しようとしている習近平氏のリスク志向を測ろうとしているのかもしれない。
 ロシア:治安当局が汚職容疑で上級将軍を拘束し、広大な国防省の粛清が拡大した。
【コメント】
 米国の国務長官は多忙だ。今回の訪問はウクライナへの米国の変わらぬ支援を眼に見える形で示す好例だ。

3.米国、中国への新たな関税を発表
【記事要旨】
 バイデン大統領は約180億ドル相当の中国製品に対する関税を大幅に引き上げる。 最大の増加は電気自動車で、25 パーセントから最大 100 パーセントになる。
 この動きは、バイデン氏が中国政府から不当な補助金を受けていると主張する中国の各社から米国の戦略的産業を守る取り組みだ。 トランプ大統領が導入した3000億ドル相当の中国製品に対する関税の維持も支持した。 バイデン氏は2020年の選挙キャンペーン中、トランプ大統領の貿易戦争を批判した。 大統領になると、彼はそれをエスカレートさせた。 しかし、トランプ氏が工場の雇用を取り戻すと約束したのに対し、バイデン氏は代わりに新興ハイテク産業に焦点を当てた。
 中国:重工業補助金と国内販売の低迷により、中国は太陽光パネルと電気自動車の世界市場を独占するようになった。
【コメント】
 関税の引き上げで一番被害を被るのは米国民なのだが、自国のハイテク産業と雇用を守るためにはやむを得ないという判断だ。それにしても関税100%は凄い。

その他主要記事
ジョージア:
 議会は、同国をクレムリンの軌道に戻す可能性があると批評家が懸念している法案を最終承認した。
フランス:
 刑務所の車列を待ち伏せし、少なくとも看守2名を殺害し、受刑者1名を解放した武装襲撃者の大規模な捜索が進行中である。
気候:
 昨年の夏は北半球で2000年間で最も暑かったことが研究で判明した。
ニューカレドニア:
 南太平洋のフランス領は、憲法改正案が暴力的な抗議活動を引き起こしたことを受け、外出禁止令を発令した。
ガザ:
 国連は、ラファで護送船団の1隻が砲撃を受け、職員1名が死亡したと発表した。
英国:
 警察が香港諜報機関を幇助したとして3人の男を起訴した翌日、政府は中国大使を召喚した。
インド:
 ムンバイの看板倒壊による死者数は少なくとも14人に上った。強風で看板が倒れ、当局は許可なく立てられたものだと発表した。
米国:
 バイデン政権は中国起源の企業に対し、ワイオミング州の核ミサイル基地近くの仮想通貨鉱山を売却し閉鎖するよう命令した。

文化
ロマン・ポランスキー:
 フランスの裁判所は、2019年にインタビューで彼女を嘘つき呼ばわりし、レイプしたと告発した女優に対して名誉毀損には当たらないとの判決を下した。
イラン:
 映画監督のモハマド・ラスロフは、裁判所が自身の映画に対して懲役8年の判決を下した後、国外に逃亡した。

2024年5月15日 水曜日

世界の動き 2024年5月14日 火曜日

今日の言葉:
「NVIDIA株」
 米国のインフレ懸念は強く金利はすぐには下がりそうもないが、一時期人気が冷めたハイテク株は再度注目を集めている。
 NVIDIAの株価は現在903.99ドル。今週中には1000ドルに届きそうだ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.証言台に立つマイケル・コーエン
【記事要旨】
 マイケル・コーエン――かつてはドナルド・トランプの秘密を葬り、嘘を広めたと豪語していた何でもありのフィクサー――が昨日、トランプの刑事裁判で証言した。 重要な部分で、彼はストーミー・ダニエルズに支払った口止め料はトランプの指示によるものだと述べた。
 「彼は私に『とにかくやれ』と言った」とコーエン氏は壇上で語り、「私は上司を守るためにあらゆることをしていました」と付け加えた。
 コーエン氏の証言は、2006年の性的接触に関するダニエルズ氏の証言を葬り去ることで、2016年の大統領選挙活動を守るための陰謀疑惑にトランプ氏を結びつける取り組みの鍵となる。   コーエン氏は、「凶悪犯」の役を演じながら、トランプ氏のために嘘をついたりいじめたり、ネガティブな話を買って抑圧したりしたことを認めた。
 コーエン被告は依然として弁護側の反対尋問に直面しているが、いくつかの重要な主張も否定している。
 トランプ氏の弁護士らは、トランプ氏はフィクサーの陰謀に気づいていなかった、と主張している。 コーエンは自分の上司を細かいことにまで指示を出すマイクロマネージャーだと表現しました。 トランプ氏のチームはまた、ダニエルズ氏の告発が結婚生活にどのような悪影響を与えるかを深く心配する家族を大切にする男としてトランプを描こうとした。 コーエン氏はトランプ氏を冷淡だと評し、「すべては選挙運動に関するものだった」と述べた。
【コメント】
 飼い犬を好き勝手にあしらっていると、最後は手を噛まれる事例だ。

 I never expected my dog would bite me!

2.長期戦争に向けたロシアの新国防大臣
【記事要旨】
 ロシアの巨大な国防省のトップに意外な抜擢をしたウラジーミル・プーチン大統領は昨日、公の場に姿を現し、ウクライナの戦場よりもむしろ官僚制度について語った。
 経済政策の穏やかな口調の専門家アンドレイ・ベロウソフ氏の任命は、プーチン大統領がウクライナとの消耗戦を維持するためにロシア経済を軍事的ニーズに従属させることに注力していることを示唆する。
 ベロウソフ氏は発言の中で、ロシア軍が北東部で新たな攻撃を開始している前線の状況には言及しなかった。 同氏は、兵士、退役軍人とその家族のケアと生活の水準を向上させることが自分の優先事項であると述べた。
 ベロウソフ氏は、休暇中に兵士が混雑した病院に転送されることは「絶対に容認できない。この問題は解決する必要がありる。」と語った。
 戦場では:ウクライナ軍のトップ将軍は、ロシアの攻撃を撃退しようとしているウクライナ軍が北東部で「危機的な」状況に直面していると述べた。 ウクライナは防空体制を強化するための兵器の追加を待っているため、ロシアのミサイルを阻止できなくなることが増えている。
【コメント】
 国防相は軍需相だ。戦争は専門家が出来るので、今は軍需のサプライチェーンが重要だということだろう。

3.ハマスはいかにしてパレスチナ人をスパイしたか
【記事要旨】
 タイムズ紙が精査した情報当局者と内部文書によると、ハマスの指導者ヤヒヤ・シンワルは長年にわたりガザの秘密警察を監督しており、若者やジャーナリスト、政府に疑問を呈する人々を監視し、ファイルを作成してきた。
 部隊はガザの情報提供者に頼り、その中には近隣住民を警察に通報した人もいた。
 イスラエル:戦時中の分断の象徴である戦没将兵追悼記念日をデモ参加者が妨害した。
【コメント】
 ハマスを批判する記事だ。タイムズのバランス感覚が仄見える。

その他主要記事
米国選挙:
 新たな世論調査によると、重要な激戦州5州でドナルド・トランプ氏がバイデン大統領をリードしている。
インド:
 ムンバイで暴風雨により少なくとも8人が死亡した。
新型コロナウイルス:
 パンデミックの初期を記録した罪で中国で投獄されていたZhang Zhan张展氏は、懲役4年の刑を終えて昨日釈放される予定だった。(釈放されたか不明だ)
慈善活動:
 メリンダ・フレンチ・ゲイツはゲイツ財団を辞任すると語った。
英国:
 警察は、香港諜報機関を支援した容疑で男3人が起訴されたと発表した。
カシミール:
 パキスタンの首相は、パキスタン支配地域で電気代と小麦粉価格の高騰に対する怒りに端を発した抗議活動の拡大に対処するため、緊急会議を招集した。
インドネシア:
 大雨により鉄砲水が発生し、スマトラ島で火山岩と火山灰による土砂崩れが発生し、少なくとも37人が死亡した。
スペイン:
 カタルーニャ州で与党の社会党が選挙に勝利し、10年以上ぶりの反独立政府がカタルーニャ州に誕生する可能性がある。
中国:
 政府は補助金付き公共サービスの損失を食い止める広範な取り組みの一環として、高速鉄道ネットワークの運賃を値上げしている。

会話の最初に:
霊的薬物:
 米国では、自らを教会と称するいくつかの組織が、信者に幻覚剤を提供している。
カーテンを閉めて消灯:
 劇場をより身近なものにするキャンペーンの一環として、約 130 人の子供たちがローマのオペラ劇場でお泊り会をした。
スタイリッシュに旅行:
 約 2,500 頭のトップランクの犬がウェストミンスター ケネル クラブ ドッグ ショーに出場するためにニューヨーク市に集まる。 そこにたどり着くには、整理整頓とおもてなしが必要だ。

2024年5月14日 火曜日